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ソニー、ハイレゾ対応の7.1chサウンドバー「HT-ST9」
新波面制御やGoogle Cast/LDAC対応。2.1chモデルも
(2015/5/13 11:09)
ソニーは、テレビ向けサウンドバーシステムの上位モデルとして、ハイレゾ再生に対応した「HT-ST9」と「HT-NT3」を6月13日より発売する。価格はオープンプライスで、店頭予想価格は7.1ch対応のフラッグシップ機「HT-ST9」が15万円前後、2.1chの「HT-NT3」が8万円前後。
4K/60pやHDCP 2.2にも対応し、4K放送対応サウンドバーとして利用できるだけでなく、新たにハイレゾ再生に対応。Ethernetと無線LAN(Wi-Fi)を内蔵し、NASやPCなどのDLNAサーバーやUSBメモリなどに記録したハイレゾ楽曲を再生できる。
また、新たに「Google Cast」に対応。Tunin RadioやKKBOXなどの音楽サービスをスマートフォンで操作/選曲し、サウンドバー本体で受信して音楽再生できる。Bluetoothも内蔵し、ソニー独自の高音質コーデック「LDAC」に対応する。
磁性流体スピーカーを内蔵。HT-ST9は7.1ch構成で、新たな独自波面制御技術により、さらに広い音場で後方に回りこむサラウンドを実現。スイートスポットも拡大した。HT-NT3は65mmの薄型デザインが特徴の2.1chハイレゾサウンドバーとなる。
4K/60p、HDCP 2.2対応の「HT-CT780」や、サウンドバーのスタンダード機となる2.1chモデル「HT-CT380」も5月23日より発売する。価格はHT-CT780が5万円前後、HT-CT380が4万円前後。これらについては別記事で紹介する。
ハイレゾ対応のフラッグシップサウンドバー「HT-ST9」
「HT-ST9」は、7.1ch S-Masterデジタルアンプや、独自の磁性流体スピーカー、ワイヤレスサブウーファなどを搭載したサウンドバー最上位モデル。4K/60pとHDCP 2.2対応のHDMI入出力を装備し、4K放送のHDMI入力や今後登場予定の4Kプレミアムコンテンツにも対応可能としている。
2013年発売のHT-ST7の後継モデルとなり、シアターバー部はワイヤレスサブウーファで構成。シアターバー部は、左右のフロントスピーカー部が18mmソフトドームツィータ×2と65mm磁性流体ウーファ×2、センターは18mmツィータ×1と65mm磁性流体ウーファ×1と、65mm磁性流体フルレンジユニット×4を搭載する。サブウーファは、180mmコーンユニットと200×300mmパッシブラジエータを備えている。アンプはソニー独自のデジタルアンプ「S-Master HX」で、出力は合計800W(フロント75W×2ch、センター75W×6ch、サブウーファ200W)。
サブウーファは5.2GHzワイヤレス方式で、自由な設置が可能。通信距離は10m。密閉型のエンクロージャを採用している。
シアターバーの基本機能を強化
シアターバー部には、左右両端にウーファとツィータを同軸に配置し、ハイレゾの超高域に対応。センタースピーカーは、4つのフルレンジユニットと1つのツィータ/ウーファユニットを内蔵する。いずれも磁性流体スピーカーで、カーボンファイバー振動板と組み合わせることで音質を向上した。
ソニー独自のフロントサラウンド技術「S-Force Pro」は、独自の波面制御技術により、音の広がりを拡大。'13年発売のHT-ST7/ST3でも波面制御を採用していたが、HT-ST9では新アルゴリズムを採用することで、より広い音場かつ後方にも回りこむようなサラウンドを実現し、スイートスポットを拡大したという。
S-Master HXによる音質向上に加え、圧縮音源をハイレゾ相当にアップコンバートして高品位に再生する「DSEE HX」も搭載。MP3やAACのほか、DVDなどのドルビーデジタルやDTS、デジタル放送のAAC音声などの再生音質も向上した。小音量再生時でも、聞き取りやすさと迫力を向上させる「サウンドオプティマイザー」も搭載している。
サウンドバー側に、HDMI入力×3、光デジタル音声入力×1、アナログ音声入力(ステレオミニ)×1、HDMI出力×1を装備。HDMI端子はいずれも4K/60pとHDCP 2.2をサポートしており、4K放送などに対応する。
ハイレゾ対応で、LDACやGoogle Castも
