ニュース

ソニー、4Kカメラを1/4に小型化。アクションカムは50Mbps記録/ネット配信対応。HMDの動き検出も

民生用4Kハンディカム「FDR-AX100」

 ソニーは、米ラスベガスで現地時間の1月7日から開幕する「2014 International CES」のプレスカンファレンスにおいて、2014年の発売を予定している新製品を発表。現行モデル比約1/4の小型化を実現した民生用4Kハンディカム「FDR-AX100」や、ツァイスレンズを搭載して50Mbps記録も可能なアクションカメラ「HDR-AS100V」などがアナウンスされた。

4K対応の小型ハンディカム

大幅に小型化した4Kハンディカム「FDR-AX100」

 民生向け初の4Kカメラとして昨年登場した「FDR-AX1」と比べ、約1/4となる小型サイズを実現したのが「FDR-AX100」。3月の発売を予定しており、価格は約1,999ドル。

 撮像素子は1.0型で、有効約1,420万画素の裏面照射型CMOSセンサーExmor Rを採用。画像処理エンジンは「BIONZ X」。広角29mmのツァイス、バリオ・ゾナーT*レンズを装備。ズーム倍率は光学12倍(HD時)、18倍(4K時)。絞りは7枚羽根。ボケ味を活かし、3,840×2,160ドットの映像が撮影できる。

従来モデルの「FDR-AX1」

 4Kの記録フォーマットは「XAVC S」。4Kの30p/24p撮影ができるほか、AVCHDでの撮影も可能で、XAVC SかAVCHDのどちらかを記録しながら、MP4のHD動画も同時に記録できる。撮影した4K映像を、BRAVIAなどの4Kテレビに表示したり、フルHDにダウンコンバートして出力したり、4K映像から指定した範囲の2K映像を切り出し、フルHDテレビで鑑賞するトリミング再生も可能。XAVC Sフォーマットを使い、HD映像を50Mbpsのハイビットレートで撮影する事もできる。

HDハンディカムにもXAVC S対応モデル

HDR-CX900

 「HDR-CX900」は、4K非対応のフルHDビデオカメラだが、XAVC Sフォーマットに対応。HD映像を50Mbpsのハイビットレートで撮影できる。センサーは1.0型、有効約1,420万画素のExmor R CMOS。画像処理エンジンは「BIONZ X」。価格は約1,500ドル。2月下旬頃の発売が予定されている。

 他にも、空間光学手ブレ補正機能を備えた「HDR-PJ810」、「HDR-PJ540」を用意。「HDR-PJ810」は内蔵プロジェクタの輝度を最大50ルーメンまで高めている。光学式手ブレ補正機能の補正幅を従来比約13倍に高めた「HDR-PJ340」、「HDR-CX330」もラインナップする。

アクションカメラ

 「HDR-AS100V」は、有効約1,350万画素数の裏面照射型CMOS Exmor Rと、画像処理エンジン「BIONZ X」を搭載したアクションカメラの新モデル。ツァイスのテッサーレンズを採用し、「高コントラストで色鮮やかな映像を実現する。高画質撮影のためのキーデバイスの性能を高めた。動きの速い映像でも滑らかで手ブレを抑えた高精細な高画質撮影を実現した」というモデル。3月発売で、価格は約299.99ドル。

XAVC Sでの録画に対応した「HDR-AS100V」

 XAVC Sでの録画に対応し、最大50Mbpsの高ビットレート記録が可能。4K撮影には対応していないが、1080/24pや、720/120p、720/240pなどの高速撮影、1,920×1,080ドットの静止画を一定間隔で撮影し続けるインターバル静止画記録も可能。インターバルではない静止画撮影では、13.5メガの撮影ができる。

 手ブレ補正も進化させ、バイクなどの震動も補正できるという。レンズの画角は手ブレ補正OFFで170度、ONで120度。撮影時のカラーも「ビビッド」や「ニュートラル」など、選択できるようになった。XAVC S対応のビデオ編集ソフト「Vegas Pro」を用いて、2台以上のカメラで撮影した映像をタイムコード編集するための、日付、時刻、シーン番号の記録などにも対応する。

 モニタ付きのリモコン「RM-LVR1」からの制御や、NFCを用いたスマートフォンなどとの連携も可能。また、2014年夏のアップデートにより、ライブビデオストリーミング機能も追加予定。撮影している映像を、スマートフォンに転送し、オンラインで配信する事ができる。

ヘッドマウントディスプレイの動きを検出・活用

 発売中のヘッドマウントディスプレイ「HMZ-T3W」用の追加センサーとして、「ヘッドトラッカー」も参考展示。ヘッドマウントディスプレイの後部に装着し、頭の動きを検出。表示する映像に反映させるもので、例えばアクションカメラで撮影した広角の映像素材と、センサーが感知した情報をスマートフォン上のアプリに反映。頭の動きに合わせて、見える景色をヘッドマウントディスプレイに映し出せる。

レンズ交換式デジタル一眼

ミラーレスの「α5000」

 ミラーレスの「α5000」は、APS-Cサイズの撮像素子を備えたレンズ交換式デジカメとして、世界最軽量の約210gを実現。撮像素子は有効約2,010万画素のExmor APS HD CMOS。画像処理エンジンは「BIONZ X」を搭載。従来比約3倍となる処理速度の高速化と、ノイズ低減、解像感を高めた質感描写力の向上を実現したとする。Wi-Fi機能も搭載し、NFCでスマートフォンなどと連携する事もできる。

フルHD液晶テレビ

 フルHD液晶テレビのBRAVIAは、4K対応テレビにも採用されている、光に輝きを忠実に再現するという新技術「X-tended Dynamic Range PRO」を搭載したモデルなど、6シリーズ15機種をラインナップ。

 「より使いやすいテレビ」を目指し、新たな視聴スタイルとして「One-Flick Entertainment」を提案。素早い起動、タッチパッド搭載ワンフリックリモコン、新しいUIデザインなどを採用する。

ハイレゾ関連

 ハイレゾ対応の商品群として、13機種を発売。PCオーディオや単品スピーカーの組み合わせ、5.1chホームシアターシステム、コンパクトなワイヤレススピーカーなど、13機種を発表。様々な音源をハイレゾ相当にアップスケールする独自技術「DSEE HX」も採用する。

 ホームシアターシステムは、高さ5cmのサウンドバー「HT-CT770」、「HT-CT370」と、テレビの下に設置できる台座型で、サブウーファーを内蔵した「HT-XT1」を展開。5.1chホームシアターシステム「BDV-N7200W」と「BDV-N9200W」は、BDなどの再生や、ハイレゾ音源の再生にも対応する。

 BDプレーヤーは、1秒未満の高速起動を特徴とする6モデルを発表。Wi-Fi内蔵のモデルでは、モバイル機器と連携して楽しむ機能も進化させ、Miracastを使ったモバイル機器の画面をテレビに表示できる。上位機種の「BDP-S7200」と「BDP-S6200」は、BDやネット動画など、様々な映像を4K解像度にアップスケーリング可能。

ワイヤレススピーカー「SRS-X9」

 ワイヤレススピーカーはハイレゾ再生に対応した「SRS-X9」を筆頭に、「SRS-X7」、「SRS-X5」の3製品。ClearAudio+を搭載し、複雑な設定をせずに高音質な再生ができるという。上位モデルの「SRS-X9」と「SRS-X7」はMusic Unlimited、Pandora、Spotify、radiko.jp、TuneIn RadioといったミュージックサービスをPCを使わず、直接受信・再生できる。

(山崎健太郎)