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国際家電ショー「IFA 2013」は9月6日に開幕
4Kなどに注目。'14年には展示エリアの拡張も
(2013/4/22 00:00)
コンシューマ・エレクトロニクスショー「IFA 2013」の開催に先駆け、報道関係者向けのプレイベントである「IFA 2013 Global Press Conference」(IFA GPC)が、イタリア・サルデーニャ島で現地時間の4月20日に開催された。
IFA 2013は、ドイツ・ベルリン国際見本市会場で9月6日~11日(現地時間)に開催。1924年の初開催から、今年で53回目となる。AV/IT機器や、白物家電などの最新製品が展示され、毎年、日本からもソニーやパナソニックなどの大手メーカーをはじめ、多数の企業が出展している。
4月18日より行なわれたIFA GPCは、IFAの本イベント出展社らが、開幕に先駆けて新製品の予告や、今後の戦略などについてプレゼンテーションを行なうもの。今回は50カ国以上、300人を超すジャーナリストらが参加している。
20日に行なわれた記者会見では、今回のIFAの概要や、家電業界を取り巻く市場環境などについて、主催社のドイツ民生通信エレクトロニクス協会(gfu)や、運営会社のMesse Berlin、調査会社のGfKらがプレゼンテーションを行なった。なお、同イベントにおいて出展社らが展示していた製品などについては、別記事でレポートしている。
Messe BerlinのChristian Goke COOは、デジタル機器や白物家電の世界市場が2013年は前年比4%上昇するというGfKの調査を挙げる一方で、「ダイナミックなマーケットであるから、IFAは自然に成長しているのかと問われれば、答えはノーだ」として、これまでの展示スペース拡大など、トレードショーとしての存在感を強めてきた取り組みを説明。さらに、2014年のIFAには現在建設している新しい建物「CityCube Berlin」が完成する予定で、展示スペースやミーティングルームなどに活用される見込みであることを表明。「出展社がブースのスペースやデザインにもっと投資したいという意向に、IFAがアジャストしている」とした。
また、一部で経済危機も取りざたされる欧州市場についても、「危機の中にあっても安定しており、しっかりした成長が見込める市場だ」とし、例として、2010年~2012年における、商取引を目的としたトレード参加者数の推移が、ギリシャでも-2%の減少にとどまっており、スペインは+14%、トルコは+80%の増加となっていることを紹介。2013年には欧州全体で1.5%の伸びが見込まれている。さらに、米国からのトレード参加者についても、2008年~2012年で+140%に増えたという。
2012年のデータとしては、参加者数が24万人、そのうちトレード参加者が13万8,000人、うち海外からは4万6,000人がIFAに訪れているという。
GfK「タブレット売上台数は2014年に液晶テレビを上回る」
ドイツ民生通信エレクトロニクス協会(gfu) 監査役会議長のHans-Joachim Kamp氏は、これまで開催されたIFAを振り返り、38億ユーロ以上の取引が行なわれる点や、商戦期に近いタイミングで行なわれる点など「グローバルNo.1」とする理由を説明。
家電の中心としての存在し続けたテレビついては、価格は下落傾向にあるものの「消費者にとって魅力的なものであり続けている」とし、「家計の中で出費を削る優先順位として家電機器は最も低い(予算を削られにくい)」という調査を紹介。「成長をもたらすのに唯一、必要なものは技術革新」として、テレビの大画面化に伴う4K対応の拡大や、有機ELによる画質向上などに大きな期待を寄せた。
GfKの家電部門においてグローバルディレクターを務めるJurgen Boyny氏は、デジタル機器の世界市場規模について、2012年度の7,850億ユーロから、2013年度に8,180億ユーロ、2014年度に8,150億ユーロへと、年4%ペースで拡大すると予測。その要件として、「欧州の経済危機が解決に向かうこと」、「中国とインドの経済成長が続くこと」、「軍事衝突などが起きないこと」を挙げた。
市場を国/地域別にみると、2012年~2013年で最も成長が見込まれるのは中東/アフリカ地域で、2013年は前年比13.7%増と予測。ついで高いのはアジアの新興国で10.0%増と見ている。なお、アジア先進国(日本)については0.3%のマイナスを見込んでいる。
製品別では、特に成長が著しいタブレット市場が2014年度に2億7,500万台規模へ拡大すると見ており、減少傾向にある液晶テレビを2014年に抜くと予測している。