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ソニー、メガネ型端末「SmartEyeglass」をアプリ開発者向けに先行販売

 ソニーは、メガネ型端末「SmartEyeglass」の本格展開に向けて、連携する対応アプリ開発を促進するため、SmartEyeglass Developer Edition「SED-E1」を、日本、アメリカ、イギリス、ドイツにおいて、アプリ開発者向けに今年の3月から発売する。日本での価格は10万円。一般に向けては2016年内の発売を予定している。

メガネ型端末のSmartEyeglass Developer Edition「SED-E1」

 産業用途のアプリ開発を促進するため、法人顧客に向けては、フランス、イタリア、スペイン、ベルギー、オランダ、スウェーデンでも購入可能になる。販売は、アプリ開発支援サイト」の専用ページで行われる

 また、ハードウェアの提供開始と合わせ、昨年9月から先行リリース版として提供しているソフトウェア開発キット(SDK)を更新。正式リリース版の提供を開始する。

SmartEyeglass Developer Editionとは

 両眼透過式のメガネ型ディスプレイで、独自のホログラム導光板方式光学技術採用。ガラス板の両端にホログラム光学素子を組み込むことで、光学エンジンから出射した映像光を、厚さ1mmの薄いガラス板の中を伝搬させ、目まで届ける技術で、透過率85%という透明率を持つ、厚さ3mmのレンズを実現している。

 これにより、視認中の対象物から視線を逸らすことなく情報を確認できる重畳表示が可能。現実世界に情報を付加するAR(拡張現実)を使い、例えば、製造現場での作業指示や警備現場での事故情報表示などに活用できる。民生用では、スポーツ観戦中に選手情報を得たり、イベント会場で関連するSNSメッセージの表示、観光地でのガイド情報といった使い方も想定されている。

SmartEyeglassの利用イメージ

 表示解像度は419×138ドット、画角は対角20度(水平19度×垂直6度)。表示色は緑単色で256階調。フレームレートは15fps。輝度は最大で1,000cd/m2。

 メガネ部にCMOSを搭載し、有効約300万画素の静止画、QVGAの動画撮影(15fps/音声無し)の撮影も可能。メガネとは別に、耳掛けできるコントローラーを有線接続しており、タッチセンサー、操作ボタン、スピーカー、マイクも搭載。リチウムイオンバッテリや、NFCにも対応する。センサーは他にも、加速度センサー、ジャイロスコープ、電子コンパス、照度センサーを搭載。マイクとノイズキャンセリング用マイクも搭載する。

 通信機能は、Bluetooth 3.0、IEEE 802.11b/gに対応。連携する端末のOSは、Android 4.4以上。バッテリの持続時間は、カメラ未使用時で約150分、カメラ使用時で約80分。重量はメガネ部のみが約77g、コントローラー部が約44g。

SmartEyeglass、各部の名称

 来場者がSmartEyeglassを体験できる展示も実施。ソニーストア名古屋の5周年イベントコーナーにおいて、2月27日~3月8日にかけて展示。常設展示としては、3月11日から約2カ月間は、ソニーストア直営店舗である銀座ソニーショールーム、ソニーストア大阪、ソニーストア名古屋でも展示される。

(山崎健太郎)