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「DX90j」に音質強化の限定モデル。地下フロアにはカスタムイヤフォン多数
(2014/12/20 20:53)
161ブランド以上が参加、500種類以上のイヤフォン、ヘッドフォン関連製品の試聴ができるイベント「第六回ポータブルオーディオフェスティバル2014」(通称:ポタフェス)が開幕。12月20日、21日の2日間、東京・秋葉原のベルサール秋葉原で開催し、入場は無料。ここではヒビノインターサウンドやフィリップスのブースをレポートする。
ヒビノインターサウンド
iBasso Audioの新ポータブルプレーヤー「DX90j」が人気を集める、ヒビノインターサウンドのブース。そこに、近日発売予定の「DX90j Limited Edition」というプロトタイプが参考展示されている。
もともとDX90jは、中国で販売されている「DX90」を日本市場向けにさらに高音質化したモデルだが、その音質をさらに高めたという限定モデル。アンプ部にバーブラウンの「OPA627」を採用。ローパスフィルタやバッファアンプ、コンデンサなどに音質を重視した大幅なチューニングを実施したという。来年春頃の発売が予定されている。
DAC内蔵ポータブルヘッドフォンアンプの新モデル「D-ZERO MK2」も参考展示。こちらも近日発売予定としており、96kHz/24bitまでのPCM信号に対応。DACチップはWolfsonの「WM8740」で、L/R独立で2基搭載。Windows/Mac、OTGケーブルを介したAndroid、カメラコネクションキットを介したiOS機器との接続に対応。アンプ部は、従来モデルの90mW×2ch(16Ω)から、120mW×2ch(16Ω)にアップしている。
これらヘッドフォンアンプや音楽プレーヤーの開発時に、モニタリング用として設計されたイヤフォン「Oriolus」(仮称)も参考展示。バランスド・アーマチュアユニット×3と、ダイナミック型ユニット×1を搭載したハイブリッド型。
さらに「iBasso Audio開発史上、最強のポータブルアンプ」を謳う「P5」(仮称)というモデルも参考展示。9Vバッテリを2基搭載、18Vの高電圧仕様となっている。これらのモデルの発売も検討はされているが、具体的な発売時期は未定だ。
フィリップス
フィリップスブースでは、発売を開始したばかりの、Fidelioシリーズのオープンエアヘッドフォン、フラッグシップモデル「X2」に注目が集まっている。50mmドライバを搭載し、再生周波数帯域は5Hz~40kHz。
また、オンイヤータイプのアクティブノイズキャンセリング(NC)ヘッドフォン「Fidelio NC1」も参考展示。Fidelioブランド初のNCヘッドフォンで、来年1月頃の発売予定。価格は33,000円前後。40mmドライバを搭載し、再生周波数帯域は7~25kHz。インピーダンスは16Ω。折り畳みにも対応する。
Razer/PolkAudio
地下1階には、ゲーミングマウスなどで知られるRazerや、米国のオーディオブランド・PolkAudioの製品が多数展示されているが、これらはMSYが代理店として扱っている。
Razerのヘッドフォンは、FPS(ファーストパーソンシューティング)での戦いに勝利するためのツールの1つとしてこれまでゲーマから注目を集めて来たが、最近ではポータブルゲーム機を遊ぶ際に、迫力のあるサウンドを楽しむツールとしてゲーム用ヘッドフォンを使うユーザーが増えているという。そうした事から、今回のイベントに参加。Razerのヘッドフォンメーカーとしてのモデルラインナップの豊富さや、音質をアピールしている。
一方、Polk Audioは米国で長い歴史を持つメーカーで、ポータブル機器だけでなく、据え置きのオーディオ機器も多数開発している。日本での販売は12月20日からスタート。まずはヘッドフォンやイヤフォンといったポータブルオーディオから展開する。
アクティブノイズキャンセリング機能を備えた、ヘッドフォン「ultrafocus 8000」(29,800円)や、「buckle」(23,000円)、ダイナミック型イヤフォン「nue era」(8,980円)などをラインナップ。
今後、Bluetoothスピーカーなどの販売も予定している。いずれも木材をハウジングや筐体などに活用。響きの美しいサウンドや、デザイン性の高さも特徴。
オーディオテクニカ
オーディオテクニカブースでは、ヘッドフォンの「ATH-MSR7」などを中心に、多数の新製品を展示。さらに、同社がヘッドフォン製造・販売40周年を迎えた事を記念する展示も行なっており、歴代の名機を見る事ができる。
地下にはカスタムイヤフォンが多数
地下のフロアでは、カスタムイヤフォンのブランドを集めた「カスタムIEMコーナー」を用意。AAW、Noble Audio、イタリアのLIVEZONE R41、カナルワークスなどのメーカーが、モデルラインナップや、デザインカスタマイズの豊富さ、音質などをそれぞれアピールしている。
カナルワークスのブースには、カスタムイヤフォンの新モデルとして、バランスド・アーマチュア(BA)の2ウェイ3ドライバ搭載モデル「CW-L15」を12月20日に発売した。価格は79,000円(耳型の採取費用が別途必要)。
低域用×2基と高域用×1基のBAドライバで構成。2010年よりカスタムイヤフォンの国内メーカーとして製作・販売してきた同社が、創業モデルである「CW-L11」を一から見直したモデルで、ユニバーサル型イヤフォン上級モデルからのステップアップを想定している。CW-L11に比べワイドレンジ化を図っており、ハイレゾ音源も十分に楽しめるという。
eme audio
eme audioの注目は、AndroidスマートフォンとUSB接続できるDAC内蔵イヤフォン、ZORLOO製「Z:ero」。12月20日に発売した新製品で、価格はオープンプライス。店頭予想価格は3,000円前後。カラーはシャンパンゴールドとチェリーレッドの2色展開となる。
microUSB端子でスマートフォンと直接接続できるイヤフォン。ケーブル途中のコントローラー部にDACとヘッドフォンアンプを内蔵しており、コンパクトながら、高音質な再生ができるという。音声データは96kHz/16bitまで対応。DACは、Wolfson製。サポートするスマートフォンは、サムスンのGalaxy S3/S4/S5/Note3/Note4/Note Edge。
ブースでは他にも、Android/iOS端末との接続に対応するUSBメモリサイズのDACや、天面にユニットを搭載したBluetoothスピーカーなどを参考展示している。