ソニー、シャープ堺工場への追加出資は行なわず

-液晶合弁のあり方は9月末を期限に検討


グリーンフロント堺

 シャープとソニーは、2009年7月に締結した大型液晶パネルと液晶モジュールの製造、販売事業に関する合弁契約を修正する覚書を締結した。

 両社は、大阪府堺市の液晶パネル新工場を運営するシャープディスプレイプロダクト株式会社(SDP)に関する合弁契約を締結。当初出資比率はソニー7.04%、シャープ92.96%で、その後ソニーが'11年4月までにSDPへ段階的な追加出資を実施し、最終的な出資比率をソニー34%、シャープ66%にする計画だった。しかし、2011年4月に出資を留保すべく合意を修正し、ソニーによるSDPへの今後の出資について、「2012年3月末まで引き続き協議を行なう」としていた。

 今回ソニーによる、SDPへの追加出資は行なわないことで両社が合意。今後、ソニーが保有しているSDP株式の取り扱いを含め、大型液晶パネルや液晶モジュールの合弁事業のあり方や取引関係について、2012年9月末を期限に検討していく。

 シャープは27日にSDPに対して、台湾 鴻海精密工業の郭台銘会長ら鴻海グループが出資することで合意。ソニーとシャープの契約では、シャープがSDP株を第三者に譲渡した場合、ソニーはシャープに自社保有分の買取請求ができるという。



(2012年 3月 28日)

[AV Watch編集部 臼田勤哉]