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日テレ、「ハリー・ポッター」全8作放送。スマホと連携
15日から春夏秋に渡り、JoinTV連動でOA。プレゼントも
(2013/3/14 16:05)
日本テレビは、「金曜ロードSHOW!」で映画「ハリー・ポッター」の全8作品を春、夏、秋にかけて放送する「ハリー・ポッター祭り」を開催。3月15日21時に第1作「ハリー・ポッターと賢者の石」をオンエアする。これに合わせて、テレビのデータ放送やスマートフォンで参加できるソーシャルテレビ視聴プラットフォーム「JoinTV」と、Twitter連携視聴アプリの「wiz tv」を本格連携。放送と通信、各デバイスの横断企画を実施すると発表した。
「春」の放送として、3月15日21時~23時29分に、「ハリー・ポッターと賢者の石」を、次週の3月22日21時~23時29分には、「ハリー・ポッターと秘密の部屋」を放送。続いて、夏には「ハリー・ポッターとアズカバンの囚人」、「ハリー・ポッターと炎のゴブレット」、「ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団」を3週連続で、秋には「ハリー・ポッターと謎のプリンス」、「ハリー・ポッターと死の秘宝 PART1」、「ハリー・ポッターと死の秘宝 PART2」を3週連続でオンエア。「死の秘宝」の2作は地上波初放送となる。
この放送に連動した企画の第1弾は、15日の「賢者の石」視聴中に、アプリの「wiz tv」をインストールしたスマートフォンをテレビにかざすか、テレビのリモコンでdボタンを押すことにより、「視聴認定バッジ」を取得できるというもの。
バッジは作品ごとに計8種類あり、全て集めると自分の顔写真(Twitter/Facebookアカウントでログインしている場合のプロフィール写真)や名前の入った「特別修了証」が画面上に発行される。
また、テレビリモコンのdボタンを押すと、データ放送を利用したミニゲーム「魔法でPON!」に参加可能。劇中に多く登場する魔法のシーンにタイミングを合わせてリモコンのボタンを押すと、ポイントが加算される。「子供でも楽しめる簡単なゲーム」としている。そのほか、JoinTVのサイト内でも、特別コンテンツやクジなどを用意してポイントを貯められる。
1年間に渡る長期の企画となっており、データ放送やポイントラリーで放送時間中に取得した視聴認定バッジやポイントは、ホームページに自動で集約。放送が終わっても情報が保持されることも従来のJoinTVとは異なる特徴となっている。ポイントを貯めると、プレゼントに応募でき、ロンドンのスタジオ見学ができる旅行(ペア2組4名)や、2014年に大阪のユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ)にオープンするハリー・ポッターのテーマパークのプレミアオープン招待(ペア5組10名×8回)などの賞品を用意する。毎回の放送ごとにもプレゼントを企画している。
なお、JoinTVで友人と一緒に視聴するなど、全ての機能を楽しむにはSNS(Facebook/Twitter)のアカウントでログインすることが必要。ただし、今回はSNSに公開したくない人のことも考慮し、メールアドレス登録だけで企画に参加することも可能となっている。
OFF AIRを活かし、今後の番組作りにも貢献
発表会が行なわれた3月14日は、JoinTVの対応放送が始まってから1周年の節目となる。今回の取り組みについては、JoinTVの仕掛け人である日本テレビのメディアデザインセンター メディアマネジメント部 主任の安藤聖泰氏が説明した。
これまで、JoinTVでは映画「サマーウォーズ」や「ヱヴァンゲリヲン新劇場版」と連携したセカンドスクリーン企画を展開。スマートフォンやデータ放送でボタンを押して、SNSの友人と一緒に視聴するような感覚や、作品に参加するような気分を味えるユニークなサービスを展開している。
今回の企画の特徴として、放送終了後にも、番組で集めた特典(バッジ)を見たり、友人とポイントを競い合ったりすることなどで、長期に渡って参加できる点を説明。専用サイトにより「ON AIRだけでなく、OFF AIR(放送中以外)でも楽しめる。テレビとアプリ、ホームページなど、デバイス横断企画を有機的につなげる新展開」とした。
なお、JoinTVの現在の登録者数やwiz tvのアプリダウロード数は明らかにしていない。これまでのJoinTV連動作品は、アニメのように元からSNSでの拡散効果が高いコンテンツが多かったが、今回は視聴層が幅広いハリー・ポッター作品と連携することで、より多くのユーザー獲得を狙う。
安藤氏は「ヱヴァンゲリヲン新劇場版の“みんなでヤシマ作戦! ”(放送中にスマホのタップなどで参加する仕組み)などで、トータル40万人が参加した。ここまで集客できて、これを“企画がが終わったら解散”ではもったいない。放送の1時間、2時間だけでなく、膨大に残されたOFF AIRの時間と、どうつなげるかが必要。もっと早くに必要だったかもしれないが、これまでなかなかやれていなかった」とする。
また、番組作りそのものについても「これまでは、『俺たち(制作者)がいいと思っているものは、みんなもいいと思うだろう』でやってこれたが、これからは『みなさんがどう思っているか』という視聴者の動きを分析しないと、いい番組/企画は作れない」とし、従来の視聴者からの投稿などだけでなく、実際に番組を観ていなかった人も含めた多様な意見を取り入れていくための施策であることを強調した。
発表会の司会を務めたのは、「ハリー・ポッター祭り」のナビゲーターを務めるタレントのハリー杉山さん。ハリー・ポッターと同じイギリス育ちで話す英語も同じ、全寮制の名門学校を卒業してホグワーツ魔法魔術学校のような学生寮生活を送ったという。また、金曜ロードSHOW!でおなじみの番組宣伝大使「スタンリー」も登場。「物理的に登場するのは初めて」(ハリーさん)とのこと。
ハリーさんは、専用サイトのコンテンツにも登場。作品で使われるイギリス英語のセリフや、日常生活で使える会話のフレーズなどを紹介する「ハリー杉山のイギリス英語でNice One!」という企画では、コンテンツを見てサイト内の「Nice One!」ボタンを押すと、500ポイントがもらえる。ハリーさんは、「かつてない規模で、かつてない企画を展開していく。キーワードは、かつてNice One!」とまとめた。