アクシス、Dan D’Agostinoのパワーアンプ「MOMENTUM」

-ペアで約520万円。300W/8Ωで待機時消費電力1W


MOMENTUM

 アクシスは、Dan D’Agostino(ダン・ダゴスティーノ)ブランドのパワーアンプ「MOMENTUM(モメンタム)」を6月上旬より発売する。2台ペアで販売し、価格は519万7,500円。

 かつてKRELLを創業したDan D’Agostino氏が新たに立ち上げた新ブランド。MOMENTUMは、モノブロック仕立てのパワーアンプで、300W(8Ω)/600W(4Ω)/1,200W(2Ω)というパワーリニアリティを達成しながら、小型化と省電力化を実現したという。

 左右のヒートシンクは、一般的に使われるアルミではなく、パワーアンプの放熱用としては初という純銅ブロックを採用。アルミに比べて約1.7倍の熱伝導率をもつ銅のヒートシンクにより、出力デバイスの熱を吸収するという。また、冷却機構にはベンチュリ構造を採用。ヒートシンクブロックを縦に貫く放熱穴は、上下の開口部19mmに対して、中央部を12mmと絞り込むことで流体力学におけるベンチュリ効果を発生させ、空気の流れで効率よく熱を放出する。

 増幅素子はバイポーラ・パワートランジスタをパワー段とドライバー段で合計28個搭載。MOMENTUMの圧倒的な俊敏性と広帯域幅実現に寄与しているという。これらのトランジスタはステンレススチールファスナーにより、銅ヒートシンクにマウントされ、熱伝導性能を高めている。

 シャーシは無垢のアルミ・ビレッド材から機械加工。非共振性に優れ、RFI(高周波障害)やEMI(電磁干渉)からのシールド性能を高めている。基板材にはスルーホール構造を採用する。入力から出力まで信号経路のキャパシタを一切挿入しない全段DC結合のアンプ回路で、電源からすべての増幅段、保護回路までを完全アナログ設計としている。

 SN比は105dB、ゲインは26.5dB。入力端子はバランスXLR×1、出力端子はバインディングポスト。300W(8Ω)の高出力ながら、スタンバイ時の消費電力は1W未満という高効率化も特徴。最大出力時の消費電力は780W、アイドル時は100W。外形寸法は318×470×109mm(幅×奥行き×高さ)、重量は40.8kg。


背面パワーメーター部

(2011年 5月 18日)

[AV Watch編集部 臼田勤哉]