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フォステクス、伝統のフルレンジFEシリーズにアルニコマグネット搭載

「FE83A-VB」

フォスター電機は、フルレンジスピーカー「FE」シリーズにアルニコマグネットを採用したユニット「FE83A-VB」と「FE103A-VB」を12月22日に、30年を超えるロングセラーモデル「T925A」初の数量限定モデル「T925A-ST」を2026年1月26日に発売する。1台の価格はFE83A-VBが29,700円、FE103A-VBが36,300円、T925A-STが93,500円。

予約はFE83A-VBとFE103A-VBが12月5日から受付中、T925A-STは12月16日0時以降。

FE83A-VB/FE103A-VB

「FE83A-VB」

レギュラーのFEシリーズとして初めてアルニコマグネットを採用したモデル。FE83A-VBは8cmコーン型、FE103A-VBは10cmコーン型のフルレンジユニットとなる。

アルニコマグネットを採用することで「伝統のFEサウンドである元気で明るく見通しの良い音質はそのままに、表情が豊かで躍動感に溢れ、滑らかで心地好い上質な再生音を実現した」という。

磁気回路内のポールピースには銅キャップを配置することで電流歪を低減、駆動系の低歪み化により中高域の明瞭度を一層向上させている。

「FE103A-VB」

コーン紙は、繊維が細くしなやかで密度の高いESコーンを2層抄紙とすることで、軽量ながらさらなる剛性の向上と内部損失の確保を実現した。基層に長繊維のパルプを主体にかさ高の構造による高剛性化と内部損失の保有を両立させ、表層には短繊維のパルプを配合し、振動板表面の伝播速度を高めている。

これにより「中域の明るく張りのある音色はそのままに、立ち上がりが良く切れのある高音と厚みのある低音の再生が可能」とのこと。

またハトメの重量が振動板に付加されると、重量バランスが不均等になり、コーン形状振動板が持つ円環状の振動モード以外にも不等分割共振を出現させてしまうことが中音域の歪の原因となっていたといい、ハトメを使わない“ハトメレス”にすることで中音域の高調波歪を低減した。

このハトメレス化を実現しつつ、ボイスコイルとダンパー、コーン紙を同一円周上で接着する3点接着を行なうために、ポケットネックダンパー方式を採用している。

「FE103A-VB」背面

入力端子は、ファストン205タイプの低損失金メッキ端子。スピーカーケーブルの確実な接合に加えて、音質劣化を防いでいる。

インピーダンスは8Ω、最低共振周波数(f0)は104Hz/85Hz、再生周波数帯域はf0~20kHzで共通。出力音圧レベルはFE83A-VBが85dB/1w(m)、FE103A-VBが87.5dB/1w(m)。

T925A-ST

「T925A-ST」

1994年の登場以来、アルニコマグネットを搭載したホーンスーパーツイーターのロングセラーモデルとなっている「T925A」。その30年の歴史のなかで初めてとなる数量限定モデルとして開発された。

リング形状に成形した新開発のチタン振動板を採用。「トランジェントに優れ、クリアで浸透力のある音を放つ」という。定評の大型低歪みアルニコ内磁型磁気回路にはポールピースの表面に銅メッキ処理を行なうことで、電流歪を低減し、高音質化を実現した。

精密切削加工のアルミ合金肉厚円筒形ホーンとイコライザーを装備。入力端子にはバナナプラグ対応金メッキターミナルを採用し、内部配線にはΦ1.4mmの極太の銅・銀合金単線を使うことで音質を高めている。

インピーダンスは8Ω、再生周波数帯域は6k~20kHz(-10dB)、出力音圧レベルは100dB/1w(m)。