DTS-HD Master AudioやドルビーTrueHDなどのHDオーディオのHDMI入力対応のほか、ハイレゾやBluetoothにも対応し、“オーディオ機器”としての性能向上を図ったのもHT-ST9の特徴。
ハイレゾは192kHz/24bitまでのFLAC、WAVに対応。NASなどのDLNAサーバーからのネットワークオーディオ再生や、USBメモリなどのストレージの楽曲を再生可能とした。
音楽再生にはアプリの「SongPal Link」を利用し、AndroidやiOSスマートフォン/タブレット内の楽曲や、NASなどの楽曲を一括管理できる。DSEE HXにより圧縮音源の高音質化も実現する。
また、Googleによる「Google Cast」に対応。KKBOXやTunein Radio、8Tracksなどの対応音楽ストリーミングサービスのスマホアプリで選曲し、再生指示を行なうと、スマホを経由せずに直接HT-ST9に音楽が配信されるというもの。
Google Castでは、HT-ST9に直接楽曲を配信するため、スマホの帯域は専有しない。また、DSEE HXによる高音質化も行なわれるため、ストリーミング音楽サービスをより気軽かつ高音質に楽しめるとしている。
Bluetoothにも対応し、スマートフォンからの音楽再生が可能。AAC/SBCのほか、ソニー独自の高音質コーデック「LDAC」もサポートしている。NFCペアリングにも対応し、NFC対応スマートフォンと、ワンタッチでBluetoothペアリングが行なえるほか、Miracastによるスマホ画面のミラーリング出力も可能。
スタンドを含むサウンドバー部の外形寸法は1,130×136×101mm(幅×奥行き×高さ)、重量は7.2kg。サブウーファの外形寸法は248×426×403mm(幅×奥行き×高さ)、重量は約16kg。消費電力はサウンドバー約60W(待機時0.5W)、サブウーファ30W(待機時0.5W)。リモコン「RM-AH111J」や、スタンド、フロントグリルなどが付属する。
2.1chハイレゾサウンドバー「HT-NT3」
ハイレゾ対応で、2.1ch構成のサウンドバー。サウンドバー部は、65mmの薄型デザインながら、ハイレゾやHDCP 2.2などに対応し、高い設置性と音質の両立を図っている。
サウンドバー部には18mm径のソフトドームツィーターと65mmコーン型磁性流体ウーファを搭載。サブウーファはHT-ST9と同様に5.2GHz帯のワイヤレス対応で、160mm径コーンユニットを採用したバスレフ型。アンプはS-Master HXで、出力は133W×2ch+134W(総合400W)。
HDMI入力×3、光デジタル音声入力×1、アナログ音声入力(ステレオミニ)×1と、HDMI出力×1を装備。HDMI端子はいずれも4K/60pとHDCP 2.2をサポートしており、4K放送などに対応。ドルビーTrueHDやDTS-HD Master Audioにも対応する。
シアター系の機能のほか、ハイレゾ対応のネットワークオーディオとして利用できる点もHT-ST9と共通。最高192kHz/24bitまでのFLAC/WAVなどに対応し、NASやスマートフォン、タブレット、パソコンやUSBメモリなどに記録したハイレゾファイルを再生できる。
音楽再生にはアプリの「SongPal Link」を利用し、AndroidやiOSスマートフォン/タブレット内の楽曲や、NASなどの楽曲を一括管理して再生できる。「Google Cast」にも対応し、KKBOXやTunein Radio、8Tracksなどの音楽ストリーミングサービスの楽曲を、スマホアプリで選曲し、再生できる。DSEE HXによる高音質化も行なわれるため、ストリーミング音楽サービスをより気軽かつ高音質に楽しめる。
Bluetoothにも対応し、スマートフォンからの音楽再生に対応。AAC/SBCのほか、ソニー独自の高音質コーデック「LDAC」もサポートしている。NFCペアリングにも対応し、NFC対応スマートフォンと、ワンタッチでBluetoothペアリングが行なえるほか、Miracastによるスマホ画面のミラーリング出力も可能。
スタンドを含むサウンドバー部の外形寸法は1,070×70×91mm(幅×奥行き×高さ)、重量は3.1kg。サブウーファの外形寸法は190×385×382mm(幅×奥行き×高さ)、重量は約8.0kg。消費電力はサウンドバー約55W(待機時0.5W)、サブウーファ20W(待機時0.5W)。リモコン「RM-AH110J」や、スタンド、フロントグリルなどが付属する。