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サイバーリンク、HEVC/クラウド対応「PowerDVD 14 Ultra」
モバイルアプリと連携。WASAPI排他モード対応も
(2014/4/8 16:46)
サイバーリンクは、H.265/HEVCに対応したWindowsパソコン用動画再生ソフトウェア「PowerDVD 14」を4月8日より順次発売する。HEVCやクラウドサービス、DTCP-IP、3D対応の上位版「PowerDVD 14 Ultra」と、BD/DVDやハイレゾ対応の「PowerDVD 14 Pro」、DVD対応の「PowerDVD 14 Standard」を用意し、ダウンロード版の価格はUltraが12,744円(アップグレード9,504円)、Proが10,260円(同7,864円)、Standardが5,378円。
パッケージ版は4月18日に発売し、Ultraが12,960円(特別優待版10,800円/アカデミック9,180円)、Proが9,936円(特別版7,992円)。対応OSはWindows XP/Vista/7/8/8.1。
また、月額定額制(サブスクリプション)で「PowerDVD 14 Ultra」と同等の機能を利用できる「PowerDVD Live」を、4月8日からダウンロードで提供する。料金は、3カ月間契約で1,814円。12カ月間契約で5,378円。契約期間中は常に最新のバージョンを利用でき、10GBのクラウドストレージも無料で使える。
4K映像やBD/DVDビデオの再生、各種メディアファイルに対応したプレーヤーソフトの最新版。Ultra版では最新コーデックのHEVCをサポートするほか、クラウドサービス統合などで機能強化。また、Pro/Ultraのいずれも、Apple LosslessやFLACなどのロスレスオーディオに対応するほか、Windows OSのミキサーをバイパスして、音質に影響を与えずに音声デバイスにデータを伝送できる「WASAPI排他モード」に新対応した。
UltraはHEVCやDTCP-IP、クラウド対応など
上位版のPowerDVD 14 Ultraでは、新たにHEVC/H.265の再生に対応。また、モバイルアプリ連携やクラウドサービス統合を強化し、10GBのクラウドストレージ「サイバーリンククラウド」の1年間無料利用権を付与。動画や写真などのメディアファイルをクラウド保存して、PowerDVD 14 Ultlaだけでなく、モバイルアプリからもクラウドにアクセスし、コンテンツ共有/再生が行なえる。
新機能であるHEVC/H.265の再生について同社は、「現段階ではHEVCに対応したグラフィックボードなどのハードウェアがないため、全てソフトウェアデコードで対応している。そのため、インテルCore-i7クラスのCPUでもかなりパワーを使う。いずれハードメーカーが対応すると思うので、そのときにはハードウェア支援が受けられるよう対応したい」とした。
モバイル用アプリ「Power Media Player」は、iOS、Android、Windows 8/8.1向けに提供し、サイバーリンククラウドと連動した動画/音楽/写真のプレイリストを同期できる。アプリは無料でダウンロードできるが、アクティベートにはPowerDVD 14 Ultraから発行されるコードが必要となる。アプリを利用できるモバイルデバイス数の制限はない。
DLNAサーバー機能を搭載し、ホームサーバーとして利用可能。DTCP-IP再生やBlu-ray 3Dなどの3D再生機能もUltra版のみの機能となる。
Ultra/ProでWASAPI排他モード対応で、ハイレゾ再生も
Ultra/Proの共通の強化点としては、撮影した日付でカレンダーに写真/動画を一覧表示する「カレンダービュー」に対応するなど、ユーザーインターフェイスを改善。タッチ操作に対応し、写真はRAW画像も表示できる。また、YouTubeのオフライン再生に対応。“ピン留め”したYouTubeコンテンツをあとで見るときに、インターネット接続なしに鑑賞可能にした。
BD/DVDビデオやAVCHD、MPEG-4 AVC/H.264などの動画ファイルに加え、YouTubeやFacebook、Vimeo、Flickerなど各種ネットサービス上のコンテンツを再生可能。地上デジタル放送の録画番組も再生できる。
動画は、独自の「TrueTheater」技術により高画質化。アップスケーリング技術「TruTheater HD」や、手ぶれ補正「TrueTheater Stabilizer」、明るさ補正「TrueTheater HD Lightning」、残像感を低減する「TrueTeater Motion」などを搭載している。ソーシャルネットワークへのコンテンツアップロード機能も備えている。MKVファイルの字幕カスタマイズや主・副字幕の同時表示など、字幕対応も強化した。
音声対応も強化し、新たにWindowsのオーディオドライバとして、「WASAPI排他モード」に対応。Windows(OS)のミキサーをバイパスすることで、音質に影響を与えずに音声デバイスにオーディオデータを伝送可能にするもの。対応オーディオ形式はドルビー(TrueHD含む)、DTS(DTS-HD含む)、リニアPCM、Apple Lossless、AAC。対応デバイスはHDMIオーディオデバイス。なお、USB DACやS/PDIFデバイス利用時には上限サンプリングレート48kHzの制限があるという。
Apple LosslessやFLAC、APE、TrueHD、DTS-HD Master Audioなどのロスレスオーディオフォーマットにも対応。ドルビーやDTSのパススルー出力にも対応する。
また、MiracastやIntelのWiDiなどのワイヤレスディスプレイ技術もサポートする。