レビュー

音声検索がテレビ全録の楽しさを最大化。REGZA 50Z10X

“見ながら“検索のタイムシフトマシン完成形?

 東芝の4Kテレビ最上位シリーズ「REGZA Z10X」は、初の4Kチューナ内蔵テレビとして11月に発売。4Kが一大トレンドの年末のテレビ商戦を盛り上げている。4Kチューナや直下型LEDバックライトなど画質を中心とした特徴については、すでに本誌でも何度かレポートしているが、今回は紹介するのは4K以外の部分。いわゆる全録機能の「タイムシフトマシン」だ。

50Z10X

 2009年発売のCELL REGZA「55X1」で初導入され、2011年発売「REGZA ZG2」を皮切りに、以降のREGZA Zシリーズの特徴ともいえる6ch同時録画のタイムシフトマシンだが、Z10Xシリーズでは、ユーザーインターフェイスを一新。新たに「ざんまいスマートアクセス」と呼ぶ機能を搭載し、放送中の番組を視聴しながら、人気の番組やおすすめ番組、よく見る番組などを呼び出して再生できるようになった。

 さらに、リモコンにマイクを内蔵し、ざんまいスマートアクセスの「音声操作」に対応したという点もZ10Xシリーズの大きな特徴。今回、これらのタイムシフト関連の機能強化を中心にZ10Xの録画機能を試した。

6ch全録「タイムシフトマシン」が進化

 タイムシフトマシンはZ10Xの録画機能の大きな特徴だが、録画用のHDDは別売となる。東芝の純正オプションとして容量4.5TB(タイムシフト4TB/通常録画500GB)の「THD-450T1A」(実売45,000円)、「THD-450T1(50Z10Xには非対応)」、2.5TB(同2TB/500GB)の「THD-250T1A」(実売26,000円)が用意されるほか、アイ・オー・データやバッファローもタイムシフトマシン用HDDを発売している。

 今回は50Z10XにTHD-250T1Aを組み合わせて利用した。4TBの場合の地デジ タイムシフト可能時間は約80時間。2TBでは約40時間となる。

 なお、2015年1月31日までのZ10Xシリーズ購入者には、タイムシフトマシン用HDDのプレゼントキャンペーンも実施している。期間中に、50型の50Z10Xを購入すると2.5TBのTHD-250T1Aが、58Z10X/65Z10Xの購入では4.5TBのTHD-450T1Aがもれなく貰える。

 チューナはタイムシフトマシン用と通常録画用に別れており、タイムシフト用は地上デジタルが6系統、通常録画用は地上デジタルが3系統、BS/110度CSデジタルが2系統。タイムシフト、通常録画ともにUSB HDDを別途追加する必要があるが、THD-450T1Aなどの東芝製HDDであれば、1台で双方の録画HDDとして利用できる。

背面に「THD-250T1A」を装着
3本のケーブルでHDDと本体を接続
タイムシフトマシン用のHDDを登録

 地デジだけでなく、BS/CSを含む任意の1chをまる録りできる「タイムシフトプラス1」にも対応。通常録画用チューナ(地デジ3ch、BS/CS 2ch)の1系統をタイムシフト(全録)に割り当てられる。

 以前もタイムシフトマシン対応REGZAをレビューしているので、設置方法などはそちらも参考にして欲しいが、基本的にはUSB HDDをテレビの背面に装着し、3本のUSBケーブルと電源ケーブルをつなぐ。あとは、録画HDDと録画するチャンネルを選択するだけだ。

 今回は地デジのキー局を6チャンネル設定した。タイムシフトマシンの録画時間は1時間刻みで自由に設定できるが、Z10Xではそれだけでなく[ゴールデンタイム(17〜23時)]、[24時間]といった一発選択画面も用意される。この設定は重要なので、充分に考慮した上で選択して欲しい。

 4TBの場合の地デジ タイムシフト可能時間は約80時間。2TBでは約40時間となるため、24時間録画すると、4TBで3日と8時間、2TBだと1日と16時間となる。ゴールデンタイムの4時間録画だと、4TBで約20日、2TBで約10日の録画が可能となる。

