Ustream、坂本龍一のソロ公演を3Dや高音質で無料配信

-「マスタークオリティー」。舞台裏やリハも中継


「skmtSocial project」公式サイト

 Ustream Asiaは、坂本龍一氏のソロピアノ公演「Playing the Piano from Seoul 2011」をインターネット中継するとともに、「GALAPAGOS 003SH」向けにも3Dストリーミング配信を無料で実施すると発表した。公演日時は1月9日16時~と、20時~の2回。「GALAPAGOS 003SH」では、Android版アプリ「Ustream」を利用して3D映像で視聴できる。

 Ustream Asiaが、坂本龍一のソーシャルメディアを活用した実験プロジェクト「skmtSocial project」に参画し、1月9日に韓国で行なわれる坂本龍一のソロピアノ公演の模様をストリーミング配信する。skmtSocial projectは、1990年代からインターネットと音楽の実験を行なってきた坂本龍一が、2010年12月、ソーシャルメディアを活用した実験プロジェクトとしてスタートさせたプロジェクト。今回が、その第一弾となる。

 Ustream以外にも携帯電話向けにmu-moにも配信するほか、iTunes Storeでも公演2日後の11日より公演の楽曲を1,500円で配信する。Ustream中継を視聴しながら購入予約も可能となっている。


坂本龍一氏

 技術協力に、avex Marketing、digitalstage、Keio University, Graduate School of Media Design、BIGLOBE、Roland、S.C.ALLIANCE、TAKENAKA LiveTechnicalなどが参加。デジタルステージでは、「配信される音と映像は、各専門業界からノウハウを集結した高品質で提供します。音源はiTunesで配信するライブアルバムと同じマスタークオリティー、映像は普段見ることができないシチュエーションとアングルにより配信」としている。

 Ustream中継は「メインチャンネル」に加え、「サブチャンネルA(モバイル向け)」、「サブチャンネルB(高解像度)」の3チャンネルを用意。音声は、全チャンネルともに「最高品位プリマスタリング音源」としている。なお、サブチャンネルは本編の番組のみの中継となる。

 なお、ライブ本番までも、当日の舞台裏、前日や前々日のリハーサル風景など、生の映像をデジタルステージ代表の平野友康氏が放送する。1月7日は、現地韓国メディアによる坂本龍一氏への取材の様子や、本番を前にしたリハーサル特設会場の設営の様子を“ダダ漏れ”スタイルで放送。8日は、坂本龍一氏によるリハーサル中のピアノ演奏や、本番に備えた調律・音響・照明およびUstream機材などの各種調整の様子も中継される。

 公演中は、全世界のパブリックヴューイング会場からTwitter経由で送られてきた写真の紹介や、Skype中継による各会場とのビデオチャットなどを予定している。また、TOHOシネマズ六本木で「スペシャル・ライブ・ヴューイング」(有料:2,200円)を実施するほか、「みんなが主催者で、みんなが主役」をキーワードに世界各地の有志による「パブリックヴューイング」を一般公募(1月7日現在の参加表明者数は180件以上)。

 「あらゆる情報をすべてのネットユーザーと共有していくことで、共に公演を盛り上げていくソーシャルメディアの実験であり、パブリックヴューイングの開催等を通じて、『世界中のネットユーザーが参加してライブ経験や感動を共有』していくユーザー参加型の実験イベント」としている。



(2011年 1月 7日)

[AV Watch編集部 古川 敦]