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20代以下の半数は「テレビよりネット動画が面白い」。NHK文研調査

 NHK放送文化研究所は、「日本人とテレビ 2015」の調査結果を発表。'85年から5年ごとに行なっている同調査において、初めて視聴時間が短時間化する傾向が表れたほか、「テレビよりネット動画が面白い」という回答が20代以下を中心に増加するという結果になった。

ふだん1日にテレビを観る時間
(出典:NHK放送文化研究所)

テレビは短時間視聴の割合が増加。70代以上は長時間視聴

 「日本人とテレビ」調査は、1985年から5年ごとに実施。普段のテレビ視聴時間やテレビに対する意識、使っている機器やサービス、メディアの接触頻度やインターネット動画などに関する質問の回答を集計している。調査日は2月27日〜3月8日で、対象は全国の16歳以上の男女3,600人。有効数(率)は2,442人(67.8%)。なお、前回2010年に、調査方法を従来の個人面接法から配付回収法に切り替えており、質問などにも修正が加えられている。

 1日にテレビを視聴する時間(休日を除く普段の日。ビデオ/DVD再生は除く)は、1985年から2010年までは長時間化の傾向が続いていたが、この5年間で「ほとんど、まったく見ない」が全体の6%に増え(前回は4%)、「短時間」(30分〜2時間)も38%に増加(同35%)。一方で「長時間」(4時間以上)視聴は37%に減少(同40%)し、全体の視聴時間は初めて短時間化する傾向に転じた。

 年代別では「ほとんど、まったく見ない」の割合が20〜50代で増加。見ない人の割合が最も高いのは20代で、前回の8%から、今回は16%まで伸びている。40代以下では「短時間」が半数前後となっているのに対し、70歳以上は「長時間」が61%の多数派で、前回(62%)とほぼ同じ。

 テレビに対する意識については「テレビを見るのが大好きだ」と「話題になっている番組は見たいと思う」といった肯定的な意識が減少。一方で「好きな番組でも、毎回決まった時間に見るのは面倒だ」という回答が増え、特に30〜50代で増加したという。

 「テレビはどの程度必要なものか」という質問に対して、「必要」と感じるのは全体の90%だったが、前回の93%に比べて減少した。男女/年代別では、男40代、女50/60代で「必要ない」(「どちらかといえば」を含む)が増加した。

テレビに対する意識(あてはまる+まああてはまる)
(出典:NHK放送文化研究所)

テレビ/新聞に毎日接する人は減少、録画番組の利用は増加

 利用しているメディア機器やサービスについては、衛星放送、CS放送、CATV(ケーブルテレビ)は2010年から変化がなかったが、「自分専用のテレビ」、「ワンセグが見られる機器」、「ビデオテープ録画再生機」は減少し、「デジタル録画再生機」が増えた。「デジタル録画再生機」は、40代以上の中高年層を中心に利用者が増えている。

利用機器・サービス(複数回答)
(出典:NHK放送文化研究所)

 2015年に追加した「スマートフォン」の利用者は46%。40代以下が全体の平均より高く、30代以下では8割前後が利用している。「携帯電話・PHS(スマートフォン以外)」は39%で、50代以上が平均より高い。

 メディアへの接触状況については、テレビに毎日接触するという回答が79%で、前回の84%から減少。新聞に毎日接触する人も減少した。週1日以上接触する人はテレビが89%(前回92%)、新聞が71%(同80%)。インターネットと、録画したテレビ番組に毎日接触する人は増加し、週1日以上という人は、インターネットが56%、録画したテレビ番組は49%。

 年代別では、テレビに毎日接触する20〜50代が減少し、20代で毎日接触する人は64%(前回79%)となっている。録画したテレビ番組に週1日以上接触する人は増加し、特に16〜19歳は81%(前回47%)と、他の年代に比べて高い。

「テレビよりネット動画が面白い」人は1/4以上

 動画の視聴行動について、インターネットで動画を見る人は50%。「テレビよりインターネット動画のほうが面白いと思う」という人は、動画視聴者以外も含めた全体の27%。「時間があるときは、テレビよりも動画のほうを見る」人は17%。「テレビよりインターネット動画のほうが面白いと思う」人は40代以下で高く、20代以下は54%で半数を超えた(前回は44%)。

動画視聴行動(よく+ときどきある)
(出典:NHK放送文化研究所)

 テレビ、ラジオ、インターネット(メール除く)、映像ソフト(ビデオ/DVDなど)、音楽ソフト(CDなど)、新聞、雑誌、本の8つから“欠かせないメディア”については、最も多かったのはテレビ(50%)で、次いでインターネット(23%)、新聞(11%)の順となった。前回から減少したのはテレビ(前回55%)、新聞(同14%)で、インターネットは増加した(同14%)。

 年代別で、1番目に欠かせないメディアに挙げられたのは、16〜19歳はテレビ(33%)とインターネット(37%)で、40代以上はテレビが最も多かった。前回に比べて20〜50代でインターネットが増え、20/30代ではインターネットがテレビを上回っている。

(中林暁)