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サイバーリンク、4K再生/スマホ連携対応「PowerDVD 13」
GoProなどの4Kに対応、BDアップスケール、動作高速化も
(2013/4/2 08:58)
サイバーリンクは、PC用メディアプレーヤーソフトの最新バージョン「PowerDVD 13」を4月2日より順次発売する。対応OSはWindows XP/Vista/7/8。
新たに4K2K映像の再生に対応したことが特徴。また、高画質化技術のTrueTheaterも強化し、Blu-ray再生時にも適用できるようになった。新機能の数は60以上に及び、ソフト起動/再生時の高速化なども実現している。DLNA/DTCP-IPも引き続きサポートする。
従来と同様に、機能の異なる3つのエディションを用意。最上位版のUltraは、Blu-ray再生や3D再生に対応し、音声は最大7.1ch再生をサポート。Proは、Blu-ray再生には対応するが3Dには非対応。音声は最大5.1chとなる。Deluxeはダウンロード販売のみで、BDに非対応、音声は5.1ch。
製品 | Blu-ray再生 | iOS/Android Windowsストアアプリ PowerDVD Mobile | 価格 |
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ダウンロード版:4月2日発売 | |||
PowerDVD13 Ultra | ○ (Blu-ray 3D対応) | 無料 | 11,800円 (アップグレード版8,800円) |
PowerDVD13 Pro | ○ (Blu-ray 3D非対応) | 有料 | 9,500円 |
PowerDVD13 Deluxe | - | 有料 | 6,980円 (アップグレード版4,680円) |
パッケージ版:4月12日発売 | |||
PowerDVD13 Ultra | ○(Blu-ray 3D対応) | 無料 | 12,980円 (アップグレード版10,980円) |
PowerDVD13 Pro | ○(Blu-ray 3D非対応) | 有料 | 9,980円 (特別優待版7,980円) |
JVCやGoProなどのカメラで撮影した4K映像を再生可能
バージョン13では、新たに4K映像(4,096×2,160ドット)の再生に対応。JVCの業務用4Kハンドヘルドカメラレコーダ「GY-HMQ10」や、アクションカメラの「GoPro HERO3」などで撮影した映像を再生できる。なお、4K映像再生時はハードウェア支援が必須となり、Intel第3世代(Ivy Bridge)Core i5以上のCPUが必要。
SD映像やDVD映像のアップスケーリング、2D-3D変換(Ultra版のみ)などが行なえる高画質化機能の「TrueThater」も強化。新たにBlu-rayなどフルHD映像を、2,560×1,440ドット(WQHD)ディスプレイで再生する際にも適用できるようになり、輝度補正、エッジ補正なども行なわれる。また、高解像度のディスプレイで使用する際に、メニューの文字が小さくなり過ぎないように、最大170%まで画面サイズを変更する機能も備えた。
再生対応フォーマットも拡大。最大ビットレート28MbpsのAVCHD 2.0をサポートし、60pのAVCHD Progressiveや、AVCHD 3Dも再生可能になった。音楽ファイルは、新たにロスレスのAPEにも対応した。FLACにも引き続き対応するほか、ドルビーTrueHDやDTS-HD Master Audioなどのロスレス音声のパススルーも行なえる。
もう一つの特徴は、起動時間や再生開始時間を高速化したこと。BD再生時は、BD-Liveの読み込みをバイパスする機能を新たに搭載し、再生までの時間を従来バージョンより最大58%短縮したという。また、ソフトウェアの新設計と最適化により、写真の高速表示と、音楽/動画の再生開始時までの時間も短縮した。
再生画面のUIでは、シークバーをなぞって、シーンのサムネイルを表示する機能(一度再生済みの箇所のみ適用)や、30秒先/8秒前に移動できる「CMジャンプ」機能を搭載。また、従来は再生を開始してからシークバーやボタンなどの表示が消えるまでに少し待つ必要があったが、マウスを画面両端に移動するとすぐに表示が消えて映像だけになるように改善した。そのほか、Windows 8のタッチ操作向けに最適化された「新シネマモード」も搭載する。ノートPCなどの再生時にバッテリ残量を表示する機能も備える。
字幕表示にも対応。新開発のレンダリングエンジンを採用し、フォントやサイズ、カラー、位置の変更が可能。2つの字幕を同時に表示することもできる。BD/DVD以外にも、MKVやMP4ファイルと同時に、字幕ファイル(.srtなど)をドラッグアンドドロップして再生させることもできる。
「インスタント機能」として、動画内のシーンをシークバーのスライド上にサムネイルで表示する「インスタントシーク」、フォルダ内にある静止画/動画サムネイルをスライダーバーによって参照して目的のファイルを探す「インスタントビュー」、再生中のビデオを400%まで拡大する「インスタントズーム」、一覧のサムネイルサイズをリニアに拡大縮小する「インスタントスケール」も利用できる。
音楽再生時は、通常画面サイズの他に、バックグラウンドで聴くときなどに使える「ミニチュア」画面も用意する。
DLNA機能では、対応のスマートフォン/タブレットと、提供中のアプリ「PowerDVD Mobile」を使ってPC内の映像をワイヤレスで視聴したり、スマホをコントローラとして、レンダラー対応のテレビで再生させることなども可能。DLNA/DTCPサーバー対応のBDレコーダ内にある番組を、LAN内にあるPowerDVD 13搭載PCで再生することもできる。
スマートフォン/タブレットアプリは、上位バージョンのUltra版を購入すると無料で、Pro/Deluxe版のユーザーはWindows 8用アプリが1,150円、iOS/Android用がそれぞれ1,700円。そのほか、PCのPowerDVD 13をスマートフォンから操作できる無料リモコンアプリ「PowerDVD Remote Free」も用意する。
ドライブが無くても持ってほしいプレーヤー
サイバーリンクのピーター・リン代表取締役は、最新バージョンの開発に当たり、「36,000時間をかけてプログラムソースコードを書き、14,400時間をかけて安定性を追求した。また、UIについては8,800時間を掛けてデザインした」とのこと。4K再生やWindows 8対応に加え、スマートフォンアプリとの連携などで「(BD/DVDの)ドライブが無くてもぜひ持ってほしいプレーヤー」と説明。
また、同社ビジネス・ディベロプメント&マーケティング シニアマネージャの相蘇和貴氏は、従来のテレビでディスクなどを使って映像を観るスタイルから、タブレットやスマートフォンでファイルを観るというスタイルが広まっている現状に触れ、こうした中で毎年1億コピー以上の出荷実績を持つPowerDVDは「急速に変わり続けるトレンドをフォローし、これらのコンテンツに追従し続ける唯一のアプリケーション」と説明。
新バージョンの“使命”として、BDやファイル再生、マルチデバイス対応などの技術の高さや、起動時間の短さ/分かりやすいUIといった操作性だけでなく、「ユーザーの期待を超えるものであることを、マーケットリーダーとしてやらなくてはならない」とした。主に想定するユーザーとして、PC/タブレット/スマホなど様々な機器で動画を楽しむ人や、多様なサポートフォーマット/ディスク対応を求める技術に明るい人、DLNAや4Kといった先進技術に関心が高い人などを挙げた。