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Blu-rayの音声を分離するスプリッタ、V-Low用チューナやDJIのドローンも
(2015/10/7 20:59)
DTS:Xが気軽に試聴可能
DTSブースの中央には、Dolby Atmosと同様の次世代オブジェクトオーディオ「DTS:X」の体験コーナーが用意されている。シアタールームのような試聴室ではなく、オープンな環境で気軽に出入りできるのが特徴で、こうしたカジュアルな形でのDTS:Xデモは今回が初めてだという。
上部に4つのスピーカーが吊るされており、AVアンプはTRINNOV AUDIOのハイエンド・プロセッサ「ALTITUDE 32」が使われている。再生デモはDTS:Xのトレーラーで、高さ方向の明瞭な移動感などが味わえる。
気になるのはDTS:X音声を収録したBlu-rayソフトが国内でいつ登場するのかだが、現時点では来年の第一四半期になるイメージだという。各メーカーのAVアンプには、DTS:Xにファームウェアアップデートで対応すると予告しているモデルがあるが、それらのアップデートもこの時期になりそうだ。
ブースではDTS:X以外にも、DTS Headphone:Xやカーオーディオの11.1ch環境などが体験できるコーナーが用意されている。
V-Lowマルチメディア放送受信用のワイヤレスチューナ
日本アンテナのブースでは、来年春頃から各地で放送の開始が予定されているV-Lowマルチメディア放送の受信に対応したチューナ試作機を展示している。無線LANを内蔵しており、受信したV-Lowマルチメディア放送を無線LANで再送信、それをスマートフォンで受信し、スマホのアプリで視聴するという仕組み。
V-Lowマルチメディア放送では音声だけでなく、映像を活用した番組やサービスも予定されているが、その受信・表示にも対応できるという。ロッドアンテナを本体に備えるほか、アンテナ入力も装備している。
また、BS17chで4Kと8Kの試験放送がスタートし、総務省が2020年の4K/8K放送本格普及が掲げている事を踏まえ、4K/8K放送の受信に対応したアンテナや、ブースター、屋内配線用ケーブルなども展示。
現在のテレビ受信用機器は2,602MHzまでの伝送周波数に対応しているが、BS(左旋)は2,224MHz~2,681MHz、CS(左旋)は2,748MHz~3,224MHzと、これを超える高い周波数でも減衰せずに伝送・処理できる設備が必要となる。そこで、こうした周波数に対応したモデルに4K/8Kロゴマークを入れ、今後の放送の変化にも対応できる製品としてアピールしている。
Blu-rayオーディオの音声だけを分離するHDMIスプリッタ
マイコンソフトは、来年春の発売を予定しているHDMIオーディオスプリッタ「XDAC-1plus」を参考展示した。
Blu-rayプレーヤーなどのHDMI信号を入力し、テレビなどにHDMIスルーで出力しつつ、音声だけを分離し、光デジタルやアナログ音声で出力。DAC内蔵ヘッドフォンアンプや、アクティブスピーカーなどに接続できるというもの。
既に192kHz/16bitまでに対応している製品は発売しているが、新モデルでは192kHz/24bitのハイレゾ入力に対応しているのが特徴。音にこだわったハイレゾ収録のBlu-rayソフトから音声を分離し、高音質なDAC搭載アンプなどで増幅して楽しめるという。
その他
DJIブースでは、ドローンに装着する4K動画対応の空撮カメラを展示。2機種を発売し、いずれもマイクロフォーサーズのレンズマウントを採用。4K/30fps記録対応の「Zenmuse X5」は9月下旬に、4K RAW記録も可能な「Zenmuse X5R」は'15年末に発売する。ドローンとのセット販売も行なわれる。
また、「Matrice 100」という開発者向けドローンもラインナップ。ドローン向けの新しいアプリをテストしたり、ドローンの研究開発に活用されるもので、プロセッサやセンサーなどの追加が後から可能。カメラも備えている。
富士通ブースでは、机や壁などに映像を投写し、人間の腕の動きもカメラで検出、映像の中の紙に文字を書けるなど、人間とPCやスマート端末との新しいUIをテーマとした展示を多く行なっている。
その1つとして、「次世代センサーシューズ」を参考展示。靴の中敷きのようなセンサーデバイスで、足の動き、圧力、曲がりなどの多くの情報を取得、無線でスマートフォンなどに送り、アプリで解析・表示する。歩き方や消費カロリーなどのチェックができるほか、ビッグデータとして解析する事で、健康増進や社会の安心・安全にも貢献できるとしている。