「CEATEC JAPAN 2010」が幕張メッセで開幕

-東芝が裸眼3DTV。シャープは超薄型BDレコーダ


会場は幕張メッセ

 映像、情報、通信の総合展示会「CEATEC JAPAN 2010」が5日、幕張メッセで開幕した。期間は10月9日まで。

 5日は特別招待日で、一般公開日は10月6日~8日。最終日となる土曜日の9日は入場無料の公開日となる。6~8日の入場料は一般1,000円/学生500円だが、事前登録を行なうことで入場無料となる。

 展示ホール1~8を使用。出展者数と小間数は前回を上回る616社/団体、2,255小間。主催は情報通信ネットワーク産業協会(CIAJ)、社団法人情報技術産業協会(JEITA)、社団法人コンピュータソフトウェア協会(CSAJ)、CEATEC JAPAN 実施協議会。

 AV関連の最新技術やコンセプトモデルが多数展示されているほか、各社の新製品も一堂に出展されている。


■東芝

 東芝ブースでは、前日の4日に発表された、裸眼3D視聴に対応した「グラスレス3Dレグザ GL1シリーズ」の20型「20GL1」と12型「12GL1」を展示。液晶前に配置したレンチキュラーシートを通して表示することで、裸眼立体視を実現しており、20型で1,280×720ドット、12型で466×350ドットの3D映像が楽しめる。

 ブースではこれ以外にも、56型の4Kパネルを使った大型モデルも参考展示。ノートPC「dynabook」コーナーでもグラスレス3Dの技術展示を実施している。また、3D対応の「CELL REGZA」シリーズも展示されている。

 

裸眼3D視聴に対応した「グラスレス3Dレグザ GL1シリーズ」の20型こちらは12型56型の4Kパネルを使った大型モデルも参考展示

 さらに、前日発表されたクラウドを活用したテレビの新しい視聴システム「レグザAppsコネクト」もデモ。iPadやiPhone向けアプリ「RZコマンダー」を用いて、CELL REGZAやREGZAブルーレイを操作でき、ユーザー間で録画番組に対するコメント付きの「タグリスト」をシェアする事もできる。加えて、欧州で発売予定のストレート型タブレットPCも展示されている。

 

iPadやiPhone向けアプリ「RZコマンダー」欧州で発売予定のストレート型タブレットPC「グラスレス3Dレグザ」の展示コーナーは大人気で、開幕直後から長蛇の列ができている



■ソニー

 ソニーブースもメインは3D。3D対応液晶テレビBRAVIAのLX900や、3D対応かつBDレコーダ機能も内蔵した“全部入り”のHX80Rシリーズを展示。「BDZ-AX2000」などの新BDレコーダも展示している。PlayStation 3用の3D表示対応ゲーム「グランツーリスモ5」の試遊も可能。フロントプロジェクタの3D対応モデル「VPL-VW90ES」、VAIOの3D対応試作機も参考展示している。

 また、メインステージに技術参考展示として、横幅21.7mの3D対応大型LEDディスプレイを用意し、様々な3Dコンテンツを上映しつつ、3D映像制作ソリューションも紹介。家庭用機器だけでなく、放送・業務用機器とソリューションも含めた、3Dにおける総合力をアピールしている。

3D対応かつBDレコーダ機能も内蔵した“全部入り”のHX80Rシリーズフロントプロジェクタの3D対応モデル「VPL-VW90ES」放送・業務用機器とソリューションも含めた、3Dにおける総合力をアピール



■パナソニック

 42型~152型まで、幅広いラインナップの3D対応プラズマ33面を使った、3Dマルチプレゼンテーションを展開。また、3D映像が撮影可能な民生向けムービー「HDC-TM750」と「HDC-TM650」、3Dレンズ「LUMIX G 12.5mm F12」で3D写真が撮影できるデジタル一眼カメラ「DMC-GH2」も展示。業務用の二眼式3Dカメラ、3D編集機器、3D映像・技術なども展示する。

3D映像が撮影可能な民生向けムービー「HDC-TM750」と「HDC-TM650」も展示参考展示されたコンパクトなBD/HDDレコーダ。縦置きも可能で女性もターゲットにしている。発売時期や価格は未定参考展示されたLUMIX Phone。1,320万画素のデジカメ機能を備えた携帯電話となる



■シャープ

 高い色再現性を謳う4原色「クアトロン」を採用し、3D表示やBDレコーダ機能も内蔵したオールインワンモデル「AQUOS クアトロン 3D LB3シリーズ」を中心に展示。クアトロン技術の利点などもアピールされている。レコーダでは、参考展示モデルとして薄さ35mmのモデルを展示。BDXL対応でHDDを搭載するか否かはノーコメント。縦置きも想定したコンセプトモデルとなっている。

 さらに、狭額縁の60型インフォメーションディスプレイ(PN-V601)を活用した、ディスプレイ間のつなぎ目を感じさせないマルチシステムディスプレイなどのデジタルサイネージ提案も実施。電子ブックストアサービスと専用端末・メディアタブレット「GALAPAGOS」、前日に発表されたau向けの「IS03」など、スマートフォンの新モデルも展示されている。

電子ブックストアサービスと専用端末・メディアタブレット「GALAPAGOS」などが注目を集めるBDレコーダの参考展示モデル。BDXLに対応し、薄さ35mmという筐体が特徴縦置きもできる。HDDを搭載するか否かは「ノーコメント」ということだが、「例えばHDDが無くてもBDXLに対応したことで大容量の録画が可能であり、BDXLの登場がキッカケとして開発しているモデルとも言える」という



■その他

 NTTドコモのブースでは、サムスン製のAndroid 2.2採用スマートフォン「Galaxy S」を発表。サムスンが「SuperAMOLED」と呼ぶ、4型/400×800ドットの有機ELを採用。AF付きの500万画素カメラを搭載。サムスン製の1GHz CPUを内蔵している。さらに、7型ディスプレイを備えたタブレット型端末「GALAXY Tab」も登場している。

 日立製作所は、直下型ともエッジ型とも異なる、新しいLEDバックライト方式「スリムブロックLEDパネル」(S-LED)を採用した液晶テレビ「Wooo」ZP05シリーズを中心に展示。ほかにも、録画、ネットワークTV、超短投写液晶プロジェクタや、3Dディスプレイなどの展示も行なっている。

 三菱電機は、レーザー光源使用の75型リアプロジェクションテレビ「LASERVUE」(75-LT1)や、3D表示にも対応したBD/HDDレコーダ内蔵液晶テレビ「REAL MDR1シリーズ」、500GB HDDとBDレコーダ内蔵の「BHR400」シリーズなどを展示。さらに、0.61型/フルHDのSXRDパネルを採用する3D対応フロントプロジェクタを日本初公開している。

NTTドコモブースには、サムスン製のAndroid 2.2採用スマートフォン「Galaxy S」こちらはタブレット型端末「GALAXY Tab」日立のブースでは液晶40型のフレームシーケンシャル型3D液晶テレビを参考展示。S-LEDバックライトは今回の展示モデルでは採用していないという
新しいLEDバックライト方式「スリムブロックLEDパネル」(S-LED)を採用した液晶テレビ「Wooo」ZP05シリーズ三菱電機のレーザー光源使用の75型リアプロジェクションテレビ「LASERVUE」0.61型/フルHDのSXRDパネルを採用する3D対応フロントプロジェクタを日本初公開

(2010年 10月 5日)

[AV Watch編集部 山崎健太郎]