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キヤノン、ワイヤレス投写できるハンカチサイズ「ミニプロジェクター C-10W」

 キヤノンは、バッテリ内蔵で持ち運びできる「ミニプロジェクター」シリーズの新モデルとして、スマートフォンやパソコンなどの映像をWi-Fi接続でワイヤレス投写できる「C-10W」を2月上旬より発売する。価格はオープンプライス。通販サイトや家電量販店で取り寄せて購入でき、店頭予想価格は49,800円前後。カラーはディープブルーとシルバーの2色。

ミニプロジェクター C-10W(シルバー)
ミニプロジェクター C-10W(ディープブルー)

 ビジネス用途を想定したモバイルDLPプロジェクタ。筐体サイズは 111×111×17.2mm(幅×奥行き×高さ)、重量260gと小型軽量で、バッテリも内蔵する。カバンに入れて持ち歩き、会議室でパソコンやスマートフォン/タブレットなどと組み合わせてプレゼンテーションを行なうといった活用法を提案。自宅の天井などに映像を写して横になって楽しむなど、ホームユースも想定している。

スマホや手帳と並べても違和感のないコンパクトさ
スマホからワイヤレスで映像投写したところ

 ハンカチ大のフットプリントながら、約5mで158型相当の画面(16:9)を壁などに投写できる。最短投写距離は約0.3mで、画面サイズは9.3型。映像素子は854×480ドットのDMDパネルを採用。コントラストは400:1、光源はLEDで輝度は100ルーメンと、従来モデル(C-5)の2倍の明るさを実現。寿命は約10,000時間。

 ズームはなく、上面のレンズ部脇にピント調整ダイヤルを備える。従来のC-5では卓上にそのまま置いて投写すると映像下の一部が壁に映らず欠けたようになり、付属のミニ三脚を併用する必要があった。C-10Wではこれを改善し、卓上に置いたままでも映像をすべて写せる。

前面
卓上から投写したところ

 無線LANはIEEE 802.11a/b/g/nの2.4GHz/5GHzに対応。スマートフォン/タブレットやノートPCからディスプレイミラーリング機能やDLNAを使ってワイヤレス接続し、映像入力できる。iOSではAirPlay機能を使用する。MHL対応のHDMI入力も備えている。

 最大入力解像度はフルHD/1,920×1,080ドット。ワイヤレス接続利用時の対応OSは、iOS 8.0以上、Android OS 4.2.2以上、Windows 8.1以上。各OS標準のミラーリング機能のほか、DLNA対応アプリも利用可能。なお、DLNAを使うと接続した端末のインターネット利用はできなくなる。

 ファームウェア更新用のUSB端子×1を備える。USB端子はOTGにも対応し、付属のケーブルアダプタを用いてマウスなどを繋いで画面操作可能。0.7W×2chのステレオスピーカーを内蔵。ステレオミニの音声出力も1系統備える。

 側面には音量調整ボタンを配置。C-5からの改良点として、音量を変えると画面上に音量バーがオーバーレイ表示され、分かりやすくなっている。そのほか、ファンクションボタンを操作して投写部を懐中電灯のように発光させたり、本体メモリ内の静止画を映すことも可能。

背面
側面のボタン。左から電源/音量調整/ファンクションボタン

 充電は付属のACアダプタで行ない、給電しながらの投写も可能だが、モバイルバッテリを使った充電/給電には非対応。内蔵バッテリで最大2時間駆動可能(節電モード時)。標準モードでは約1.5時間投写できる。冷却用の小型ファンを内蔵。付属品は小型三脚やHDMIケーブルなど。

反対側の側面に吸排気のスリットを備える
付属品
'15年発売の「ミニプロジェクター C-5」

 キヤノンは'15年夏、重さ169gと小型軽量で、MHL対応の有線専用モデル「ミニプロジェクター C-5」を法人向け販路で発売し、モバイルプロジェクタ市場に参入。テレビ番組などで紹介されたこともあり「想定していたよりも売れ行きは順調だった」という。そのワイヤレスモデルとして「C-10W」が製品化された。なお、従来C-5は法人向け販路のみで販売していたが、新たに家電量販店でも取り寄せ購入が可能になり、C-10Wと併売される。

(庄司亮一)