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NHKの“ハイビジョン”と“緊急警報放送”がIEEEマイルストーンに認定
(2016/4/8 09:30)
電気・電子・情報の分野で産業の発展に貢献し、国際的に高い評価を受けてきた歴史的業績を表彰する「IEEEマイルストーン」に、NHKが開発した“ハイビジョン”と“緊急警報放送”が認定された。銘板の贈呈式は5月11日に行なわれる予定。
認定を受けたのは、「視聴者に高い臨場感をもたらす、高解像度かつ横長画面のハイビジョン放送システムに関する長年にわたる研究開発」と、「世界初となった1985年の緊急警報放送開始と、その実現に向けた長年にわたる研究開発」。
NHKは1964年から、高品位テレビに関する基礎研究に着手。心理物理実験から機器開発まで広い分野での研究開発を進め、1989年には衛星による世界初のハイビジョン定時実験放送を開始。総走査線数1,125本、アスペクト比16:9の放送の基礎を築いた。2000年には1,125本方式が世界統一スタジオ規格となり、ハイビジョンは世界に広がっている。
緊急警戒放送は、大規模地震や津波などの際、自動的にテレビ、ラジオの電源が入り、情報を伝えるもの。デジタルテレビの世界的な標準化においても、衛星放送と地上放送の規格として採用されている。
日本国内で、IEEEマイルストーンはこれまで26件が認定を受けており、NHKも2011年に、一般家庭が衛星から直接電波を受信する“直接衛星放送サービス”に関わる研究開発の業績で認定を受けており、NHKが認定されたIEEEマイルストーンは今回で3件となる。
- 太平洋海底ケーブルTPC-1(1964) KDDI本社 ハワイテレコム本社
- G3 FAX国際標準化(1980) NTT横須賀 KDDIふじみ野
- 電子式TVの開発(1924-1941) 静岡大学 電子工学研究所
- 日本語ワープロ(1971-1978) 東芝青梅事業所 研究開発センター
- 家庭用ビデオVHS(1976) 日本ビクター横須賀工場
- 電卓の先駆的開発(1964-1973) シャープ歴史ホール
- 東海道新幹線(1964) JR東海 リニア鉄道館
- 富士山頂レーダ(1964) 気象庁気象科学館
【過去、日本で認定された主なマイルストーンと銘板設置場所】