アキュフェーズ、USB入力も追加可能なプリメイン「E-460」

-約50万円。73,500円のDACボード追加でPC接続が可能に


プリメインアンプの「E-460」

 アキュフェーズは、オプションボードの追加でUSB入力にも対応するプリメインアンプ「E-460」を11月中旬に発売する。価格は504,000円で11月中旬発売。オプションボード「DAC-30」は73,500円で12月中旬発売となる。

 プリメインアンプのハイエンドモデルで、「E-450」の後継モデル。同社の特徴でもあるAAVA方式のボリュームコントロールを備えるほか、同社AB級プリメインでは久しぶりとなる、出力素子にパワーMOS FETを採用しているのが特徴。

 さらに、背面に拡張用スロットを2基搭載。オプションボードの「DAC-30」を追加することで、PCからのUSB入力にも対応できる事が特徴。E-460自体にはDACを搭載していないが、ボード側にMDS++方式のDACを搭載。入力は同軸デジタル、光デジタル、USBを各1系統備え、同軸は24bit/192kHz、光とUSBは24bit/96kHzまでの入力をサポートする。

オプションボード「DAC-30」。PC接続用のUSB端子を備えている

 USBでPCと接続することで、USBオーディオとして動作。PCの音声をE-460で高音質にアナログ変換&増幅できる。

 なお、このボード以外にも、光/同軸デジタルのみ対応のDACボード「DAC-20」や、アナログ・レコード接続用の「AD-20」など、従来から販売されている拡張ボードも利用できる。

 プリ部には「AAVA(Accuphase Analog Vari-gain Amplifier)方式」のボリュームコントロールを採用。これは、CPU制御の16個の電圧-電流変換器を使い、16個のスイッチの組み合わせで音量を決定するというシステム。機械的な接点がなく、音楽信号が可変抵抗体を通らないため、高S/N比、低ひずみ率が期待できるほか、左右のチャンネルの音量誤差や、クロストークを抑える効果があるという。

 パワーアンプ部は、インスツルメンテーションアンプ(Instrumentation Amplifier)構成を導入。入力端子から出力段までの信号経路をバランス伝送することで、機器内で発生する雑音を除去する能力やひずみ率などを改善。さらに、パワーアンプの安定化も図れるとしている。

 回路構成には、同一回路を並列接続する「MCS回路」を進化させた「MCS+回路」を搭載。初段バッファアンプのバイアス回路の改善により、回路安定性を向上。並列動作させる部分を電流-電圧変換部のA級ドライブ段まで拡張することで、低ノイズ化を図っている。また増幅方式は、「カレント・フィードバック増幅回路」を搭載する。

 出力素子には、パワーMOS FETを採用。3パラレル・プッシュプル構成の素子を、大型ヒートシンク上に取り付け、効率的な放熱処理を実現。定格出力は260W×2ch(4Ω)、220W×2ch(6Ω)、180W×2ch(8Ω)。

 プリアンプ部に専用の電源回路を設置するなど、プリアンプ部とパワーアンプ部はそれぞれ独立した回路を搭載。相互干渉を防ぐことができ、音質の向上を図っている。また、それぞれを独立アンプとして使用可能な切替スイッチ「EXT PRE」を装備。パワーアンプを1台追加することで、バイアンプ駆動にも対応できる。

 入力端子はアンバランスを5系統、レコーダ入出力を各1系統、バランス入力を2系統用意。プリアウト/パワーアンプ入力も各1系統備えている。スピーカー出力は2系統で、Yラグやバナナ・プラグにも対応する。専用アンプを搭載するヘッドフォン出力も備え、ヘッドフォンリスニング時の音質も考慮したという。

 消費電力は無入力時で92W、8Ω負荷定格出力時で616W。外形寸法は465×428×181mm(幅×奥行き×高さ)、重量は24.4kg。リモコン「RC-200」が付属する。


(2010年 10月 12日)

[AV Watch編集部 山崎健太郎]