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キヤノン、4Kシネマカメラの機能向上ファーム

超高感度撮影や色域拡大、4K1K RAW出力対応

EOS C500

 キヤノンは、デジタルシネマカメラと業務用ビデオカメラ合計8機種を対象に、ISO 80000の高感度撮影や、色域の拡大、4K1KのRAWデータ出力など、機能を向上させるファームウェアを10月より順次公開する。無料でファームアップが可能。

 対象となるのは、デジタルシネマ用カメラ「CINEMA EOS SYSTEM」EOS C500/C500 PL/C300/C300 PL/C100/EOS-1D Cの6機種と、業務用ビデオカメラのXF305/XF300。

 EOS C500/C500 PL/C300/C300 PL/C100は、現在ISO感度が最高20000だが、アップデートで80000まで引き上げられ、「肉眼では被写体の確認すら困難な暗い撮影環境でもカラー映像の撮影が可能」という。

EOS C100 EF24-70mm F2.8L II USM装着時

 さらにC500/C500 PLでは、3G-SDI端子から出力される映像の色域を拡大。現在のBT.709に加え、より広い「DCI-P3+」と「Cinema Gamut」(シネマ ガマット)にも対応する。

 4K1K(4,096×1,080)のRAWデータを、最高120psのフレームレートで出力する事も可能になる(外部レコーダが必要)。4K2K映像の中央部分を抜き出したような出力で、従来のHRAWデータよりも解像度の高い映像が得られるという。

 ほかにも、映像記録中に冷却ファンの動作を停止させ、作動音を抑えた撮影が可能になるほか、10機種以上のEFレンズ装着時に、レンズの光学特性に起因する周辺光量不足を補正する機能、別売のGPSレシーバ(GP-E1/GP-E2)を用いて撮影地の位置情報を記録できるなど、大幅な機能強化となる。

 ファームアップの詳細内容や、各モデルへのファーム公開スケジュールなど、詳細はキヤノンのページに記載(リンク先はPDF)されている。

(山崎健太郎)