東芝モバイルディスプレイ、3Dメガネ用のOCB液晶を開発

-高速なシャッター開閉で3Dクロストーク削減


5月18日発表


 東芝モバイルディスプレイ(TMD)は18日、3D映像のテレビ視聴や映像鑑賞、ゲーム用の3Dメガネ用OCB液晶パネルを開発した。5月25日から27日(現地時間)までシアトルで開催されるSID 2010の東芝ブースで展示を予定している。

 今回開発したのは、アクティブシャッター方式の3Dメガネ用液晶パネル。応答速度は0.1ms(開→閉)、1.8ms(閉→開)、コントラスト比は5,000:1(正面)、1,000:1(視覚30度)。3Dクロストーク率は0.1%以下(視覚30度)、透過率は33%。

 OCB(Optically Compensated Bend)は、高速応答性と広視野角性能が特徴の液晶方式。3Dテレビでは、左右の目にそれぞれ異なった映像を見せることで立体感を表現する。メガネを使う時間分割方式は、画面に右目用、左目用の映像を交互に表示し、それと同期した専用メガネをシャッターとして使う。そのため、右目用の映像を表示している時は、左目のシャッターを閉じ、また左目用の映像の時はその逆の動作をする。

 こうして実現している3D表示だが、右目用の映像が左目に入る、もしくは左目用の映像が右目に入る場合、像が二重に見えてしまう3Dクロストークが発生。これが目の疲労や映像品位への悪影響につながる。

 同社では、3DメガネにOCB技術を使うことで、コントラストを維持しながら、高速応答性と広視野角を両立。さらに、高速なシャッター開閉性能により3Dクロストークを削減できるとしている。


(2010年 5月 18日)

[AV Watch編集部 臼田勤哉]