タイムシフトマシンの録画チャンネルを登録
[ゴールデン(PM7〜11時)]と[24時間]、[手動設定]から選択できる
手動設定

 今回2TBで24時間の設定でZ10Xを利用開始したが、やはり辿れる日数が2日弱だと物足ない。焦って番組を消化するハメになり、せっかくのタイムシフトマシンの全録の魅力を活かしきれない。24時間録画を行なうのであれば最低4TBは欲しいと感じた。

朝1時間、夜7時間に設定変更。これまでの設定を変更しても録画番組は保持される

 個人な視聴スタイルを考えると、ゴールデンタイム+深夜2時頃までの約7時間(19〜26時)が妥当な設定。そのため途中から7時間+朝8時の1時間という設定に切換えた。このあたりはライフスタイルにあわせて選択して欲しい。

 ただし「全番組が手元にある」という安心感もタイムシフトマシンの魅力。例えば「朝ドラも見たいけど、この時間はタイムシフトしていなかった」といったケースがあると、その魅力が削がれてしまう。そういった意味では、大容量のHDDを接続し、なるべく長時間録画する方がいい。

 幸いにして最近のREGZAタイムシフトマシンでは、タイムシフト録画時間設定を変えても録画番組はそのまま保持される。実際に使いながらしっくりする設定を探るといいだろう。

 なお、対応HDDは発売されていないが、Z10Xシリーズからはシステムレベルでは12TB(6TB×2)のHDDまでサポートしているという。そうした大容量HDDが登場すれば、タイムシフトマシンの魅力は一層高まるはずだ。

過去番組表からタイムシフト

新デザインのリモコンを採用

 それでは実際にタイムシフトマシンを使ってみよう。Z10Xシリーズでは、リモコンも新デザインのマイク内蔵タイプになっている。

 タイムシフトマシンの操作は、リモコン中央のカーソルキーとその外周のカーソルキー、およびカーソルキー上部の[始めにジャンプ]、[タイムシフト]、「ざんまい」の3つのボタンを利用する。

カーソルキーの上の3つのボタンの使いこなしがタイムシフトマシン利用のキモ

 [タイムシフト]ボタンを押すと、[過去番組表]が立ち上がる。通常の番組表と見た目は同じだが、この過去番組表で表示される番組は「HDDに録画済みの番組」だ。過去番組表から番組を選ぶだけで、録画番組が再生できる。

 放送中の番組を選んだり、録画予約を行なうときのように、番組表から番組を選ぶだけなので、とてもシンプルでわかりやすいインターフェイスだ。

 なお、タイムシフトマシン録画番組はHDD容量が一杯になると順次上書きされ、過去の番組は消去される。そのため、消したくない番組や残しておきたい番組、タイムシフトマシン以外の放送(今回の場合はBSなど)は、通常の録画予約を行なう。[番組表]ボタンから通常録画用の番組表を起動できるが、タイムシフト用の番組表とは背景色などが異なっている。

過去番組表
こちらは通常の番組表。背景色が異なっている

 タイムシフトマシンHDDに録り貯めた40時間(2TB)/80時間(4TB)分の膨大な番組が、一覧で表示されるが、操作レスポンスは良好で、スクロール操作もキビキビと行なえる。また、丸型のカーソルキー(上下左右)の外枠の[>>]矢印ボタン上/下を押すと、前のページへのスキップも行なえるなど、かなり使いやすい。

 編集部の「42Z8」(2013年秋発売)と比較しても、レスポンスは良好だ。4K対応などで処理の負荷はアップしているはずだが、レスポンス面での不満は感じず、大量の番組を探すためにカーソルキーで移動してもかなりサクサクと動作する。4K解像度の過去番組表表示も美しく見やすい。

始めにジャンプボタンを押すと番組の冒頭にスキップ

 リモコンの[始めにジャンプ]ボタンは、番組を視聴中に押すだけで番組の冒頭までスキップしてくれる機能。テレビを付けた時に放送中だったドラマや、帰宅してテレビをつけたらスポーツ中継をやっていた、といった場合に「最初から見たい」といったいうシーンは数多い。

 そうした時に、ワンボタンで頭出しでき、最初から番組を視聴できるのだ。タイムシフトマシン録画の対象チャンネルの番組である必要はあるが、使ってみると非常に便利な機能だ。

