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JVC、“ママのため”の世界最小AVCHDビデオカメラ「BabyMovie」。スタンド内蔵/抗菌
(2013/12/12 15:59)
JVCケンウッドは、JVCブランドのビデオカメラEverioの新コンセプトモデル「BabyMovie(ベビームービー)」を発表。フルHDのAVCHDビデオカメラで世界最小/最軽量とする「GZ-N1」を12月下旬に発売する。価格はオープンプライスで、店頭予想価格は7万円前後。内蔵のフラッシュメモリは8GBで、別売SD/SDHC/SDXCカードにも記録可能。カラーはピンク(P)、ホワイト(W)、グリーン(G)の3色。
「ママが手軽に持ち運び、簡単に高画質撮影ができる」というフルHDビデオカメラ。購入者のターゲットを、妊娠や出産を機にビデオカメラを購入検討している未経験者に絞り込んで開発。外形寸法は47×86×56mm(幅×奥行き×高さ)、重量は約150g(バッテリ装着時約180g)。1月に発売した「GZ-E565」に比べ40%の小型化と30%の軽量化を実現するなど、子供を持つ母親の意見を多く取り入れており、「レストランのテーブルなどにも、目立たずさりげなく置けるようにした」という。業界初とする抗菌仕様の塗装も採用。
1,276万画素の裏面照射型CMOSセンサー(動画の有効画素数は92~427万画素)を搭載し、レンズ部の小型化などで本体サイズを大幅に縮小。映像記録は1,920×1,080ドットのAVCHD形式のみで、画質モードはUXP(24Mbps)、XP(17Mbps)、EP(5Mbps)の3種類。
JVC HDレンズを搭載し、光学10倍ズームに対応。F値はF1.6~2.0で、前述の従来モデルE565の開放F1.8よりも明るくなった。最低照度は1ルクス。22倍のダイナミックズームも搭載。35mm換算の焦点距離は、ダイナミックズームON時が29.4~633mm、OFF時が29.4~409mm。
新たなエフェクトとして、「赤ちゃんの肌などをより健康的に撮れる」という「ベビーモード」も採用。そのほか、映像処理に関しては既存の上位モデル「Vシリーズ」を継承。電子式手ブレ補正を備え、広いエリアで補正する「パワードアクティブモード」も利用できる。LEDライトも装備。
赤ちゃんと2人で撮れるチルトスタンド採用。クラウドサービス連携も
本体は、持ちやすさを考慮したラウンドデザインとし、グリップベルトではなくストラップを装着するスタイルを採用。付属のハンドストラップを手首に巻いて撮影でき、ローアングルでも構えやすくした。また、「手持ちのネックストラップなどで首にも掛けても気にならない大きさ/重さ」としている。
このほかにも、母親たちから「2人で過ごす時間が長いので、ママも一緒に映りたい」という意見があったことから、テーブルなどに置くときに上向きに角度を付けられるチルトスタンドを底面に内蔵。反転液晶モニタを見ながら画角を調整し、三脚が無くても子供の目線に合わせた撮影などができる。
撮影後は、本体メモリ内に収録したPCソフト「Everio MediaBrowser4」を使って編集やYouTubeアップロードなどが可能。対応OSはWindows Vista/7/8/8.1。NTTコミュニケーションズの有料パーソナルクラウドサービス「Myポケット」(月額315円~)とも連携可能で、AVCHDで撮影した映像を変換するなどの手間が無く、クラウド(64GB~)にアップロードして、友人と共有できる。パソコンとの接続はUSB 2.0で行なう。HDMIミニ出力とAV出力も装備。
液晶モニタは1.8型/11.2万画素の「クリアブライトII」で、タッチパネル対応。本体の小型化に合わせてバッテリのサイズも縮小したが、容量は増加。付属する「BN-VG109」(960mAh)利用時の連続撮影時間は約1時間(実撮影時間約40分)。
なお、今回のモデルは無線LANなどスマートフォンとの連携機能は備えていないが、今後のBabyMovie新製品においては検討していくという。
'13年度の市場は160万台と予測。「妊娠/出産」と「小学校入学」を機に
ビデオカメラ市場が縮小傾向にある中で、業界全体の2013年度出荷台数は160万台(前年度比12.2万台減)とJVCケンウッドは見込んでいる。
調査会社のリックリサーチによれば、ビデオカメラ所有者のうち58%が小学生以下の子供を持っており、用途としては66%が子供の撮影に使っているという。
これを受けて、JVCケンウッドは購入のタイミングとして「今まではスマホやデジカメで動画撮影していたが、妊娠や出産を機にビデオカメラを購入検討中」、「子供が生まれてビデオカメラを購入後、小学校入学を機に高倍率ズーム機へ買い替える」といったケースを想定。これらのターゲットを重視したことにより、小型/軽量と高画質を両立させた「BabyMovie」を新たなコンセプトのモデルとして打ち出した。
なお、「ベビームービー」という名称は同社のDVカメラにも存在していたが、今回のモデルはサイズの小ささだけでなく、デザインや機能など様々な面で小さな子供の撮影に特化したことなどから、「BabyMovieとして再定義した」という。
開発にあたり、実際に乳幼児を持つ母親らを対象としてミーティングも開催。「スマホで撮るより(画質などが)いい」、「いつも持ち歩けそう」といった意見が得られたという。また、パッケージやカタログ、店頭展示のデザインにも、社内にいる母親たちの意見を反映した。