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スペック、音の傾向が違うコンデンサをブレンドした新フラッグシップアンプ「RSA-F11」

 スペックは、新フラッグシップアンプ「RSA-F11」を8月28日に発売する。価格は128万円。

新フラッグシップアンプ「RSA-F11」

 最大出力120W×2ch(4Ω)のプリメインアンプ。パワー段に、PWMスイッチングの高精度パワーMOS FETを採用。時間軸での信号への応答性の高さや、ノイズが少なく高精度なスイッチングを活かし、情報量が多く、低能率のスピーカーでも鳴らしきるドライブ能力の高さを実現したという。

 電源の利用効率は最大出力時96%。電気信号のほとんどが音楽信号に変換されるため、発熱がほとんど無く、筐体は完全密閉となっている。ホコリなどによる部品や接点の劣化も無く、省エネで長寿命だという。消費電力は無信号時15W、最大出力時215W。

 電源供給能力の高さが音質に影響するため、大容量のRコアトランスを採用。ダイオードには、最新の高耐圧・大電流用「ウルトラファースト・ソフトリカバリー・ダイオード」を採用。高周波ノイズを極小としている。

 コンデンサは、国内ケミコンメーカーと共同開発したオーディオ専用電解コンデンサ。カスタム仕様のハーメチック・オイルコンデンサを並列に接続することで、低域の音圧も高めている。

 最終段でPWM搬送波(約400kHz)を除去するローパスフィルタには、カスタム仕様のコンデンサを使い、中高域でなめらかで艶のある音を追求。電源部に採用している、「中低域の濃密で陰影のあるパワフルな音」が特徴のオイルコンデンサ、透明度の高い音のマイカコンデンサを組み合わせる事で、「長所のみが際立ち、全帯域にわたる魅力的な音のブレンドを実現した」という。

 相互干渉を防ぐために、電源トランス、パワーアンプ、ローパスフィルタそれぞれを特殊な鋼板のシールドケースでカバー。筐体とシールドケースの内部にはEMT(電波吸収塗料)を塗布している。

 筐体底部には木製のベースシャーシとインシュレータを採用。「楽器のような自然な響きをもたらす」という。ベースシャーシは、た弦楽器の表板などに使われるオーストリア原産のジャーマンスプルースのソリッド積層パネル。インシュレーターには、ピアノの鍵盤にも使われる北海道産のイタヤカエデ材に、ドラムのスティックの素材ともなる北米産のヒッコリー材を埋め込んでいる。

 入力端子はXLRバランス×1、RCAアンバランス×3。スピーカーターミナルは1系統。周波数特性は10Hz~30kHz±1dB(6Ω/1W)。高調波歪率は0.02%(1KHz/80%出力時)。外形寸法は450×422×130mm(幅×奥行き×高さ)で、重量は20kg。別売のボリュームコントロール用リモコン「RSR-1」(3万円)も利用できる。

(山崎健太郎)