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スペック、最上位モデルのパーツやオイルコンデンサ採用のプリメイン「RSA-M5」

RSA-M5

 スペックは、クラスDのステレオ・プリメインアンプ「RSA-M5」を10月25日に発売する。価格は714,000円。10月18日~20日まで東京・お台場の「TIME 24」にて開催される「オーディオ・ホームシアター展 2013」(音展)にて試聴デモを実施する予定。

 同社は「これまでのリアルサウンド・アンプのひとつの結論とも言えるモデル」と位置付けており、「RSA-M1」(609,000円)をベースに、これまでの製品開発で培ってきた技術的要素を盛り込んでいる。なお、M1をM5と同等の音質にチューンナップする有料サービスも実施。詳細は後述する。

 最大出力は120W×2ch(4Ω)。PWMスイッチングデバイスによるパワーアンプ部には最新のパワーMOS FET、ドライバ段には高耐圧で時間軸制御に優れたドライバーICを採用。低能率のスピーカーと組み合わせても、ダイナミックで躍動感溢れるサウンドを引き出せるとする。さらに、「艶やかでコントラストに富んだ音色は、良質な直熱3極管による管球アンプのサウンドを彷彿とさせる」という。

 最終段のローパスフィルタには、2種類のカスタム仕様による、米Arizona Capacitors製のMILスタンダードのオイル・コンデンサを搭載。「ヴィンテージ部品を彷彿とさせるコクのある中低域と情報量に富んだコンデンサと、高域の伸びと中高域の上質な艶やかさが特長のコンデンサを組み合わせた」とする。さらに、これらに並列接続されたマイカ・コンデンサにより、透明度やナチュラルさも追求している。

 電源部には最小のパーツで構成した、コンデンサインプット型のブリッジ整流による ±電源を採用。電源部やその他の回路部分から発生する高周波の電磁波が相互に影響を及ぼさないように、電源トランス部、パワーアンプ部、ローパスフィルタ部にそれぞれ特殊な鋼板製のシールドケースを被せて電磁的な相互干渉を遮断している。

 さらに、音質的に異なった個性を持つ複数個のオーディオ専用電解コンデンサを並列使用することで、整流容量を確保しつつ、全帯域での音色のバランスを取り、ESR(等価直流抵抗)の改善によってスムースで立ち上がりの良いサウンドを実現したとする。コアトランスは、上級機「RSA-F1」と同一仕様のものを採用している。

背面

 入力端子はXLR×1、RCA×3。スピーカー端子は1系統。パワーアンプのみの利用も可能で、リアパネルの切り換えスイッチを搭載。ゲインを固定できる。

 筐体下部のアンダーベースとインシュレーターには響きの美しい天然木を採用。アンダーベースにはヨーロピアン・スプルースのソリッド積層パネル、インシュレータは北海道産のイタヤカエデを採用する。

 周波数特性は10Hz~30kHz(6Ω/1W)。消費電力は最大出力時で215W、無信号時で15W。外形寸法は440×414×125mm(幅×奥行き×高さ)で、重量は15.5kg。

M1をM5と同等の音質にチューンナップするサービス

 RSA-M1をM5とほぼ同等の音質にチューンナップするという有料サービスも実施する。費用は126,000円で、電源トランスの交換、電源部のダイオード交換、ローパスフィルタのコンデンサ交換、その他パーツ交換、シールドケース内部のEMC(電磁波吸収塗料)コーティング処理、電源トランス・電源ユニットの制振対策が行なわれる。期間や申し込み方法はスペックのサイトを参照のこと。

(山崎健太郎)