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ソニー、XAVC S採用の“最高画質”アクションカム

本体のみで防滴。自転車/バイクのブレ補正強化

HDR-AS100V

 ソニーは、アクションカメラの新モデル「HDR-AS100V」を3月14日に発売する。価格はオープンプライスで、店頭予想価格は33,000円前後。ライブビューリモコン「RM-LVR1」をセットにしたモデル「HDR-AS100VR」も同日に43,000円前後で発売する。

 画質や手ブレ補正機能を高めると共に、タイムコード記録やXAVC S記録などのプロ向け機能も搭載。本体のみで防滴仕様となり、アクションカムの新しいスタンダードモデルと位置づけられている。既存のAS30Vは、アクションカムの入門機やサブ機として併売される。

ライブビューリモコン「RM-LVR1」をセットにしたモデル「HDR-AS100VR」
左がHDR-AS100V、右がHDR-AS30V

本体のみで防滴仕様に

下部に見える黄色いダイヤルが付いたパーツが三脚アダプタ

 機能面での大きな違いは、本体のみでIPX4相当の防滴性能を備えた事。雨天や水しぶきがかかる程度のシーンであれば、ウォータープルーフケースに入れず、本体のみで利用できる。また、付属の三脚アダプタを用いて、本体のみで様々なアクセサリに取り付けられる。

 カメラとしての本体サイズは従来モデルとほぼ同じだが、ウォータープルーフケースを利用する場面が減るため、総合的にはコンパクトで使いやすくなったとしている。なお、5m防水のウォータープルーフケース(SPK-AS2)は標準で付属する。本体の外形寸法は24.2×81.5×46.5mm(幅×奥行き×高さ)で、バッテリNP-BX1を含む撮影時の総重量は約92g。AS30VにSPK-AS2を組み合わせた時のサイズは35.5×96.5×61.5mm(同)で、約145g。

本体のみで防滴仕様になった
付属のウォータープルーフケースに入れたところ

「アクションカム史上最高画質」

 画質面では撮像素子や画像処理エンジンを全て刷新。センサーは、総画素数1,600万画素から1,890万画素にアップした、裏面照射型のExmor R CMOSを採用。有効画素は1,350万画素。画像処理エンジンはBIONZ Xとなり、XAVC Sでの50Mbps記録などに対応。ツァイスのレンズはアクションカムに合わせた新設計で、解像度が30%アップ。画角は120度/170度で撮影できる。これによりソニーでは、「アクションカム史上最高画質を実現した」としている。

 記録フォーマットは、従来からのMPEG-4 AVC/H.264のMP4に加え、XAVC Sにも新たに対応。MP4では1,920×1,080の60p(28Mbps)、30p(16Mbps)などの対応だったが、XAVC Sで1080/60p(50Mbps)、30p(50Mbps)、24p(50Mbps)の撮影が可能になった。さらにスロー撮影もMP4では1,280×720/120p(6Mbps)だったが、XAVC Sでは800×480/240p(28Mbps)、1,280×720/120p(28Mbps)での撮影も可能。後から編集ソフトで展開し、4倍スローや8倍スローの映像が作成できる。

 XAVC Sはプロ用途も想定した機能で、複数台撮影した映像を後で同期しやすくするためのタイムコード記録も利用可能。撮影時の色味も、デフォルトの「VIVID」に加え、プロ用途に適した色で撮影する「NUTRL」(ニュートラル)モードも利用可能。

 また、手ぶれ補正範囲が拡大。バイクなどの細かい振動に対して、補正領域を強化する事で、手ブレ補正効果を従来比2.5倍に高めたという。これにより、自転車などに取り付けた場合でも、路面のガタガタした振動を補正し、滑らかな撮影ができるという。

 静止画撮影、インターバル静止画撮影も可能。

5台同時制御&GPS活用

NFCに対応し、ワンタッチペアリングが可能

 ライブビューリモコンによるマルチコントロールに対応。従来モデルから、リモコンを用いた遠隔制御は可能だったが、AS100Vでは5台までの同時接続・制御が可能になった。これにより、例えばバイクに5台のAS100Vを搭載し、1台のリモコンから、それらのカメラを同時に録画開始したり、接続カメラを切り替えて画角のチェックなどができる。撮影モード切り替えや画角、手ぶれ補正のON/OFFなど、設定変更も5台1度に可能。

 無線LANを搭載し、スマートフォンやタブレットのアプリと連携し、画角チェックなども引き続き可能。新たにNFCにも対応し、ワンタッチでペアリングが可能。

 記録メディアはmicroSDとメモリースティックマイクロ。ステレオミニのマイク入力、HDMIマイクロ、専用ケーブルを介したコンポジット出力が可能。

管理・編集ソフトPlayMemories Homeも強化

 AS30Vに搭載していたGPSを引き続き搭載。GPSのログを保存しながら撮影し、PlayMemories Homeで読み込み・編集すれば、移動した軌跡の地図や、スピードメーターを動画にオーバーレイ表示できる。PlayMemories Homeでは動画の90度回転や、撮影した軌跡を地図上に表示するマップビュー機能も利用可能。

 また、AS100Vの発売に合わせ、PlayMemories Homeに2つの機能が追加。4つまでの動画を組み合わせ、1つの動画にする「ビデオマージ」機能と、AS100Vで撮影したハイスピード動画を用いて、部分的にスローにできる「ハイスピード撮影編集」機能が追加予定。

 カメラ側にも今後機能が追加予定で、2014年夏にはアクションカムで撮影している映像を、スマートフォンのテザリング機能などを用いて直接インターネット配信するライブストリーミング機能が予定されている。

 また、同じく今夏に、静止画機能も強化。スチルを連写する「高速連写モード」、連写画像を重ねあわせて、被写体の動きの軌跡を一枚の静止画にする「モーションショットLE」も追加予定。

アクセサリも追加

 AS100Vの発売と合わせ、アクセサリのラインナップも強化。3製品が3月14日に発売される。

 レンズを保護する「ハードレンズプロテクター」(AKA-HLP1)は、画質を重視し、プラスチックではなくガラスを使っているのが特徴。価格は3,150円。

 スノーボードやスキー板などに設置するカメラリーシュパック「AKA-LSP1」は2,625円。アームキット「VCT-AMK1」は3,150円。

(山崎健太郎)