東芝、デジタルプロダクツ部門が赤字に。第3四半期決算


 東芝は、2011年度第3四半期決算を発表した。売上高は前年比9%減の1兆4,414億円、営業利益は72%減の106億円、純損益は106億円のマイナスで赤字となった。'12年度累計では売上高が7%減の4兆3,539億円、営業損益が36%減の908億円、純利益は70%減の121億円。

 なお、第3四半期の業績を受けて'11年5月に発表していた通期の業績予想を下方修正。売上高は8,000億円マイナスの6兆2,000億円、営業損益は1,000億円マイナスで2,000億円、純損益は750億円マイナスで、650億円となる。タイで発生した洪水の影響や、欧州における市場環境の悪化などが原因。社会インフラ部門は増収増益となっているものの、テレビなどの映像事業と半導体事業を中心に大幅な減収、減益となり、下方修正を行なう。

 第3四半期までのデジタルプロダクツの売上高は1兆2,936億円(前年比2,175億円のマイナス)で、営業損益はマイナス113億円(前年比343億円のマイナス)。テレビなどの映像事業が国内の地デジ移行完了とエコポイント制度終了などにより、販売数量が減少。価格下落の影響をうけ、大幅な減収になった。パソコン事業も欧米における伸び悩みや、円高に起因する外貨換算調整などで減収だが、コスト削減の徹底や部材価格の低減などにより黒字を確保したという。デジタルプロダクツの第3四半期業績は売上高が4,308億円(前年比1,469億円のマイナス)、営業損益はマイナス152億円(前年比272億円のマイナス)で赤字。

 デジタルプロダクツ以外のセグメントの今期業績は、電子デバイスが売上高1兆1,838億円、営業利益545億円、社会インフラは売上高1兆5,583億円、営業利益387億円、家庭電器が売上高4,409億円、営業利益68億円、その他が売上高2,400億円、営業利益10億円。


(2012年 1月 31日)

[AV Watch編集部 臼田勤哉]