 しかし、レスポンスが良くなっているとはいえ、これまで説明した機能は、既存のタイムシフトマシン搭載REGZA Zでも実現されていたもの。REGZA Z10X世代の新機能が「ざんまいスマートアクセス」だ。

番組視聴を妨げない「ざんまいスマートアクセス」

 リモコンの[タイムシフト]ボタンの右、[ざんまい]ボタンを押すと、ざんまいスマートアクセスが立ち上がる。これは[いつもの番組]、[新番組]、[他ほかにもこんな番組]、[あなたにおすすめ番組]、[みんなのおすすめ番組]などの切り口で番組を、画面の下部のバーで“おすすめ”してくれるもの。おすすめ番組のほか、[アニメ]、[ゴルフ]、[ニュース]といったジャンルごとでも番組を紹介してくれる。

ざんまいスマートアクセス
ジャンル[音楽]の検索結果

 従来モデルでも[ざんまいプレイ]の名称で類似機能が用意されていたが、[ざんまいスマートアクセス]で、大きく変わったのが「番組を見ながら、次の番組を選べる」ということだ。

 従来のざんまいプレイでは全画面におすすめ番組を表示するため、番組を見つけやすい一方で、番組視聴を一度中断する必要があった。ざんまいスマートアクセスでは、画面の下部におすすめ番組を表示するため、番組視聴を妨げずに、次の番組を探せるのだ。

 文章にしてみるとたいしたことが無いように思えるかもしれないが、実際に体験してみると大きな違いだ。番組から意識を逸らさずに次の番組や関連番組が探せるため、ちょっと番組に飽きてきたな、と思った時に、[ざんまい]ボタンを押すだけで、他の番組と出会うことができる。それほど面白そうな番組が無い、といった場合はそのまま番組を見続ければいいわけだ。

[ほかにもこんな番組]。海外ドラマの[ダウントン・アビー]を見ていると、海外ドラマ系の番組を紹介する

 過去番組表やざんまいプレイのように番組視聴を一旦中断する場合、「次の番組を懸命に探す」という感じになってしまうのだが、なんとなくカジュアルに番組に出会えるのが魅力的だ。人気の番組[みんなのおすすめ番組]や、ざんまいスマートアクセスでは、いま見ている番組に近いジャンルの番組を紹介する[ほかにもこんな番組]といったナビゲーションから、芋づる式に興味がつながっていくため、ダラダラとテレビを見てしまうはめになる。

 最近は、パナソニックDIGA/VIERAの[セレクトバー]や、ソニーBRAVIAの[番組チェック]など、全画面表示せずに、画面の隅に情報表示して番組検索を行なうユーザーインターフェイスがテレビ業界のトレンドとなっている。地味な進歩なのだが、最近のテレビが、よりスマートかつ使いやすくなっていると感じる重要なポイントだ。

とにかく便利な音声検索。対話しながら曖昧な情報でも目的を達成

リモコン下部に[ボイス]ボタン。最下部にマイクを内蔵している

 そして、もう一つのざんまいスマートアクセス利用方法が「音声検索」だ。リモコン下部の[ボイス]を押して、見たい番組やジャンルを言うだけで番組検索してくれる機能だ。

 利用のためにはインターネット接続とボイスリモコンの登録作業が必要になる。実際に使ってみると使いやすくとても魅力的な機能になっている。

ボイス機能利用には、ネット接続やボイスリモコン登録が必要
ウィザード形式で使用方法を紹介
音声入力方法をガイド

 [ボイス]ボタンを押すと、右上に[WAIT]の表示が2〜3秒程度表示され、その後、マイクのアイコンとともに[今日は何を見ますか]という表示になる。ここで、見たい番組名やタレント名、番組ジャンルなどをマイクに向かってしゃべり、音声で指示すればいいだけだ。

 「サッカーが見たい」と話しかけるとサッカー関連番組を表示してくれる。番組数が多すぎる場合は、[ガンバ大阪]や[ガンバで絞り込む]と追加音声入力すると、ガンバ大阪関連情報で絞り込んでくれる。

