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三菱、レーザー採用の4K液晶TV「4K LASERVUE」を試作
広色域表示/HDMI 60p入力対応。HEMSや家電連携も
(2013/8/28 13:59)
三菱電機は28日、デジタル家電や生活家電/住宅設備、業務用機器などの新製品を展示する内覧会を、同社関係者や報道関係者向けに開催した。
この中で、4K対応液晶テレビ「4K LASERVUE」の65型コンセプトモデル(試作機)を初めて展示した。発売時期や価格は未定で、今回の展示への反応などを見て、製品化を検討していく。
展示されたのは、65型/3,840×2,160ドットの液晶パネルを搭載した試作機。特徴は、赤色レーザー+シアンLEDを組み合わせたバックライトによる広色域表示で、「4Kへの解像度向上だけでなく、色域の広さによっても映像に立体感を感じられる」としている。バックライトの制御などは既存の同社フルHDモデル「REAL LASERVUE」と同じだが、光源の個数を増やすなど、4Kパネル向けに最適化している。
現在他社が販売している4K対応テレビは4KのHDMI入力が、規格上の理由で30pまでの仕様となっているが、三菱の試作機は60p入力に対応しており、今回の展示機でも60pの映像を使用。NHKの8K映像をダウンコンバートした映像や、新規撮影した4K動画、静止画をタイムラプス撮影したコンテンツなどを、アストロデザイン製の機器から再生していた。
家庭への設置方法として、スタンド付きと壁掛けの2種類を提案。スタンドはステレオスピーカーを兼ねており、本体左右に備えたスタンドがテレビ本体を支えるため、テレビは宙に浮いたような設置となる。テレビ本体底面には、レーザーをイメージした赤色のライトが下向きに発光しており、置いたラックなどに反射して見えるデザインとなっている。
タニタ体組成計と液晶テレビの連携や、HEMS関連製品などを展示
今回の内覧会は、2年目を迎えた家庭電器事業部門のトータルコンセプト「SMART QUALITY」に基づき、家電機器やスマートハウス関連の展示を行なうもの。28日~29日に東京ビッグサイトで行なった後、大阪(9月4日~5日)、名古屋(9月11日~12日)でも開催される。
4K以外のテレビ関連では、7月に発表されたBD/HDD内蔵の「REAL BHR4シリーズ」などを展示。タニタの体組成計で計測した体重や体脂肪率、筋肉量、BMIなどの計測結果を、BluetoothでREAL BHR4に伝送し、テレビ画面上で確認できることなどを紹介していた。
また、5月より発売中の「REAL LASERVUE LSR4シリーズ」について、レーザー採用バックライトによる動画/静止画の画質や、「DIATONE NCVスピーカー」を用いた音質などをアピールしていた。
業務向けディスプレイでは、狭額縁の55型フルHD液晶を4枚組み合わせて1つの映像を表示できる「スーパースリムベゼル液晶ディスプレイ」や、SDカードを入れてコンテンツを再生できる「カンタンサイネージ」、中小規模デジタルサイネージ配信システム「M-Signage」などを展示。液晶テレビの業務利用提案として、ホテルや病院、カラオケなどで利用できる機能のデモも行なっていた。
業務用DLPプロジェクタは、64cmで80型の投写ができる短焦点の「LVP-WD390EST」や、重さ2.5kgで3,000ルーメンの表示が可能な「LVP-EW330」を展示。教育現場やビジネスのプレゼンテーションでの利用を提案するデモを行なっていた。
生活家電関連では、8月26日に発表された「三菱HEMS(Home Energy Management System)」を中心に展示していた。
「三菱HEMS」は、家庭のテレビや冷蔵庫、エアコンなどの電力使用状況を管理できるもので、各電力使用量やガス/水道の使用量などを情報収集ユニット「HM-GW02」に集約して、タブレット(Android4.1以上、iOS 6以上)で確認できる。タブレットから各機器の操作も行なえる。情報収集ユニットと、エネルギー計測ユニット「HM-EM02」がセットになっており、価格は189,000円。12月より発売する。
テレビの三菱HEMS対応機器は、既発売の39型「LCD-A39BHR4」(実売18万円前後)と29型「LCD-A29BHR」(同14万円前後)で、11月に行なうアップデートにより対応する予定。