パイオニア、アーカイブ用途の業務用高品質BDドライブ

-三菱化学/ビクターと共通の「OPARG」基準に準拠


BDR-PR1M/PR1MA

 パイオニアは、業務用のBlu-ray Disc/DVD/CDドライブ2機種を11月上旬に発売する。図書館や美術館の原資料や公文書、医療/金融機関の帳簿などを電子化して長期保存するデジタルアーカイブ用途を想定。価格はオープンプライスで、想定売価は検査機能付きの「BDR-PR1M」が22万円前後、検査機能無しの「BDR-PR1MA」が11万円前後。Windows PC用となっており、インターフェイスはシリアルATA。

 なお、パイオニアと三菱化学メディア、ビクターアドバンストメディアの3社は26日、JIIMA(社団法人 日本画像情報マネジメント協会)のガイドラインに準拠した光ディスクアーカイブ事業に関するアライアンス「オプティカル・アーカイブ・グループ(OPARG)」の活動を推進することを発表。光ディスクを用いた記録/保存は他の手法に比べ保守費用を抑えられ、浸水などの災害後も高い記録再現率を誇る点などを訴求して、普及拡大を図る。このグループには、他にもASACA/EPSON/INCOM Storage/NETZON/PDO Europe/PoINT Software & Systems/RIMAGE/ビフレステック/ディジタル・ストリームス/UNITEXが賛同している。


OPARGのロゴ

 新モデルのBDドライブはOPARGの規格に対応しており、専用アーカイブディスクと組み合わせることで高い記録品質と長期保存特性を実現。三菱化学メディアから9月に発売される業務用アーカイブディスクBD-R XL(100GB)と記録特性を合わせている。

 光学ピックアップは厳しい基準で選別し、一定の倍速でアーカイブディスクに記録(CLV記録)することで記録品質のばらつきを抑えている。さらに、ダストシールド構造によりドライブ内部への塵埃の流入を防止。同社の民生用モデル「BDR-207シリーズ」に比べ、3倍の塵埃耐久性を実現した。そのほか、使用頻度の高いトレイ機構部の耐久性も向上させている。

 「BDR-PR1M」に搭載する検査機能は、ディスク作成後に記録品質をチェックできるもの。上記の専用アーカイブディスクにのみ対応し、BD-Rのバーストエラーとランダムエラー「RSER」(Random Symbol Error Rate)を分離してチェック。JIIMA策定の長期保存ガイドラインに準拠したディスクの品質管理が行なえる。これに、検査機能を搭載しない「BDR-PR1MA」を組み合わせることで、複数のドライブを使用して大量にアーカイブディスクを作成するシステムを低コストで構築できるという。

 最大記録速度はBD-R/R DL/R TLが4倍速(LTH含む)、DVD-R 6倍速、CD-R 16倍速。読み出しはBDが1層/2層が8倍速、3層が4倍速、DVDは1層 16倍速、2層 12倍速。CDは40倍速。バッファメモリーサイズは4MB。設置は縦置き/横置き両方に対応。外形寸法は148×181×42.3mm(幅×奥行き×高さ)、重量は750g。



(2012年 9月 26日)

[AV Watch編集部 中林暁]