 番組名やジャンルでも検索可能で、[マンザイ]といえば「THE MANZAI」を、[アニメ]といえばアニメ関連を表示してくれる。さらに、[昨日のアニメ]といえば、前日に録画されたアニメを絞り込んで表示する。単にキーワードを入れるだけでなく、対話しながら番組を絞り込めるというのがユニークで、非常に使いやすい。

 どういうキーワードでどんな番組が表示されるのか、いろいろ試したくなる、テレビを使うワクワク感をうまくパッケージした機能と感じる。

サッカー
サッカーの検索結果
サッカーからガンバ大阪で絞り込む
昨日のアニメ

 この音声認識技術には東芝の研究開発部門による意図解析エンジンを使っており、クラウド経由で声を識別し、ユーザーの意図を判断する。そのため、利用にはネットワーク接続が必須となる。クラウド経由といってもレスポンスは良く、ボイスボタンを押した後、2〜3秒で音声操作を受け付け、その後3〜5秒程度で検索結果を返してくれる。音声入力受付に2〜3秒かかる以外は、iPhone/iPadのSiriやAndroidの音声検索のレスポンスとさほど変わらない。

 最近のテレビでは、VIERA AX900など音声操作がブームになっているが、REGZA Z10Xでは、リモコンにマイクを内蔵するというシンプルな方法で、かつ録画番組の検索に特化しているのが特徴。録画に集中して開発されているだけに細かいところまで作りこまれている印象だ。

 この音声検索の有り難みを一番感じたのが、番組の正確な情報がよくわかっていない場合。例えば出演者やジャンルだけ知っている場合、「綾瀬はるか ドラマ」と話すと(綾瀬はるか主演ドラマの)「きょうは会社休みます。」の録画番組を表示してくれる。通常のレコーダの場合、Google検索してから番組表を立ち上げて録画、というプロセスが必要だったが、それらをすっとばしてから検索して見るというスタイルになる。これは新鮮な体験だし、なにより便利だ。

[綾瀬はるか ドラマ]で目的の番組を見つけることができる
[会社休みますを予約したい]としゃべると録画予約画面に

 また、音声検索は通常録画でも利用でき、[会社休みますを予約したい」とマイクに向かってしゃべると、録画予約の確認画面が表示される。この際、番組タイトルである[きょうは会社休みます。]ではなくて、短縮して[会社休みます]でも検索できるなど、話者の意図を補完してくれるのがありがたい。こうした細かな作りこみが、この機能の魅力を高めている。

 音声認識率もかなり高く、また一部音声入力が誤っていても、ある程度意味を解釈して、検索結果を返してくれる。もちろん、この音声検索にも“クセ”があり、例えば、「綾瀬はるか」、「武井咲」、「池上彰」、「小栗旬」、「ダウンタウン」といったタレント名、東芝、トヨタといった固有名詞は100%に近い認識率だが、「佐村河内」、「小保方」といった今年話題になったキーワードはなかなか認識しない。この辺りは語彙データベースなどの構築方法が反映されるのかもしれない。また、試しに[つまらない番組]と指示してみたところ、検索結果は表示されなかった。

[トレンドたまご]でシーン検索

 タイムシフトマシンでは、エム・データのメタデータを利用した「シーン検索」にも対応している。例えば、テレビ東京のワールド・ビジネス・サテライト(WBS)のコーナーである、[トレンドたまご]と音声入力すると、東芝のクラウドサービス[TimeOn]の画面が立ち上がり、コーナーの冒頭から再生を開始できる。

 また、「プーチン(大統領)のシーンが見たい]と入力すれば、ニュース番組でロシアのプーチン大統領について紹介するコーナーの検索結果が表示されるなど、使い方と検索ワード次第でいろいろな番組を見つけられて面白い。ただ、シーン検索については、目指す番組やシーンが明らかな場合は、後述するアプリによる検索のほうが手っ取り早く探せる場合もある。

 今回編集部内で音声入力のテストを行なったところ、多くの人が、音声での番組検索はもちろん、Z10Xで全録しているということにも驚いていた。従来のREGZA Zシリーズを含む全録機器も「凄い」という意見は多かったが、「でも、そんなにテレビ見ないし……」という意見も出たのだが、Z10Xの音声入力で全録から結果が検索されると「これは便利」という声が上回っているようだ。

