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【CEATEC 2013】Rovi、HTML 5対応Gガイドや4K HEVCデモ

放送波+ネットでEPGもリッチに。番組/VOD検索強化

 Roviは、10月1日~5日まで幕張メッセで行なわれている「CEATEC JAPAN 2013」に合わせてプライベートブースを会場近くに設け、HTML 5ベースのEPG「GガイドHTML」や、4K映像にも対応した「DivX HEVC」などのデモも行なっている。

GガイドのHTML 5対応で検索性と一覧性を向上

GガイドHTMLの画面(7ch表示時)

 Gガイドの最新情報として、今後の導入が見込まれるHTML 5ベースの「GガイドHTML」をデモ。放送波だけでなくWebからも情報を取得することで様々な表示方法が可能になり、視聴者の好みにあった番組を探しやすくなることなどが特徴。

 EPGから番組情報を開くと、Roviのクラウド上にあるデータから、出演者や番組ロゴなどの画像も表示可能。出演者名の下には、1週間先までの出演番組数も表示するなど、ネットの活用でEPGコンテンツの“リッチ化”を図れる。その人が出演する他の番組を一覧でき、さらにその番組に出る他の出演者、その人の他の出演番組を知ることもできる。なお、テレビがインターネットにつながっていない場合は従来と同様に放送波のみから情報取得するため、番組表そのものの閲覧は可能。また、番組検索は、フリーワード、タイトル、カテゴリー、ジャンル、キャスト、スタッフなどを指定して行なえる。

番組詳細ページに画像も表示
出演者の画像。下のカッコ内の数字は、1週間の出演番組数
出演者の他の番組も調べられ、そこから別の出演者、別の番組へとたどっていける

 特定の1局だけを表示する「1チャンネル番組表」にも対応。5分番組など短い番組が多いEテレのようなチャンネルでも、先の時間まで一覧表示できる。なお、番組ジャンルを判別しやすくする色分け表示は、従来の背景色から文字色に変更。これは、1チャンネル番組表の時に背景の色が違うと見づらくなってしまうことなどから採られた措置。各ジャンルの文字色ON/OFFは、ユーザーが指定できる。1チャンネル番組表では、そのチャンネルの1週間先までの番組を一覧で見ることもできる。また、好みの局を複数選んで表示する「マイ番組表」にも対応する。

 スクロール時にボタンを長押しすると「ターボスクロール」となり、上下移動時は午前/午後/夕方・夜/深夜のようにより大きな移動幅でスクロールできる。左右で長押しするとチャンネル一覧となり、BSやCSなどチャンネルの多い表示の時も目的の局まで移動しやすくしている。

1チャンネル番組表
1チャンネルを5日先まで表示したところ
録画予約の画面
文字色の設定画面
「ターボスクロール」で大きくジャンプできる
チャンネルを一覧表示したところ
好きなチャンネルだけを登録できる「マイ番組表」
全番組表示からマイ番組表に登録すると、チャンネルアイコンの隣に★マーク
マイ番組表の設定画面

HEVC対応DivXで4Kストリーミングに対応可能。SNS/タブレット連携の視聴も

東芝の4K対応テレビを使ったHEVC動画のデモ。再生は右下のPCで行ない、HDMIで入力

 DivX関連では、DivX Video Serviceの今後のサービスに関連した展示として、4K解像度にも対応したHEVC(High Efficiency Video Coding/H.265)コーデックの映像などを紹介。東芝の4K対応テレビに、PCで再生したDivX HEVC映像(4K/24p)を入力して画質の高さをアピールしている。

 RoviのDivX Video Serviceは海外の動画配信サービスなどで多く採用されており、国内でもキネマ旬報社の動画配信サービスが初めてサポート。回線速度に応じて画質を自動変換するアダプティブストリーミングなどに対応している。

 DivX HEVCは技術的には4K/60p映像もサポートしており、今後、HEVCコーデックを採用した配信サービスが実現すれば、4Kなどの高画質でもファイルサイズを大幅に抑えられるほか、前述のアダプティブストリーミング機能に対応することもRoviのロードマップに含まれているという。BroadcomがSTB向けのチップを開発しているほか、タブレット向けのチップをQualcommが開発。これらの試作機を使ったデモを会場で行なっており、来年には各社からの商品化が見込まれる。

DivX HEVCのデモ
STBやタブレットの試作機を展示

 テレビ番組やVODサービスから、ユーザーの好みに合った番組を探しやすくする「パーソナルレコメンデーション」関連では、FacebookのIDと連携して、好きな番組を友人に勧めたり、勧められた番組をタブレットなどから視聴するといった例を紹介。マルチデバイスに対応し、例えば子供がタブレットでVOD作品を購入しようとすると、リビングのテレビの前にいる親に許可するかどうか確認を取るといった連携機能も備える。

Facebookと連携して番組のレコメンドができる
子供がタブレットでVODを購入しようとする(左)と、親が観ているテレビに購入を許可するかどうかを尋ねるダイアログが表示(右)

(中林暁)