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マランツ、DSD 5.6MHz/無線LAN/BT/ラジオで6.8万円のネットワークプレーヤー

 ディーアンドエムホールディングスは、マランツブランドのネットワークプレーヤー「NA6005」を2月上旬に発売する。価格は68,000円。カラーはシルバーゴールド。

ネットワークプレーヤー「NA6005」

 192kHz/24bitのWAVやFLAC、DSD 5.6MHzなどの再生に対応するネットワークプレーヤーで、無線LAN機能も搭載。AirPlayやBluetoothレシーバ機能、AM/FMチューナ、フルディスクリートのヘッドフォンアンプも備えるなど多機能。USB DAC機能は備えていないが、価格を68,000円に抑えているのが特徴。無線LANの設定を補助する機能も用意するなど、使い勝手の向上も図っている。

 ネットワークプレーヤーとしてはDLNA 1.5に準拠。PCやNASに保存した楽曲を、LAN経由で再生できる。再生できるファイルは、192kHz/24bitまでのFLAC/WAV/AIFF、96kHz/24bitのApple Lossless(ALAC)、DSDは5.6MHzまで。その他にも、WMA/MP3/AACの再生もサポートする。

 IEEE 802.11b/g/nの無線LAN機能を搭載。2本のロッドアンテナを使ったダイバーシティ方式で、安定した通信ができるという。オーディオの通信安定性を高めるために、WMM(Wi-Fi Multi Media)にも対応している。

 無線LAN設定には、iOS機器のWi-Fi設定をNA6005に共有できる「WAC」(Wireless Accessory Configuration)機能をサポート。Wi-Fiシェアリングにも対応しており、WACでは無線、Wi-Fiシェアリングでは有線で設定が可能。WPSにも対応しており、WPS対応ルータと手軽に接続できる。

 昨年12月から提供されている新リモコンアプリ「Marantz Hi-Fi Remote」が利用可能。iOS/Android/Kindle Fireで利用できるもので、NA6005の電源ON/OFF、入力切り替え、ボリューム操作に加え、NAS内などの音楽ファイル選択、再生制御が可能。再生キューを作成し、選択した順番で再生する事も可能。インターネットラジオの選局も行なえる。

 使いやすいUIを追求しているのが特徴で、端末を縦にしている時は「ポートレートモード」、横にすると「ランドスケープモード」になる。中央部分に、機能がパネルのように表示されており、左右にフリックする事で、表示する機能パネルを切り替えられる。

Marantz Hi-Fi Remote

 AirPlayにも対応。iOS機器やPCやMacにインストールしたiTunesから、ワイヤレスで音楽再生が可能。Bluetoothレシーバ機能も備えており、A2DP/AVRCPプロファイルをサポート。コーデックはSBC/AAC。AM/FMチューナも搭載。好きな放送局や音楽ファイルを最大50個登録し、すぐに呼び出して聴く事もできる。

 フロントにUSB-A端子を装備。iPod/iPhoneの接続が可能で、デジタル伝送による高音質な再生ができるほか、充電も可能。USBメモリを接続し、メモリ内のDSD/FLAC/WAV/AIFF/ALAC/MP3を再生する事もできる。

内部基板

「NA8005」と同様の回路構成を採用

 DACには、DSDのダイレクト変換も可能なシーラスロジックの「CS4398」を採用。マランツ製のSACDプレーヤー、ネットワークオーディオプレーヤーで多く採用されており、「使いこなしを知り尽くしている」という。

 なお、デジタルアイソレータは搭載していないが、デカップリングコンデンサやクロック、電源まわりのノイズ対策など、上位モデルで培ったノウハウを投入し、高音質化しているという。

 ジッターリダクション回路も搭載。デジタル音声信号のクロックをハイブリッドPLLによってリクロックし、クロックに含まれるジッタを低減。精度の高いマスタークロックをDACに供給している。

 DAC以降のアナログステージには、上位モデルの「NA8005」と同様の回路構成によるフルディスクリート回路を採用。独自の高速アンプモジュール「HDAM」と「HDAM-SA2」により、電流帰還型フィルタアンプ兼送り出しアンプを構成している。さらに、左右チャンネルの等長、平行配置を徹底することで、チャンネルセパレーションと空間表現力も高めたとする。

DACはシーラスロジックの「CS4398」
DAC以降のアナログステージには、HDAM搭載のフルディスクリート回路を採用

 また、HDAM-SA2型バッファを使ったフルディスクリートのヘッドフォンアンプも搭載。「情報量が豊かで鮮度の高いサウンドを実現した」とする。ディスクリートバッファ回路も備え、アナログ出力回路との相互干渉を防止している。

 電源部には大容量のEIコア電源トランスを搭載。アナログオーディオ回路、デジタルオーディオ回路、ネットワーク回路、ディスプレイ・コントロール回路それぞれのブロックに、専用の二次巻線を使い、後段の整流回路や平滑回路も独立させることで、回路間の相互干渉を排除。クリーンかつ安定した電源を供給している。

ヘッドフォンアンプ部
AM/FMチューナも搭載している
電源部
リモコン

 アナログ回路電源用のブロックケミコンには、ニチコン製のマランツ専用カスタムブロックコンデンサを使用。アナログ出力回路には、上級機と同様に、オーディオグレードのフィルムコンデンサを使っている。

 出力端子はアナログRCA×1、光デジタル×1、ヘッドフォン×1。アナログ出力の音量は可変出力に設定でき、その場合には音量の上限を0dB、-10dB、-20dBから選択できる。音量はアプリの「Marantz Hi-Fi Remote」、もしくは付属のリモコンで操作できる。

 入力端子は、Ethernet、USB-A、光デジタルを各1系統装備。マランツリモートバス、フラッシャー入力も備えている。

 無線LAN用アンテナを除いた外形寸法は、440×329×104mm(幅×奥行き×高さ)で、重量は6kg。

背面端子

(山崎健太郎)