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ソニー、最薄部4.9mmの壁掛け4K TV「BRAVIA X9000C」

HDR対応の65/55型4K Android TV。4Kチューナも

 ソニーは、最薄部が4.9mmの世界最薄4K液晶テレビ「BRAVIA X9000Cシリーズ」を2モデルを10月24日より発売する。65型の「KJ-65X9000C」と55型「KJ-55X9000C」を用意し、価格はオープンプライス。店頭予想価格は65型が55万円前後、55型が35万円前後。

KJ-65X9000Cを壁掛け

 X9000Cシリーズの投入により、今期の4K BRAVIAは大型サイドスピーカー搭載の最上位「X9400/9300C」と、最薄の「X9000C」、43~60型までのサイズラインナップ豊富なスタンダード機「X8500C」の3シリーズ9モデル展開となる。

KJ-65X9000C
KJ-55X9000C
壁掛け金具が付属する

 デザインを重視し、液晶テレビで世界最薄という4.9mmを実現した4Kテレビ。薄さを活かして壁掛けにも対応し、標準で壁掛け金具が付属する。4Kテレビ市場で新たな壁掛けスタイルを提案していくという。

 薄型化しながらも、主な機能はX8500Cシリーズとほぼ同等で、4Kチューナや映像プロセッサ「X1」を搭載し、画質や4Kコンテンツ対応を強化。新たにHDR(ハイダイナミックレンジ)のHDMI信号入力にも対応した。OSにはAndroid TVを採用し、音声検索の実現や、操作性の向上を図っている。Netflixにも対応する。

薄型ながらX1プロセッサで4K画質強化。HDR対応も

最薄部は4.7mm

 65/55型のいずれも3,840×2,160ドットの4K液晶パネルと、4K映像プロセッサ「X1」を搭載。バックライトはエッジ型。液晶パネルは広色域な「トリルミナスディスプレイ」。120Hzの倍速駆動にも対応し、240Hz相当の残像低減を謳う「モーションフローXR240」を搭載する。

 また、Netflixなどの映像配信サービスやUltra HD Blu-rayで採用が予定されているHDR(ハイダイナミックレンジ)映像信号入力にも、2015年中のアップデートで対応予定。なお、6月発売のX8500Cシリーズも、HDR対応を行なう予定としている。

 上位シリーズのX9400C/X9300Cシリーズでは、X-tended Dynamic Range Proにより輝度ピークを向上し、よりダイナミックレンジを高めたHDR表示が行なえる。X9000C/X8500CではHDR入力信号を正しく解釈し、本来の映像に近い画作りを行なうとしている。

最薄部は4.9mm

 映像エンジンの「X1」は、超解像技術などを集約した「4K X-Reality PRO」や、トリルミナスディスプレイの広色域化技術、高コントラスト化技術を1チップ化。4Kや2Kの映像入力信号に対し、各ブロックごとに適切な映像処理を適用することで画質を向上しており、4K映像でもネット配信の15~30Mbp程度の比較的低ビットレートなものから、100Mbpsの高ビットレート映像まで、映像に合わせた処理を行なう。4Kコンテンツだけでなく、2K→4Kアップコンバートの画質も改善している。

 3Dにも対応。X8500Cシリーズとは異なり、パッシブ型の3Dメガネを利用する。別売の3Dメガネ「TDG-500P」により3D立体視が行なえる。

4Kチューナや4K配信対応。Android TV搭載

 4Kチューナを搭載し、スカパー! 4K総合/映画やChannel 4Kなどの4K放送をテレビだけで視聴可能。また、4K映像配信サービスへの対応も強化し、ひかりTV 4Kや、アクトビラ4K、YouTube、Netflixなどのサービスで4K映像を視聴できる。また、VP9コーデックにも対応。YouTubeの4K映像再生も可能となっている。

 地上/BS/110度CSデジタルチューナ×2(視聴専用と録画専用を各1系統)も搭載。4K放送や地デジなどの別売USB HDD録画にも対応する。

 スピーカーはアンダースピーカー型で、4基のフルレンジユニットを内蔵。出力総合30W(7.5W×4ch)のS-Masterデジタルアンプを搭載する。MP3やAACなどの圧縮音源の高域補間などを行ない音質を改善する「DSEE」も備えており、テレビ番組(AAC音声)や、ネット動画などの音質も改善できるとしている。

 OSはAndroid TVを採用。通常のリモコンのほか、タッチパッドリモコンを使ったタッチ/音声操作にも対応。IEEE 802.11ac/n/a/b/g無線LANやEthernetも装備し、各種ネットワークサービスの利用や、スマートフォン連携などが可能。DLNA/DTCP-IPクライアント機能「ソニールームリンク」に対応している。

 音声入力対応のBluetoothタッチパッドリモコンでは、タッチやフリックを用いて、画面のアイコンを見ながら、チャンネルや録画番組、映像配信サービス、入力切替などの操作が行なえる。また、リモコンのマイクを用いて、録画番組やYouTubeなどの検索キーワードを音声で入力できる。

 Google Castに対応し、YouTubeやdTV、HuluなどのCast対応映像配信サービスをテレビに出力可能。Cast対応サービスのiOS/Androidアプリから、テレビに再生指示を行なうと、テレビ側で映像をストリーミング再生を開始し、スマホやタブレットはコントローラ/リモコンとして利用できる。Miracast(スクリーンミラーリング)にも対応し、対応スマートフォンなどの画面をそのままテレビに出力できる。

リモコン

 YouTubeやNetflix、ひかりTV 4K、アクトビラ4Kなどの映像配信サービスにも対応。Huluも利用できる。なお、Neftlixは発売当初から対応、ひかりTV 4Kとアクトビラ4Kは2015年内対応予定としている。

 アプリストアの「Google Play」からのアプリ追加も可能。アプリのダウンロードには、Googleのアカウントが必要となる。

 入力端子はHDMI×4(1系統はMHL対応)、コンポーネント映像×1、コンポジット×2、アナログ音声×2。出力端子は光デジタル音声×1とヘッドフォン出力×1(サブウーファ出力兼用)。USB×3も備えている。

 消費電力と年間消費電力量は65型が290W、245kWh/年、55型が253W、215kWh/年。スタンドを含む外形寸法/重量は65型が145.1×25.7×89.7cm(幅×奥行き×高さ)/24kg、55型が123.2×25.7×77.4cm(同)/19.7kg。

(臼田勤哉)