大画面「AQUOS G」シリーズを“感動ポジション”で訴求
-80型を核に「BIG&Smart」店頭展開
AQUOS Gシリーズ |
シャープは、6月20日に発売した液晶テレビ「AQUOS Gシリーズ」についての報道向け説明会を開催。80型など大画面モデルを中心とした、夏商戦向けの施策を説明した。
AQUOSのフラッグシップシリーズとなり、80型の「LC-80GL7」や70型「LC-70GL7」などの大型機を含む40~80型までの6モデルを展開。4原色のクアトロンパネル/UV2A技術と、新開発の829万サブピクセル駆動システムを採用。3Dにも対応する。USB HDDへの録画機能や新ユーザーインターフェイスなども採用している。製品の概要については、製品発表会の記事を参照して頂きたい。
LC-80GL7は日本最大となる80型の液晶テレビで、表示エリアは「畳約1畳分」。シャープでは、50型以上の大画面テレビ、特に60型以上を成長領域と捉え、強化を図っているが、Gシリーズは「BIG&Smart」をキーワードに大画面とネットワークとのスマートな連携を訴求していく。
LC-80GL7 | LC-70GL7 |
大画面をアピールするため、当初全国約500店舗での80型の展示を想定していたが、販売店からの要望が強かったため、さらに規模を拡大。80型を核に大画面演出を行ない、70型、60型などをアピール。また、新ユーザーインターフェイス「ビジュアルモーションガイド」の訴求のため、販売店には、展示機でもネット回線や外付けHDDを接続した環境での展示を要請しているという。
店頭での説明も大画面用に工夫。テレビと視聴者の距離が最適になるポイントを80型で3m、70型で2.5mと設定しており、その距離を「感動ポジション」と名付け、店頭での操作や画質の説明もその距離から行なうように要請しているという。70型の場合「3歩下がって接客」を行なうことで、実際の家庭での体験に近い、大画面の魅力を訴えていくという。
70型では3歩下がった「感動ポジション」からの接客、デモを実施 |
ビジュアルモーションガイド |
Big&Smartの“Smart”にあたる新ユーザーインターフェイスやネットワーク対応など「放送以外のコンテンツを、いかに楽しんでもらうか」に注力。VODサービスなども搭載しているが、新UIの「ビジュアルモーションガイド」により、裏番組やUSB HDD内の録画番組、おすすめ番組などをビジュアルを含めて表示することで、使いやすさの向上を図っている。
新AQUOS Gシリーズの発売後のネット接続率は約15%で、これまでのAQUOSの約1.5倍とのこと。ネット接続しなくてもビジュアルモーションガイドで使いやすく、ネット接続することで、さまざまな番組やコンテンツへの“気づき”を提供するテレビになることを目指すとする。
視聴中の番組の関連情報をYahoo!やVOD、EPG、録画番組などから検索できるスマートサーチ | AVシステム事業本部 液晶デジタルシステム第1事業部 山本信介 副事業部長 |
AVシステム事業本部 国内営業統括 兼 国内AV営業部長 居石氏 |
AVシステム事業本部 国内営業統括 兼 国内AV営業部長の居石勘資氏は、「2012年の国内テレビ市場は、前年までの極端な拡大の後で3年前の水準。販売台数は大幅に減少し、厳しい市況だが、50型以上の大型は別の市場となっている。50型以上は前年同期比で2割程度しかダウンしておらず、60型は去年の3倍売れている。2003~06年の薄型テレビ購入者の400万台の買い替え需要のほか、昨年や一昨年にあわてて購入した人が“もっと大きな物へ”と買い換えるという、我々も見落としていた需要があった。店頭を“気付きの場”として、80型を核に大画面を訴求していく」と意気込みを語った。
Gシリーズの大画面モデルの販売構成比でも予想以上に80型が販売を伸ばしており、70型よりも販売数が多いという。当初のシャープの予測では、店頭で国内最大の80型をアピールしながらも、実際の販売では70型が多いと見込んでいたものの、実際に販売を開始すると価格差はあっても大画面を求めるニーズが強かったという。
薄型テレビ市場動向 | 店頭展示イメージ |
(2012年 7月 6日)
[AV Watch編集部 臼田勤哉]