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JVC、スマホ/PC連携強化した新「Everio」

PC保存も無線。スポーツ動画にスコア表示

GZ-VX895

 JVCケンウッドは、JVCブランドのビデオカメラ「Everio」3モデルを1月下旬に発売する。価格は全てオープンプライス。店頭予想価格は、無線LANを搭載し、64GBメモリを内蔵した「GZ-VX895」が10万円前後、内蔵メモリ32GBの「GZ-V675」が9万円前後、内蔵メモリ32GBの「GZ-E565」が7万円前後。

 カラーバリエーションは、「GZ-VX895」がアーバンブラウン、ミルキーゴールド。「GZ-V675」がアーバンブラウン、ローズ・レッド。「GZ-E565」はピンクゴールド、ローズ・レッド、アーバンブラウン、シルキーホワイト、ロイヤルブルーを用意する。



GZ-VX895/GZ-V675

 VX895/V675に共通する特長として、新開発の、総画素1,276万画素の裏面照射型CMOSセンサーを採用。F1.2の明るいレンズと組み合わせ、最低照度1ルクスを実現。暗い環境でも、明るく鮮明な撮影ができるという。

 レンズは35mm換算で29.4mmのワイドタイプを採用。動画撮影時は29.4~633mm(ダイナミックズームON時)、29.4~409mm(ダイナミックズームOFF時)。静止画撮影時は32~389mm(16:9時)、29.4~357mm(4:3時)。光学10倍、ダイナミック21倍ズームが可能。手ブレ補正機能は光学式と電子式を組み合わせたもので、パワーアクティブモードを搭載する。

GZ-VX895
GZ-VX675

 静止画撮影時には、超解像技術を用いて、1,200万画素の静止画として保存可能。レンズ上部に備えているビデオライト機能に加え、静止画用にフォトライトモードも搭載する。

GZ-VX895

 VX895のみの特徴として、無線LAN機能を搭載。ネットワークを使った様々な機能が利用できる。

 JVCの無線LAN対応ビデオカメラ第1弾は、外出先から室内に設置したビデオカメラの映像をモニタリングしたり、動くものを自動撮影し、その静止画をメールに添付して送付してくれる「お知らせメール」、短い映像をメール添付する「ビデオメール」や、動画/静止画を端末へ転送する機能も提供している。

 VX895ではこれらの特徴に加え、無線LAN経由でPCとの連携が可能になった。具体的には、無線LANを使ってビデオカメラのデータをバックアップが可能。専用アイコンをタッチし、PC側にソフト「LoiLoFit for Everio」がインストールされていると連携できる。ビデオカメラにACアダプタが接続されている必要があるが、バックアップが完了時にバッテリが装着されていれば、自動的に充電を開始する。

 さらに、スコアリング機能を搭載。スマートフォンやタブレットにアプリ「Everio sync.2」をインストールすると、そのアプリの1機能「ゲームスコアモード」として利用できるもの。スポーツの試合などを撮影している時に、テレビ中継のように、映像の上部にチーム名と、それぞれのスコアをオーバーレイ表示できる。

 チーム名の入力やスコアの加算はスマートフォン/タブレットのアプリから行なう。ただし、スマホ/タブレットから入力されたスコア情報を、ビデオカメラ側で、撮影した映像に重ねて出力しているので、スコア表示が楽しめるのは、ビデオカメラのモニタ、もしくはビデオカメラとテレビを直接接続した時に限られる。録画した映像自体にスコア表示も入れて保存する事はできない。

アプリからチーム名やスコアを入力しているところ
GZ-VX895のモニタで、スコアと動画を合わせて表示
アプリでチーム名などをカスタマイズしているところ。アプリの背景も、スポーツに合わせて変更できる
アプリ「Everio sync.2」からパンクレードルを制御しているところ

 ビデオカメラの遠隔操作にも対応。別売のパンクレードル「CU-PC1」(11,025円)にVX895を設置すると、左右90度のパンニングが可能。操作はスマートフォンやタブレットから行なえ、前述のスコアと同様に、アプリ「Everio sync.2」を利用する。外出先からの操作も可能で、ペットの様子などを確認するといった使い方も可能。クレードルは単3電池2本で動作する。

 パンクレードル以外にも、遠隔制御機能を強化。遠隔操作でビデオライトのON/OFF/自動が設定できるようになったほか、スマートフォンからビデオカメラの電源自動ONや、パワーセーブを制御できるようにもなった。

