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Amazon、Fireタブレット一新。Atmos対応「Fire HDX 8.9」

6型は9,980円~。300ppi電子書籍「Kindle Voyage」

 Amazon.co.jpは18日、タブレット「Fire HD」シリーズを一新し、8.9型「Fire HDX 8.9」、7型「Fire HD 7」、6型「Fire HD 6」を10月2日より順次発売する。

 最上位モデルのFire HDX 8.9は、8.9型/2,560×1,600ドット液晶を搭載したほか、Dolby Atmosにタブレットとして初対応。16GB/32GB/64GBを用意し、11月4日に発売する。価格はいずれも税込みで、16GBが40,980円、32GBが47,180円、64GBが53,280円。

Fire HDX 8.9

 Fire HD 7は7型1,280×800ドットディスプレイを装備し、10月16日に発売。価格は8GBが16,280円、16GBが18,280円。Fire HD 6は6型/1,280×800ドット液晶を装備し、10月16日に発売。税込価格は8GBが9,980円(10月12日以降は11,800円)、16GBが13,800円。

 また、e-Inkディスプレイ採用の電子書籍端末は「Kindle」を8,980円(税込)で10月2日発売するほか、300ppiの高精細な上位モデル「Kindle Voyage」も11月4日に発売する。Kindle Voyageは、Wi-Fiモデルが23,680円(税込)、Wi-Fi+3Gモデルが28,680円(税込)。

 なお、Kindle/Kindle Voyageでは、読書時以外に広告表示を行なうことで本体価格を割引する“キャンペーン情報付き”販売も実施。キャンペーン情報付きの場合は、Kindleが6,980円、Kindle VoyageのWi-Fiが21,680円(税込)、Wi-Fi+3Gが26,680円(税込)となる。

初のDolby Atmos対応タブレット「Fire HDX 8.9」

Fire HDX 8.9

 Fire HDX 8.9は、8.9型/2,560×1,600ドットの液晶ディスプレイを搭載したプレミアムタブレット。ダイナミックライトコントロールを新搭載し、周りの環境光の色に応じてディスプレイのホワイトポイントを調整することで、表示が実際の紙の色に近くなるように制御。これにより、Fire HDX での読書がより快適になるという。CPUはクアッドコア2.5GHzのSnapdragon 805。前世代機からCPUは15%高速化し、画像処理は60%高速化した。ストレージは16/32/64GBモデルを用意する。

 新たにDolby Audio X2を搭載し、ヘッドフォンでドルビーの新立体音響技術「Dolby Atmos」を利用可能になった。Fire HDX 8.9は、Dolby Atmos対応の初のタブレットとなり、「ヘッドフォンでの視聴時に3次元空間に包み込まれるような立体的な音場を生み出し、映画の場面の音、たとえば雨音や飛行機の音を、リアルに臨場感のある形で体験できる」とする。

 新しいDolby Audioは、5.1chの音場を生み出すだけでなく、再生ごとの音量最適化や、Amazonインスタントビデオ視聴時のセリフの明瞭度向上などが行なわれる。デュアルステレオスピーカーも搭載する。

 なお、Dolby Atmosのコンテンツ配信については、「Amazonインスタントビデオ」での対応を検討中。アマゾンジャパンでは「現在Dolby Atmosを採用している映画コンテンツが増えてきていると認識している。AmazonインスタントビデオにおいてもDolby Atmos採用のコンテンツが増え、お客様に喜ばれるサービスを提供できればと期待している」としている。

 OSは、Fire OS 4「Sangria」。Androidをベースに、コンテンツを楽しみやすいインターフェースやAmazonコンテンツ用の無料・容量無制限のクラウドストレージ、仕事効率化アプリ、Amazonのデジタルコンテンツへのシームレスなアクセスなどを実現している。

