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BLUESOUND、“片手で持てる3ch AVアンプ”「POWERNODE(N331)」。5.1ch拡張も可能

POWERNODE(N331)ホワイト

PDNは、BLUESOUNDの3chアンプ内蔵ネットワークアンプ「POWERNODE(N331)」を2026年1月に発売する。音楽ストリーミングだけでなく、テレビなどと組み合わせ、センタースピーカーを加えた3chシアターを構築できるのが特徴。価格はオープンで、市場想定価格は22万円前後。カラーはマットブラックとホワイトの2色。

POWERNODE(N331)マットブラック

なお、12月13日、14日にベルサール秋葉原で開催される「ポタフェス2025冬」に出品を予定(ブースB1-24)。現行モデルの2ch専用POWERNODE(N330)とは併売される。

HDMI eARCを搭載し、フロント左右に加え、センタースピーカーも駆動できるネットワークアンプ。「ハイレゾ再生とシンプルなAVシステム構築を両立できる」という。対応するサラウンドフォーマットはドルビーデジタルまで。DTSには対応していない。

フロントとセンターの3chシアターを構築できる

もう1台のPOWERNODEや「PULSE」シリーズとサブウーファーを追加することで、フル5.1chのワイヤレス・サラウンド環境も構築できる。その場合は、フロントとサラウンドスピーカー間をワイヤレスで接続可能。連携にはマルチルーム対応の「BluOS」を活用する。POWERNODE(N331)には、サブウーファー出力も備えている。

もう1台のPOWERNODEなどを追加し、サラウンドスピーカーの駆動を割り当てられる
「PULSE」シリーズとも連携できる
BluOSの連携機能を使い、2台をグループ化し、5.1chや5ch環境を構築できる

音質面では、回路設計を刷新し、信号経路を最適化。 Bluesound最新のDirectDigitalアンプ技術とGaN(ガリウムナイトライド)トランジスターを採用した。D級アンプモジュールはアクサイン製のものを使っている。ステレオモードで100W×2ch、3ch構成では80W×3chの出力を実現している。

BluOSを搭載しており、Qobuz、Amazon Music、Spotifyなど20以上の主要ストリーミングサービスに対応。最大192kHz/24bit、MQAおよびDSD 256再生もサポート。

BluOS Controllerアプリ(iOS/Android/macOS/Windows対応)を使用することで、自宅のどこからでも音楽の再生・管理ができる。AirPlay 2に対応し、Bluetoothもサポート。コーデックはaptX Adaptiveに対応する。

音場補正のDirac Live Room Correctionにも、今後のアップデートで対応予定。測定用マイクやライセンスを購入する事で、利用可能になる。

ガラスタッチパネルには近接センサーと5つのクイックプリセットを搭載し、スマートフォンを使わずワンタッチで再生できる。

筐体は220×190×70mm(幅×奥行き×高さ)のコンパクトサイズを実現。重量は1.9kg。THX AAAテクノロジー搭載のヘッドフォンアンプを搭載し、6.3mm標準ジャックヘッドフォン出力も前面に搭載する。

入力としてHDMIに加え、USB-C、USB-A、アナログRCA、光デジタル、光デジタルとアナログのコンボ入力も搭載。USB DAC機能も備えており、パソコンなどとも連携できる。デュアルバンドWi-FiとギガビットEthernetも搭載する。

サウンドを体験する

フロントとセンターの3chシアターを構築できる

YouTubeで配信されている、「鬼束ちひろ/月光」のミュージックビデオを、POWERNODE(N331)で試聴してみた。

POWERNODE(N331)は3chアンプが特徴だが、まずは2chで聴いてみると、ワイドレンジで情報量の多い、Hi-Fiなサウンドが展開。2chでも音場は十分広く、眼の前の空間にステージが広がるような感覚が味わえる。

アクサイン製D級アンプモジュールを採用しているとの事だが、音の傾向はクリアで、低域の情報量も多く、ナチュラルなサウンド。低音を過度に強めたような派手な音ではなく、AVアンプではなく、ピュアオーディオ寄りな音になっている。

2chソースでも、センターを加えた3chで再生するモードを備えている。これを使ってみると、ボーカルがセンターから再生されるようになり、ボーカルの音像定位が明確になる。一方で、左右の音の広がりは少し狭くなる。映画のセリフや、音楽のボーカルを明瞭に聴き取りたい時は3ch再生がハマるだろう。

センタースピーカーの音量は個別に調整できるため、効果は調整可能。例えば、家族が寝ているので小音量で映画を再生している時に、センタースピーカーのボリュームだけを上げて、セリフを聴き取りやすくして楽しむ事も可能だ。

センタースピーカーのボリュームを独立して調整する事もできる

POWERNODEをもう1台追加し、5ch環境で「トップガン マーヴェリック」を鑑賞すると、映画の空間に体全体が包みこまれるサラウンド体験となり、「これぞホームシアター」という臨場感が得られる。

敵の地対空ミサイルに迎撃されないよう、戦闘機で低空を飛行し、地下の核施設を破壊するミッションでは、橋脚の間を戦闘機で通過したりするのだが、「ビュン!」という通過音が前から後方へと高速で移動し、本当に自分がコックピットに座っているかのような没入感に心臓が高まる。

それでいて、微細な音もしっかり再生するピュアオーディオライクなサウンドであるため、合間に挿入される司令室での静かな会話の声や、腕時計の秒針が進む「チッチッチッ」というかすかな音も明確に聴き取れる。繊細な音に包まれる、新たなシアター体験が味わえた。

また、映画以外でも、例えば「クイーン/ボヘミアン・ラプソディ」のミュージックビデオを、5ch環境でマトリックスサラウンドで再生すると、リッチで肉厚なサウンドに体を包みこむのと同時に、フレディのボーカルやメンバーのコーラスもしっかりと聴き取れる明瞭感も味わえる。音楽ライブなどにもマッチするシステムと言えそうだ。