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声で番組や映画を探せるRovi「Personalized Discovery」。HTML 5対応のEPG拡大へ
(2014/10/8 16:33)
10月11日まで幕張メッセで開催されている「CEATEC JAPAN 2014」に合わせて、近隣の会場でプライベート展示を行なっていたRoviの出展内容をレポートする。
今回の展示では、メタデータやユーザーの好みを反映して動画コンテンツを探せる「Personalized Discovery」や、HTML 5を活用したEPGの展開、広告ジャンルへの新たな展開となる「Rovi Media Analytics」などを紹介している。
映画の内容や略称でも検索できる「Personalized Discovery」
Personalized Discoveryは、Roviのサーバーにあるデータベースを活用し、映画やテレビ番組などの放送/ネット配信作品を探せるというサービス。作品の数や放送/配信チャンネルの増加に伴い、より簡単に好みの作品を探しやすくすることを目指して開発。米国のCATV局などで採用が進んでいる。この技術では、「メタデータ」と「全ユーザーの好み」、「本人の好み」の3つを元に作品を検索。作品名やジャンル、出演者などを入力して検索できるほか、作品の略称などからも探すことが可能。
今回のCEATECでは、新しい検索方法として音声入力もデモ。連続して入力すると、文章での入力も可能で、「明日、面白い映画ある?」や、「トム・クルーズと渡辺謙の映画」といった質問でも探せる。さらに、「I'll be back」と話すと「ターミネーター」が表示されるなど、覚えている範囲の内容を話すだけで、推測される作品一覧を表示できるのも特徴。
EPGの「Gガイド」関連では、J:COMが2月から提供しているSTB「Smart J:COM Box」に最新のGガイドが採用されていることを紹介。写真などを活用したリッチな画面で、あるテレビ番組の出演者が出ている他の番組を探すことなどが可能。好みのチャンネルだけを一覧表示するといったカスタマイズも行なえる。
テレビ本体では、放送通信連携のHybridcast対応が進んでいることから、Hybridcastで使われているHTML 5を使った新しいGガイドの普及拡大にも追い風になっているという。
新たな収益化を目指す「Rovi Media Analytics」も
広告業界向けの新しい事業として計画している「Rovi Media Analytics」は、ある商品を欲しい人が、どのチャンネルでどういった時間帯に番組を観ているかといった分析をまとめるもので、例えば「国産車を持っていて、ピックアップトラックを3年以内に買いたい25~54歳の人」の視聴傾向をグラフで確認可能。どの時間帯でどの局に広告展開すれば効率的かといったことを計画できるという。
今回のデモではNielsenが所有するデータを元に抽出しているが、それ以外の様々なデータベースを利用可能。個人は特定されない形で、属性情報を多く活用することにより、詳細な分析が行なえるという。米国では既に複数の放送局などでトライアルや実用化が始まっている。