 また、再生ボタンを押すとバッファリングなしにすぐに動画再生を行なえる「ASAP(Advanced Streaming and Prediction)」も搭載。1080pの動画撮影も可能な800万画素デジカメを背面に搭載している。アプリストアでFireシリーズ向けのアプリダウンロードも可能。日本経済新聞やFacebook、Twitter、Hulu、Tunin Radio Proなど多くのアプリやゲームが用意される。

 無線LANはデュアルバンド/デュアルアンテナ(HT80 MIMO)で、IEEE 802.11ac対応。Miracastにも対応し、対応テレビと連携し、タブレットの画面をテレビにワイヤレスで表示できる。バッテリの持続時間は11時間(同18時間)。外形寸法と重量は、8.9型が231×158×7.8mm(横×縦×厚み)で、375g。

 また、Fire HDX 8.9の「Mayday」ボタンをワンタップするだけで、専門知識を持ったAmazon.co.jpのスタッフが画面上に現れ、ビデオ通話を通してユーザー端末を遠隔操作したり、画面上にしるしをつけて、質問に応えるサービス「Mayday」もスタートする。利用にはインターネットに接続した無線LAN環境が必要となる。

 なお、7型のプレミアムタブレット「Fire HDX 7」は2013年モデルが引き続き併売される。Fire HDX 7についても、Fire OS 4「Sangria」へのアップデートを行なう予定。

Fire HD 7/6はロック画面に“キャンペーン”表示

 Fire HD 7は、7型/1,280×800ドット液晶と1.5GHzクアッドコアCPUを搭載、Fire HD 6は6型/1,280×800ドット液晶と1.5GHzクアッドコアCPUを搭載する。いずれも8GBモデルと16GBモデルが用意される。

Fire HD 7
Fire HD 6
Fire HD 7
Fire HD 6

 ディスプレイサイズ以外の主な仕様は共通で、OSは、Fire OS 4「Sangria」。電子書籍のKindleやAmazonインスタントビデオ、Amazonでのショッピングにユーザーインターフェイスを最適化している。また、5GBまでのAmazon Cloud Driveを利用できる。フロントカメラと2メガピクセルのリアカメラを装備。1080pの動画撮影やHDR写真撮影にも対応する。

 無線LANやモノラルスピーカーを搭載。バッテリの連続使用時間は8時間。外形寸法/重量はFire HD 7が191×128×10.6mm(横×縦×厚み)/重量は337g、Fire HD 6が169×103×10.7mm(同)/290g。

 なお、新しいFire HD 7/6では、ロック画面に「キャンペーン」や「おすすめ情報」が表示されるキャンペーン情報付きモデルとなる。ロックスクリーン上に、「Kindle月替わりセールの予告」や「日替わり無料アプリ」の情報を表示する。このロックスクリーンに表示されるキャンペーン情報は端末上で表示しないように設定を変更できる。

300ppiで軽く握ってページめくり「Kindle Voyage」

 Kindleは、6インチで精細度167ppiのe-Ink電子ペーパーを採用した電子書籍端末。6,980円~という低価格が特徴で接続はWi-Fiのみとなる。外形寸法は169×119×10.1mm(縦×横×厚み)、重量は191g。フロントライトは備えていない。

Kindle
Kindle Voyage
Kindle Voyage

 Kindle Voyageは、6型で精細度300ppiのe-Inkディスプレイ(Carta)を採用した電子書籍端末。ページめくりボタンとして圧力センサーを採用したことで、画面のタップやスワイプを行なわず、端末を持った状態で軽く握りこむだけでページめくりが可能になった。ページをめくった後はかすかな振動で動作を伝達する。

 ディスプレイには強化ガラスを採用したほか、光の反射を抑えるマイクロエッチング加工も導入。Kindleで最も薄い7.6mmの厚みも特徴となる。メモリ容量は4GB。IEEE 802.11b/g/n無線LANを搭載。外形寸法は162×117×7.6mm(縦×横×厚み)、重量は180g。

 なお、Kindle Paperwhite(10,280円)は引き続き併売される。

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(臼田勤哉)