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熊本地震で停止のソニー熊本テックを段階的に稼働再開

ウェーハ工程も21日再開。モバイル等への影響は軽微

 ソニーは、4月14日以降に発生した熊本地震の影響ついて、5月13日時点での状況を発表した。被害の大きかった熊本テクノロジーセンターも段階的に稼働を再開しているという。

熊本テクノロジーセンター

 熊本テクノロジーセンターは、デジタルカメラや監視カメラ向けのイメージセンサーや、ディスプレイデバイスの基幹工場。地震の影響により生産活動を停止していたが、高層階の後工程の一部にある測定工程については、5月9日より段階的に稼働を再開、組立工程など他の工程は5月17日から順次稼働再開する。

 また、低層階に位置するウェーハ工程は、5月21日から順次稼働再開する。部品供給元の被災については、一部部品調達に遅れが出たものの在庫調整がなされ、また、供給再開の見通しが明らかになったことから、ソニーの事業への影響は軽微と見込んでいる。

 熊本地震の連結業績に与える影響は、デバイスとイメージング・プロダクツ&ソリューション分野が大きく、機会損失や復旧関連費用などを含め、業績への影響を精査中。一方、モバイル・コミュニケーション、ゲーム&ネットワークサービス、ホームエンタテインメント&サウンドの各事業においては、業績への影響は軽微と見込んでいる。

 地震の影響で公表を延期していた、2016年度の連結業績見通しや各分野の2016年度業績見通しは、5月24日に発表予定。

(臼田勤哉)