NHK会長、民放連の「地デジカ」共同使用に意欲
-会長会見。NHKオンデマンドは無料配信が好評
6月4日発表
日本放送協会(NHK)が4日に行なった会長記者会見で、福地茂雄会長は民放連の地デジPRキャラクター「地デジカ」を、NHKも共同で使用することに前向きである意向を示した。
地デジカは、4月27日に民放連が発表した、地上デジタル放送への完全移行をPRするキャラクター。福地会長は、地デジカについて「NHKだけでなく、総務省、Dpa(デジタル放送推進協会)など、共同で使用した方が効果が出ると思う」と述べた。また、土屋総合企画室経営計画担当局長も「地デジカは民放連が商標権などの権利を持っており、オールジャパンで運営しているDpaの制作物になれば、NHKも使える環境が整う」とコメントした。
なお、芸能活動を再開した草なぎ剛さんの地デジ普及推進キャラクターとしての今後については、日向放送総局長が「地デジのキャンペーンスポットは、制作のDpaで検討されていくことになると思う」とした。
また、地デジの都道府県別世帯普及率については「トップの福井県の68.6%から、一番低い沖縄県の37.1%までばらついている。全国同じ対応をするのではなく、各都道府県別に個別の対応が必要」(福地会長)とした。
■ NHKオンデマンドは無料配信でソフト販売に効果も
NHKオンデマンドの現状や新しい取り組みについても説明。会員数については「5月に入り、1カ月のパソコン新規登録会員数は2万9,000人と過去最高を記録。4月に比べ3倍以上の会員を獲得した」(福地会長)という。
日向総局長は、「連続テレビ小説『ちゅらさん』の1話から6話を無料でみられるようにしたところ、視聴回数は5万回にのぼった。これをきっかけに、7話以降の有料ソフトも購入されている。やっと先行きが見えてきた。この認知度を維持して登録会員数をのばしていきたい」と述べた。
(2009年 6月 5日)
[AV Watch編集部 中林暁]