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ヤマハ、歌詞を入れるだけでボカロ曲が自動作成できる「VOCALODUCER」
(2013/10/21 17:22)
ヤマハは、歌詞を入力するだけでVOCALOIDの歌声と伴奏からなる楽曲を自動的に生成する技術「VOCALODUCER(ボカロデューサー)」を、今冬よりWebサイトやゲーム、ソーシャルメディアなどのコンテンツプロバイダ向けに提供する。歌声の生成処理をヤマハのサーバー上で行なうSaaS(Software as a Service:サービス型ソフトウェア)形態で提供される。
「VOCALODUCER」は、50字以内程度の歌詞を指定するだけで、VOCALOIDの歌声と伴奏からなる2~8小節のボカロ曲を自動的に生成するサービス。同社が2009年より提供を開始したSaaS型サービス「NetVOCALOID」では、歌声の合成のみに対応しており、伴奏やメロディは利用者が用意する必要があったが、VOCALODUCERでは歌声や伴奏、メロディラインを含めたボカロ曲そのものを自動生成可能となった。
VOCALODUCERでは、詳細な作曲条件を事前に指定することで、利用者のこだわりを反映した楽曲を生成可能。メロディラインの生成には、J-POPの作曲ノウハウをアルゴリズム化した独自の技術を使用。リズムパターン×34種類、音高変化×34種類、コード進行×16種類のテンプレートが用意され、好みのメロディを生成できる。3種類のテンプレートの組み合わせをグループ化したもの選べば、ラップ風、ロック風、有名アーティスト風などのメロディを生成できる機能も提供される。テンプレートは今後追加されていく予定。
また、伴奏の曲調もポップス、ロック、ダンスなど約30種類から選択可能。伴奏用の音源は、ハイエンドのアレンジャーワークステーションなどで使用されているソフト音源をもとに開発されたソフト音源から選択できる。歌声は、男性の声、女性の声、力強い声質など様々な特徴を持つ「VOCALOID」の歌声ライブラリから選択できる。ピッチやダイナミクスなど、歌い方に関するパラメータの指定もでき、好みに合わせて細かく歌い方を調整可能。楽曲全体のテンポを事前に指定したり、出来上がった楽曲にリバーブやコンプレッサーなどのエフェクトを適用することもできる。
サービスは、インターネットを経由するSaaS形態で提供される。歌詞と作曲用パラメータを指定のフォーマットに記述して、インターネット経由でヤマハのサーバーに送信すると、歌声と伴奏からなるMP3形式のオーディオファイルが生成され、ダウンロード用URLが発行される。高負荷な処理が必要な歌声やオーディオファイルの合成はサーバー側で行なわれるため、スマートフォンやPCなど、インターネット接続とオーディオ再生ができるあらゆる端末でサービスが利用できるとしている。対応言語は日本語のみだが、今後、英語や中国語などへの対応も行なう予定。
なお、10月23日~25日に千葉の幕張メッセで開催される「Web&モバイル マーケティングEXPO 秋」に、VOCALODUCERを用いたサンプルウェブアプリケーションが参考出展される。