ニュース
HIGH RESOLUTION FESTIVAL開幕。ソニーのDSD録音ターンテーブルなど注目機器とライブ
(2016/3/11 20:27)
音楽配信サイトのOTOTOYと、雑誌「サウンド&レコーディング・マガジン」、複合施設のSPIRALが共同で開催するイベント「HIGH RESOLUTION FESTIVAL at SPIRAL」が11日に開幕した。会期は13日の日曜日までで、12日と13日の開催時間は11時~20時。会場は東京・青山のスパイラルホール(ホール&ホワイエ)。入場は無料だが、ライブや一部のトークイベントなどへの参加は有料となる。
ハイレゾ(Hi-Resolution)を、従来のオーディオファンだけでなく、より幅広い層へ浸透させることを目的にしたイベント。ハイレゾ楽曲などを配信するOTOTOYと、サウンドクリエイター向け専門雑誌「サウンド&レコーディング・マガジン」(リットーミュージック刊)、様々なライブ会場として利用されているSpiral Hallを持つSPIRALの3社が共同で開催する
「ハイレゾの良さを様々な形で体験してもらう」ことをコンセプトに、ハイレゾ対応機器やハイレゾ音源の即売、アーティストやクリエイターを招いたトークイベント、ハイレゾ試聴会、ハイレゾのライブレコーディングなども行なう。
ソニーのターンテーブルで録音したDSDを試聴。コルグ真空管「Nutube」搭載アンプ試作機も
ソニーは、1月のCESで披露したDSD録音対応アナログターンテーブル「PS-HX500」を参考展示。国内ではまだ発表されていない同製品を使ってDSD録音した音源を、ブース内でハイレゾ対応ウォークマンを使って試聴できる。
コルグは、ノリタケカンパニーリミテド共同開発した真空管「Nutube(ニューチューブ)6P1」を搭載したヘッドフォンアンプ試作機を展示。これまでのイベントでは 試作ボードの形での展示はあったが、実際の製品のようなケースに収めた形で試聴できるのは初となる。
デモでは、パソコンからUSB DAC「DS-DAC-10R」を経由してアナログ出力し、別筐体のボリュームを介して試作機のアンプに入力している。この試作機をヘッドフォンアンプとして製品化するかどうかは未定。
MQAのブースでは、今井商事が扱うMYTEKのMQA対応USB DAC「Brooklyn」(実売30万円前後)で、PCのMQA音源を試聴できるデモを行なっている。このほかにもMERIDIAN AUDIOのUSB DAC内蔵ヘッドフォンアンプ限定バージョン「PRIME HEADPHONE AMPLIFIER LTD.」や、オンキヨーの「DP-X1」、パイオニアの「XDP-100R」などのMQA対応/対応予定機器を展示している。
OTOTOYは、今夏に提供予定というハイレゾ対応再生アプリ「OTOTOY DSDアプリ(仮)」を展示しており、USB DAC接続で試聴できる体験ブースを用意している。
トークや音楽ライブレコーディングなどのイベントも連日開催
トークイベントは、オーディオ評論家の和田博巳氏や、音楽評論家でOTOTOYプロデューサーの高橋健太郎氏、サウンド&レコーディング・マガジンの國崎晋氏、岸田教団&THE明星ロケッツの代表・岸田氏らが登壇し、ハイレゾの魅力などを紹介する。
ライブレコーディングイベントは、Suaraと、箏を演奏するシンガーソングライターの真依子によるステージを高音質で収録する「声と箏~Suara×真依子 Special Live Recording Session~」(12日)や、TECHNOBOYSがビンテージのアナログシンセを使用し、96kHz/24bitでマルチトラックレコーディングを行なう「TECHNOBOYS PULCRAFT GREEN-FUND LIVE “THE REC”」(12日)などを実施。
13日には、商用で世界で初めてDSD 11.2MHzでマルチレコーディングの音源の配信を行なった、SOIL&"PIMP"SESSIONSのピアニスト・丈青のライブや、ジャンルを超えた作品にチャレンジするチェンバリストの大木和音が出演するライブなどが行なわれる。
このほか、発売前の音源を試聴できる「『ルパン三世コンサート~LUPIN! LUPIN!! LUPIN!!! 2015』初出し公開試聴会」(12日)や、PolarisのライブをDSD 11.2MHzでレコーディングした音源を聴ける「DSD 11.2MHz『Polaris "Music" Live』公開試聴会」(13日)なども開催。
13日には、英メリディアン創業者のボブ・スチュアート氏による、MQAの最新動向のソフト/ハードに関するプレゼンテーションも行なわれる。各イベントの時間や会場などの詳細は、イベントスケジュールのページに掲載されている。