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Rovi、アクトビラとVOD関連の特許ライセンス契約

キネマ旬報の映画/レビュー情報もRoviデータベースに追加

 Roviは4日、動画配信サービス「アクトビラ・ビデオ」を運営するアクトビラとの間で、Roviの持つデータベース活用技術などの特許ライセンス契約を締結したと発表した。

 また、Roviのデータベース「Rovi Video」に、キネマ旬報社の保有する映画情報などが提供されることも発表。日本の作品を含めて7万本以上の映画、26万以上の出演者/製作スタッフなどの情報が日本語で追加される。

アクトビラのVODにRoviのデータベース活用へ

 アクトビラとRoviが特許ライセンス契約を締結したことにより、今後、アクトビラはRoviが持つVOD特許ポートフォリオのライセンス提供を受けることが可能になる。

 具体的な活用方法については現時点では明らかにしていないが、例えばテレビやBDレコーダなどの「アクトビラ・ビデオ」対応機器でVOD番組を視聴する際に、Roviのデータベースを活用することで、簡単に目的の作品を探すことができたり、より豊富な作品情報の閲覧が可能になるといったことが期待される。

 Roviのアジア太平洋担当シニアバイスプレジデント、西村明高氏は「VODサービスを全国のIPTV顧客に提供した草分け的存在であるアクトビラとの契約は、日本のIPTVのVODサービス企業とのプレミアライセンス契約であり、当社の知的財産ライセンスプログラムが世界をリードしていることを示している」とコメントしている。

Roviのデータベースに邦画を含む映画/レビュー情報などが充実

 Roviは、雑誌「キネマ旬報」の刊行やVODサービスなどを行なっている出版社・キネマ旬報社と協業。キネマ旬報社が持つ映画やテレビ番組の情報などを、データベースの「Rovi Video」と一体化していく。

 「Rovi Video」は、現在500万タイトル以上のテレビ番組、50万本以上の映画のほか、出演者、製作関係者の情報や写真、コンテンツ関連の画像などを揃えている。キネマ旬報のデータベース(7万本以上の映画、26万以上の出演者/製作スタッフなどの情報)も加わることで、邦画を含む映画作品などのデータが充実し、VOD配信サービスなどに活用されることが期待できる。

 映像コンテンツのデータベース化については、Blu-ray/DVDなどのパッケージ化された作品は既に固有IDがある一方、日本国内では配信用の映画コンテンツに、共通で利用できるIDは存在しないという。Roviはキネマ旬報社が持つ映画情報を「Rovi Video」の中で共通IDを持たせて管理。映画鑑賞/記録Webサービス「KINENOTE」のユーザーによる作品のレーティングやレビューもデータベースに追加される。

 今後、これらのデータベースをテレビやSTB、スマートフォンなどの機能として活用することで、例えば1つの作品について「劇場公開」、「Blu-ray/DVD化」、「インターネット配信」など様々な開始タイミングがユーザーに通知され、他のユーザーが付けた点数なども参考にしながら作品を鑑賞/購入するといったサービスも実現可能になるという。

(中林暁)