ニュース

スペック、砲金製14kgターンテーブルのレコードプレーヤー「GMP-70」。160万円

 スペックは、14kgの重量級ターンテーブルを採用したアナログレコードプレーヤー「GMP-70」を11月1日より受注開始する。受注生産品で、価格は160万円。

GMP-70
40cm径14kgのターンテーブルを採用

 慣性モーメント3,260kg/cm2を誇る砲金製の40cm径、14kgの重量級ターンテーブルを採用し、スムースで静粛なレコード回転を実現。「究極のハイレゾ音源、アナログレコードの魅力を最大限に引き出す」としている。

 スラスト荷重を半減させる磁気フロート構造を採用。また、ターンテーブルの重心付近にスラスト軸受を設けた固定回転機構を持つ新開発の軸受を採用し、安定した回転を支えるという。DCモーターは、原理的にトルク変動のない機構を持つスイス製のコアレスモーターを採用する。ターンテーブルの起動時間は約30秒

 回転数は33 1/3rpmと45rpmで±15%のピッチコントロールに対応。ターンテーブルのベースには90mm厚のフィンランドバーチの積層板を採用。また、素材の剛性と内部損失によって、14kgのターンテーブルの不要な微小振動を減衰させ、静かな回転を実現するとしている。

 アームは別売で、適合アームは有効長300mm。モーターとトーンアームのベースは砲金と肉厚のアルミ切削品の2層構造で、剛性面と内部損失のバランスを図り、モーター振動とアーム部の振動を極小化する。トーンアームベースは、ユーザーのトーンアームにフィットするカスタム品をオーダーメイドで製作。製作期間は申し込みから約2カ月。

 ネジ込みタイプのインシュレータが4個付属し、振動を遮断。本体下部の8カ所のネジ穴の位置を選んで取り付けられる。ディスクシートには薄いアルミ板に特殊な表面加工を施した「AP-UD1」が付属する。AP-UD1は単品販売も行なわれる。

 消費電力は1W。外形寸法は650×480×172mm(幅×奥行き×高さ)、重量は40kg。

アナログレコードシート「AP-UD1」も単品発売

AP-UD1

 AP-UD1は、GMP-70と同時開発してきたというアナログレコードシート。価格は24,800円。これまでのディスクシートで採用例が多かった柔らかい素材ではなく、あえて硬いアルミ素材を採用した。

 スペックでは素材選択にあたり、レコードの製作工程であるカッティングに着目。カッティング工程では、ラッカー盤により強い力でレコードの溝を刻みこむことで固有の癖を持たずに正確に信号を記録するが、同様にラッカー盤を構成する薄いアルミ板とラッカーの組み合わせが音源を忠実にトレースする最適な振動バランスではないか、との仮説のもと、アルミを選択したという。

 直径は305mmで、厚さは1.6mm。重量は337g。表面に特殊なコーティングを施している。

(臼田勤哉)