別売のパンクレードル「CU-PC1」に搭載したところ
パンクレードルは三脚に装着する事もできる

 さらに、iPhoneやiPadとの連携を高めるために、iFrameでの記録に対応。1,280×720ドット/36Mbps、960×540ドット/28Mbpsの録画モードを用意しており、iFrame撮影データをそのままVX895からiPhone/iPadへ転送可能。アプリのiMovieなどで編集する事もできる。
 AVCHDで撮影した動画を、転送時にMP4に変換して転送する機能も搭載。従来は640×360ドットだったが、新たに1,280×720ドット、960×540ドットのMP4でタブレットなどに転送できるようになった。なお、転送先がPCの場合は、AVCHDの1,920×1080ドットや720×480ドットの映像が転送できる。

 VX895/V675共通の仕様として、AVCHDの記録モードは、ビットレートが約24MbpsのUXP、約17MbpsのXP、約12MbpsのSP、約5MbpsのEPモードを用意。

 音声面では、従来ビデオカメラで再生時に適用していた高音質技術「K2テクノロジー」を、記録用の技術として進化させた。これにより、プレーヤーなどで録画映像を再生する際も、高域を補完した音質で再生できるという。

GZ-V675
高音質技術「K2テクノロジー」の解説

 また、撮影時の風切り音のカットも強化。従来は手動で切替えていたカット機能を自動化しているほか、カット機能のON/OFFの境目が不自然にならないよう配慮しており、風が強い中で人の声を収録する際に、声が不自然になる事や、屋内などに移動して音質が大きく変化するといった事がないような処理をしている。

「インテリジェントオート」を284シーンまで拡張

 撮影補助機能の「インテリジェントオート」機能は、従来の12シーンから、284シーンまで拡張。撮影シーンを自動で認識・判別し、シーンにマッチした設定で撮影ができる。
 他にも、タイムラプス撮影機能や、フレームインREC機能、ペット顔検出&ペットショット、スマイルメーター&ショット、アニメーション&エフェクト機能なども備えている。

 再生時に利用する「ダイジェスト再生」機能も強化。従来はカメラが自動でシーンを選んでいたが、ユーザーが任意に好きなシーンをマーキングすると、ダイジェストにその部分を含んで再生してくれる。選択シーンの前後5秒、もしくは10秒を採用。笑顔検出のスマイルメーターが70%以上になった時に撮影する機能や、登録した人物を認識するとマーキングする機能も用意する。

 記録メディアはSD/SDHC/SDXCに対応。外形寸法は共通で、36×115.5×57mm(幅×奥行き×高さ)。重量は、VX895が約210g、V675が約210g。



GZ-E565

GZ-E565のカラーバリエーションはピンクゴールド、ローズ・レッド、アーバンブラウン、シルキーホワイト、ロイヤルブルー

 32GBメモリを内蔵したモデル。撮像素子は新開発で、1/5.8型、総画素数251万画素の裏面照射型CMOSを採用している。レンズはJVC HDレンズで、ワイド端は35mm換算で29.3mm。動画撮影時は29.3~1,906mm(ダイナミックズームON時)、29.3~ 2,19mm(ダイナミックズ-ムOFF時)、静止画は29.3~1,299mm(16:9時)、35.9~1,590mm(4:3時)。

 エントリークラスで初というレンズ内手ブレ補正機能を備え、電子式との併用により、高度な手ブレ補正を実現したという。光学38倍、ダイナミック65倍ズームが可能。最低照度は3ルクス。

 無線LANは非搭載。新インテリジェントオート機能や、新ダイジェスト再生機能、自動風切り音カット、顔認識機能などを装備。スマイルメーター、スマイルショット、ペット検出&ペットショット機能も搭載。タイムラプス撮影や、フレームイン撮影もできる。

 上位モデルと同様にAVCHDで、最高24Mbpsでの撮影が可能。録音時に音声の高域を補完するK2テクノロジーも搭載。ズームマイクやLEDライトも備えている。液晶モニタは3型、23万画素。

 記録メディアはSD/SDHC/SDXCに対応。外形寸法は53.5×116.5×59.5mm(幅×奥行き×高さ)。重量は約220g。

GZ-E565

(山崎健太郎)