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プロ用音楽制作ソフトの無料版「Pro Tools|First」
最新バージョン「Pro Tools 12」。有料版は定額制に
(2015/1/27 16:02)
米Avid Technologyは、プロ向け音楽制作(DAW)ソフト「Pro Tools」の最新バージョン「Pro Tools 12」を、米アナハイムで1月22日~25日に行なわれた「NAMM Show 2015」で発表した。有料の上位バージョンに加え、新たにエントリー向けの無償バージョン「Pro Tools|First」も用意し、間もなく提供開始予定としている。
Pro Toolsは、ハードウェアに同梱する最上位バージョンの「Pro Tools|HD」と、通常版のPro Tools、Mboxのハードウェアに同梱する「Pro Tools Express」、無償版の「Pro Tools|First」をラインナップ。有料版はサブスクリプション(定額制)を採用している。バージョン11からの無償アップグレードも実施する。
無償バージョンのPro Tools|Firstは、これから音楽制作を始める人や、Pro Toolsで制作したいと思っていたシンガーや作曲家などの利用を想定し、誰でもダウンロードして利用可能。AAX(Avid Audio eXtension)プラグインや、ASIO、Core Audio、EUCON(Ethernet経由でのコントロール)に対応し、Windows/Macの両方に対応。メールアドレスを登録すると、Pro Tools|Firstに関する情報を受け取ることが可能。
各バージョンで対応トラック数や最大入力数が異なり、Pro Tools|HDは48kHzの場合256トラックまで(対応ハードウェア利用時)、Pro Toolsは96トラックまで扱えるのに対し、Pro Tools ExpressとPro Tools|Firstは16トラックまでとなる。また、Pro Tools|HDとPro Toolsは最大192kHz/32bitに対応するが、Pro Tools ExpressとPro Tools|Firstは96kHz/32bitまで。プロジェクトの数はPro Tools|Firstのみ3つまでに制限され、Avid Storeで今後プロジェクトの追加購入が可能になる予定。それ以外の3バージョンのプロジェクト数は無制限。そのほか、Pro Tools|Firstのみビデオ非対応という違いがある。
アーティストやプロデューサーなどがクラウド経由で同時に作業できるサービス「Avid Cloud Collaboration」も今後提供され、Pro Tools|HDやPro Toolsだけでなく、無償のPro Tools|Firstでも利用可能。
トラック | Pro Tools|HD | Pro Tools | Pro Tools Express | Pro Tools|First |
---|---|---|---|---|
最大トラック 48/96/192kHz | 256/128/64 (Pro Tools|HDX利用時 最大768/384/192) | 96/48/24 | 16/16/- | 16/16/- |
最大入力 (ハードウェアに依存) | 192 | 32 | 8 | 4 |
同時録音トラック | 256 | 32 | 4 | 4 |
インストゥルメント トラック | 128 | 64 | 8 | 16 |
MIDI | 512 | 512 | 16 | 16 |
AUX | 512 | 128 | 8 | 16 |
ビデオ | 64 | 1 | 1 | - |
プロジェクト | 無制限(ローカル/ネットワーク) | 3(クラウド) 追加は有料 | ||
最大サンプリングレート (ハードウェアに依存) | ||||
MP3オプション | ||||
iTunesエクスポート | ||||
サラウンド | 最大7.1ch |