ソニーとTOHOシネマズ、デジタルシネマソリューション導入で合意

-TOHOシネマズ全スクリーンにデジタルシネマ上映システム設置


7月21日発表

デジタルシネマ上映システム。写真はデジタルシネマプロジェクタの「SRX-R320」(メディアブロック LMT-300を内蔵)
 ソニーは21日、国内映画館運営の最大手であるTOHOシネマズと、映画館のデジタル化を支援する、「デジタルシネマ・ソリューションサービス」を導入することで合意したと発表した。これにより、TOHOシネマズの運営する映画館の全サイト、全スクリーン(545スクリーン)へデジタルシネマ上映システムが設置されることになる。一部共同経営館を除き、システムの設置完了時期は2011年12月を目標としている。

 ソニーはTOHOシネマズに、デジタルシネマ上映システム(デジタルシネマプロジェクター&上映用サーバー)を核としたトータルソリューションを提供する。具体的には、館内上映システムをネットワーク化し、上映オペレーション・コンテンツを一元管理するシアターマネジメントシステム(TMS)とセンターサーバーシステム、さらに専用の保守メンテナンスサービスも提供する。TOHOシネマズは初期導入コストや維持コストを軽減しながら、包括的な機器/システム/サービスを利用できるようになるという。

 ソニーを選択した理由として、TOHOシネマズは「ソニーが、ハリウッドメジャースタジオをはじめ、国内外の映画製作会社/配給会社と協力しながら、デジタル化を展開してきた実績や、業界で唯一の4K解像度を持つ高画質プロジェクタを提供できるメーカーであること、システムの完成度、将来性等を評価した」と説明。

 ソニーは、「2009年10月にソニーが本サービスを開始して以来、デジタルシネマ・ソリューションサービスを導入している映画館に、デジタル映画作品、ODSコンテンツ(映画以外のコンテンツ)を供給する映画製作会社/配給会社が増えています。このたびTOHOシネマズが全スクリーンをデジタル化することで、業界のデジタル化が一層加速するものと考えられます」と、コメントしている。


(2010年 7月 21日)

[AV Watch編集部 山崎健太郎]