シャープ、'09年第1四半期決算は営業損失260億の赤字

-液晶パネル価格下落などで減収減益


7月30日発表

 シャープ株式会社は30日、2009年3月期の第1四半期業績を発表した。売上高は、前年比20%減の5,982億円、営業損益は260億円の赤字。経常損益も301億円のマイナスとなっている。純損失は252億円。また、特別損失として事業構造改革費用96億円などを計上している。

 テレビやレコーダなど、エレクトロニクス機器のAV・通信機器部門では、Blu-rayプレーヤー/レコーダの販売が伸張したが、液晶テレビや携帯電話の減少が響き、売上高は前年同期比11.9%減の3,116億円となった。

 電子部品等の液晶部門では需要環境の好転が見られたが、テレビ用の大型パネルの大幅な価格下落と、中小型液晶の市場低迷が響き、売上高は前年同期比42%減の926億円。なお、同社ではテレビ用大型液晶パネルの需要回復に伴い、亀山第2工場の8月からの生産能力増強や、堺市の液晶パネル新工場の10月稼働開始に向けた準備を進めている。また、既報の通り、ソニーとの液晶パネル、およびモジュールに関する合弁契約の締結も30日に発表されている。

 太陽電池部門では、国内は住宅用太陽光発電システム設置に対する補助金制度導入で大幅に販売が伸びたが、海外向けが減少。売上高は前年同期比17.1%減の348億円になっている。

 その他の電子デバイス部門では、携帯電話向けCCD/CMOSイメージャなどの販売が減少。こちらも売上高が前年同期比37.2%減の389億円となっている。

 なお、4月に発表された通期業績見通しについては、売上高2兆7,500億円、営業利益500億円、経常利益200億円、当期純利益30億円で変更は無い。


(2009年 7月 30日)

[AV Watch編集部 山崎健太郎]