ニュース
ウォークマンのハイレゾが生み出す、複雑なクラドニ図形。六本木で体験イベント開始
(2013/12/5 19:38)
ウォークマンF880シリーズやZX1などが対応した“ハイレゾ”を、視覚的に体感できるというイベント「オンガクの結晶~ULTIMATE EXPERIENCE~」が、12月5日よりスタートした。期間は8日までで、場所は東京・六本木の東京ミッドタウン。時間は12時~20時(初日の12月5日のみ20時まで)。
初日の5日にはオープニングセレモニーを開催。音によって変化する“クラドニ図形”を活用したアート作品「オンガクの結晶~ULTIMATE EXPERIENCE~」を披露したほか、歌手/ドラマーとして活動するシシド・カフカさんを招いたトークショーも行なった。
ハイレゾの細かな描写が、より複雑な図形となって可視化
今回のイベントは、ソニーマーケティングが、ウォークマン/ヘッドフォン製品によって「音楽を愛することを、音楽を愛するすべての人と分かち合う」ことを目的に展開する「LOVE MUSIC」プロジェクトの一環として行なうもの。
新たに、CDを超えるハイレゾ音源に対応したウォークマン「NW-F880」シリーズと「NW-ZX1」の高音質を、特殊な装置で可視化。「高音質を視覚で体感できる」というユニークな内容となっている。
5日のオープニングセレモニーでは、音によって変化する“神の指紋”とも呼ばれるクラドニ図形を活用したアート作品「オンガクの結晶~ULTIMATE EXPERIENCE~」を披露。
「クラドニ図形(Chladni figures)」とは、音と物質との間にある固有振動数の原理を使ってできる図形。砂をまいた床に音の振動を与えると、共鳴周波数に応じた幾何学模様が浮かび上がる。ドイツの物理学者エルンスト・クラドニにちなんで名付けられた。
板に音の振動を伝えると、ある一定の周波数で板が共鳴。振動の最も大きい部分は砂が押しのけられる。その砂が、振動の全くない部分に溜まっていくことで、特定の図形が浮かび上がる。低い周波数の音では図形がシンプルになり、高域になるに従って、複雑な図形が形成される。振動のパターンは周波数の高低や、振動を伝える板の大きさに応じて無限に変化するため、クラドニ図形のパターンは事実上、無数に存在するという。
今回の展示では、49台のウォークマンで同じハイレゾの音源を同時に再生。砂を敷いた板の下に振動スピーカーを配置し、その振動で砂が模様を生み出す。49台の音は全く同じものなので、砂の図形も同じになるが、最初に砂を撒いた状態がそれぞれ異なるため、微妙に違った形に見えるのも面白い。
会場には、ウォークマンのF880/ZX1の音質を体感できるブースも設置。ZX1は12月7日発売のため、発売日に先駆けて体験が可能となっている。
シシド・カフカさん「スタジオのスピーカーで聴いているよう」
オープニングセレモニーでは、前述したウォークマン/ヘッドフォンの「LOVE MUSIC」キャンペーンキャラクターを務めるシシド・カフカさんをゲストとして招いたトークセッションも実施。シシド・カフカさんが「いい音へのこだわり」などを語った。
キャンペーンキャラクターに選ばれたことについてカフカさんは「昔からウォークマンに慣れ親しんでいるので、選んでいただけたことがうれしい」とコメント。
普段から、様々なジャンルの音楽を聴くというカフカさんは、「その時の心情にどれだけ寄り添ってくれるかが重要なので、気分によって全然違う曲を聴いたりします」とのこと。作り手としてのこだわりについては「ドラム・ボーカリストなので歌には特にこだわりがあって、レコーディングも長く時間を掛けます。自分たちが“こういう音を届けたい”というものに、いかに近付けるか、嘘が無いかということを追求していて、それをそのまま届けたい」とした。
実際に、ウォークマンのNW-ZX1でハイレゾ音源を聴いたカフカさんは、「スタジオのスピーカーで聴いているようなイメージ。この広がり感や奥行きを感じさせてくれることに感動しました」とコメントした。また、目の前の展示で砂が動くのを見て「細かい砂が、微妙な動きにまで反応して、目で見ても楽しい」と驚いた様子だった。
カフカさんが出演するウォークマンのCMは、様々なジャンルの音楽ファンを引き連れて歩くカフカさんの姿が印象的な映像に仕上がっている。この点については「ラスボスのようだ、と言われています」と笑顔を見せた。最後に、音楽ファンへのメッセージとして「さらに音を楽しむ環境が広がったと思います。整えていただいたからには身を引き締めて制作したいです」と語った。
NW-ZX1 | NW-F880 (64GB) |