パナソニック、フルHD撮影も可能なミラーレス「DMC-GF5」

-新MOS/エンジンで画質向上。電動ズームレンズ付きも


パンケーキレンズを装着したシャンパンゴールドモデル

 パナソニックは、フルHDのAVCHD動画撮影に対応した、ミラーレスのデジタル一眼カメラ「DMC-GF5」を4月26日に発売する。価格はオープンプライス。ボディのみの店頭予想価格は55,000円前後。マイクロフォーサーズ規格のマウントを採用している。ボディカラーはシェルホワイト(W)、センシュアルブラウン(T)、エスプリブラック(K)、シャンパンゴールド(N)の4色。

 レンズキットも用意。電動ズーム機能を備えた「Xレンズ」の「LUMIX G X VARIO PZ 14-42mm/F3.5-5.6 ASPH./POWER O.I.S.」をセットにした「パワーズームキット」と、パンケーキレンズ「LUMIX G 14mm/F2.5 ASPH.」と、標準ズーム「LUMIX G VARIO 14-42mm/F3.5-5.6 ASPH./MEGA O.I.S」の2本をセットにした「ダブルレンズキット」も用意する。店頭予想価格はどちらも8万円前後。


Xレンズを装着したシェルホワイトモデルレンズマウントはマイクロフォーサーズ規格

 GF3の後継モデル。ラウンドフォルムを採用したデザインは踏襲しつつ、新しい撮像素子や画像処理エンジンを搭載する事で、画質向上を図っている。

 撮像素子は4/3型、有効画素1,210万画素、総画素1,306万画素の新しいLIVE MOSを採用。GF3のセンサーと比べ、ノイズ量を約半分に低減。ISO 12800までの拡張感度に対応し、特にISO 800までは画質向上が大きいという。

左が前モデルのGF3。デザインの傾向は踏襲している

ボディカラーはホワイト、ブラウン、ブラック、シャンパンゴールドの4色
 画像処理エンジンは「ヴィーナスエンジンVII HD2」(GF3はVI HD)。「マルチプロセスNR」と「3DNR」という2つのノイズリダクション機能を追加。通常撮影時は両方が働き、画像内にある平坦部、エッジ部、暗部、明部を判別。最適なノイズリダクションをかけることで、ノイズを抑えながら立体感を表現できるという。

 連写時は処理速度を重視し、マルチプロセスNRのみが機能。それぞれの画像の明るさに合わせ、複数回に分けてノイズを抑制する。

 AVCHD方式のフルHD動画撮影も可能で、1,920×1,080ドット/60i(センサー出力30コマ/秒、FSH 17Mbps)、1,280×720ドット/60p(センサー出力30コマ/秒、SH 17Mbps)が選択可能。記録時間制限は無い。前モデルはMotionJPEGの撮影も可能だったが、GF5では対応せず、代わりにMP4の撮影が可能になった。MP4で1,920×1,080ドット(FHD 約20Mbps)、1,280×720ドット(HD 約10Mbps)、640×480ドット(VGA 約4Mbps)の撮影が可能。

 また、搭載するマイクもモノラルからステレオに変更されている。動画撮影中のフルタイムAFも可能で、タッチパネル液晶を使ったぼかし具合の調節、ピント位置の移動などが可能。被写体の自動追尾もできる。


内蔵マイクがステレオになったGUIも刷新され、ビジュアルを多用。撮影時のアドバイスなども表示される

 連写性能も向上。GF3は3.8コマ/秒だったが、GF5では4コマ/秒となった。AFは0.09秒で合焦するという高速仕様で、精度も高いという。液晶モニタは3型で、92万画素のタッチパネルタイプ。従来の46万画素から高精細化した。

 GUIも刷新。グラフィックエンジンを活用し、綺麗な画像やアイコンを豊富に採用。メニュー項目の内容を表示するインフォメーション機能も用意。フィルタ効果が使える「クリエイティブコントロール」は、業界最多という14種類を用意。ソフトフォーカス、ドラマチックトーン、ダイナミックモノクロなどを用意しており、前述のGUIでは作例を表示し、フィルタを選びやすくする工夫もされている。

 シーンに合わせた設定を自動的に適用してくれる「iA」モードも搭載。適用するフィルタもお勧めしてくれるようになり、iAモードで撮影中、シーンの判別が終了すると、お勧めのフィルタアイコンが画面に表示され、それを選択するとフィルタが適用できる。

 外形寸法は107.7×36.8×66.6mm(幅×奥行き×高さ)。記録メディアはSD/SDHC/SDXCに対応。本体のみの重量は225g。動画の連続撮影可能時間は、GF5W付属レンズ使用のFSHモード時で約140分(実撮影時間70分)、静止画は約360枚撮影できる。


 なお、コンバージョンレンズもラインナップされる。ワイドコンバージョンレンズ「DMW-GWC1」は0.79倍で、対象レンズは「H-PS14042」、「H-H014」。

 テレコンバージョンレンズ「DMW-GTC1」は倍率2倍。対応機種は「H-PS14042」。マクロコンバージョンレンズ「DMW-GMC1」は、「H-PS14042」、「H-H014」に対応。120度の撮影ができるフィッシュアイコンバージョンレンズ「DMW-GFC1」は、「H-PS14042」と「H-H014」に対応する。

テレコンバージョンレンズ「DMW-GTC1」は倍率2倍フィッシュアイコンバージョンレンズ「DMW-GFC1」

(2012年 4月 5日)

[AV Watch編集部 山崎健太郎]