ニュース

テクニクス、約14万円のネットワークオーディオ。CDをハイレゾ化するプレーヤーも

 パナソニックは、オーディオ専用ブランド「Technics」(テクニクス)のプレミアムシステム“C700シリーズ”新モデルとして、ネットワークオーディオプレーヤー「ST-C700」と、CDプレーヤー「SL-C700」を2015年2月より順次発売する。価格と発売時期は、ST-C700が'15年2月で138,000円、SL-C700が同3月で128,000円。いずれも受注生産となる。カラーはシルバー。

ネットワークオーディオプレーヤー「ST-C700」

 C700シリーズは、同日に発表された上位機種「リファレンスシステム シリーズ」のコンセプトを受け継ぎながらも、より多くの人が楽しめるように低価格化したモデル。ST-C700とSL-C700以外にも、プリメインアンプの「SU-C700」(158,000円)と、スピーカーシステム「SB-C700」(ペア158,000円)を'15年2月に発売する。これら2機種については別記事で掲載する。

CDプレーヤー「SL-C700」

ネットワークプレーヤー「ST-C700」

 EthernetとUSBを備え、DLNAやUSB経由で音楽ファイルを再生できるネットワークオーディオプレーヤー。上位機種のリファレンスシリーズと同様に、ジッター対策としてジッターリムーバーを装備する。USB DACとしても利用でき、PCMの384/32bitまで対応。DSDの5.6MHzも再生できる。

ネットワークオーディオプレーヤー「ST-C700」

 Ethernet入力用にコモンモードフィルターを備え、デジタルインターフェイスにはパルストランスを採用し、外部からのノイズ混入を遮断。透明度の高い安定したサウンドを実現したという。USB入力には、低誘電損失や高耐圧、温度安定性などに優れた高品質ルビーマイカを使用したコンデンサーと、磁気歪みに強い非磁性カーボンフィルム抵抗によるパワーコンディショナーを搭載。USB電源ラインからのノイズ混入を抑え、より高音質な再生を可能にしたという。

 電源回路自体のノイズを低減するため、基準電位発生回路をコンデンサーチャージに使用し、音楽再生時は回路を遮断して、電源ノイズの信号への混入を防ぐ「バーチャルバッテリーオペレーション」を採用。明瞭な定位と、見通しの良い空間表現を実現したとしている。

「ST-C700」と、プリメインアンプ「SU-C700」、スピーカー「SB-C700」の組み合わせ
付属リモコン

 高精度オーバーサンプリング処理の「Ultra Low Distortion Oversampling Digital Filter」も搭載。デジタルコンテンツにおいて、サンプリング周波数(fs)の両サイドにナイキスト周波数(fs/2)までの信号のイメージ成分によるエリアシングが発生するため、テクニクスのオリジナルアルゴリズムにより、イメージ成分を-160dB以下まで除去する。

 音声出力は光/同軸デジタルとアナログアンバランス(RCA)を各1系統装備。外形寸法は340×305×88mm(幅×奥行き×高さ)、重量は約4kg。リモコンが付属する。

ST-C700の背面
フロントパネルはフラットタイプで、タッチセンサーボタンで操作する

CDプレーヤー「SL-C700」

 音楽CDやCD-R/RW(CD-DA/MP3/WMA)を再生可能なプレーヤー。帯域拡張とbit拡張で音楽CDを高音質化する「High Res Re-master」や、高精度水晶による正確なクロック同期システム「High Precision Master Clock」など採用している。

CDプレーヤー「SL-C700」

 CDの信号に帯域拡張とbit拡張の両方に対応した信号処理を行ない“ハイレゾ化”する「High Res Re-master」を搭載。最大176.4kHz/32bitに変換し、「オリジナルに迫る自然で表現力の高い音質が楽しめる」としている。

 高精度な水晶で生成されたクロックをマスターとし、CD SoCとオーディオDSP、DACを動作させるクロック同期システムにより、コンテンツを正確に再生する「High Precision Master Clock」を採用。DACにTI/バーブラウンの「PCM1795」をLR独立で搭載した「High Quality Analog Circuit」を装備。回路をシンメトリー構成にすることで、LRのチャンネル干渉を除去し、シグナルパスを最短化して信号伝送ロスを抑えている。リフローには、銀入りハンダを使用している。

 音声出力端子は、光/同軸デジタルとアナログRCAが各1系統。外形寸法は340×306×78mm(幅×奥行き×高さ)、重量は約5.2kg。

(中林暁)