音声操作でYouTubeを起動

 タイムシフトマシンの録画番組だけでなく、YouTube検索に対応している点も特徴。[YouTubeでAKBのPVを見たい]とマイクに向かって話すと、AKBのYouTubeのミュージックビデオなども表示してくれる。Z10XがYouTubeブラウザを呼び出したり、YouTubeの読み出しまでに10秒程度かかるが、入力切替や機能選択などの手間なくYouTubeにアクセスできるのは魅力的だ。

 音声入力対応により、これまでの「スマートテレビ」で困難だった、文字入力が大幅にシンプルになった。テレビとネットサービスの融合も一段進んだ印象を受ける。

YouTube

アプリからも自由に検索。シーン検索が便利

TimeOnシーン検索

 さらにスマートフォンからの音声操作にも対応する。それが「TimeOn 番組シーン検索」というアプリだ。外出先でテレビ番組をチェックできるほか、テレビとTimeOnアカウントで連携し、スマートフォンからタイムシフトマシン番組の検索や再生操作が行なえる。REGZAとの連携には、相互に同じ[TimeOn ID]を入力してひもづける必要がある。

 ざんまいスマートアクセスや音声検索も便利だが、より細かい条件で番組検索したい場合は、アプリでの検索のほうが楽かもしれない。特に便利なのがシーン検索だ。タイムシフトマシンでは、エム・データのメタデータを使ったシーン情報を使って、シーンごとに検索できるが、番組選択から、見たいシーンを選ぶまでが手慣れたスマホで操作できる。見たい番組やシーンがわかっている場合は、音声やリモコンよりスマホのほうが手っ取り早い。シーン選択後、1〜2秒程度でテレビで番組再生してくれるなど、レスポンスも良好だ

放送中の番組を視聴
漫才で検索
シーン検索
シーン検索で頭出し

 歌番組であれば、見たいアーティストの頭出しに使えるし、ニュース番組の特定のコーナーを一発で再生できるなど、見たいアーティスト/タレントやコーナーが決まっている場合に重宝する。

 音声入力やスマホなど、複数の検索フィルタを組み合わせることで、タイムシフトマシンの録画番組を存分に引き出して楽しめる。とにかく「録画番組を見つけて楽しむ」ということをしっかり考えた上で機能が実現されているので有り難い。スマホからの操作も、Z10Xを購入した暁には是非設定しておきたい。

 なお、TimeOn 番組シーン検索アプリは、現時点ではiOS版のみの提供。来春までにAndroid版を提供予定。また、Z10Xだけでなく、J10X、Z9X、J9X、G9、Z8X、Z8、J8、Z7、J7シリーズのユーザーも利用でき、タイムシフトマシンがなくても、スマホリモコンや番組検索に活用できる。

タイムシフトマシン完成間近?

 「6ch全録のタイムシフトマシン」というスペック面では、従来REGZA Zシリーズを踏襲しているが、Z10X世代の「ざんまいスマートアクセス」+「音声入力」による進化は、使いやすさ、検索性という点において、数段の飛躍を遂げたと感じる。

 テレビを浴びるほど見たい、という人にとっては全録の魅力を最大限に活かせるし、それほどテレビ自体には興味が無いという人でも、ぼやっとした情報や、話題になったキーワードから絞り込むことで、テレビをより積極的に楽しめる。ざんまいスマートアクセスによる「見ながら検索」、「音声検索」は、AV機器マニアだけでなく、リテラシーの高くない人にとっても、より魅力的な機能になるはずだ。ネット接続が必須というあたりが若干ハードルとはいえるが、このマシンを買うのであれば、ぜひネットに接続して欲しい。ちなみにZ10Xは無線LANも内蔵している。

 番組だけでなく、YouTubeも含めて検索性が飛躍的に向上し、タイムシフトマシン本領発揮といえるフェーズに入ったと感じる。

 これだけ完成度が高まると、より多くの番組から番組を見つけ出したくなるし、1週間まるまるタイムシフトしたい、といった欲求も生じてくる。ただし、REGZA Z10Xは現時点ではMPEG-4 AVC/H.264圧縮の長時間録画には対応していない。東芝のレコーダ「レグザサーバー」は、AVC長時間録画に対応している一方、ざんまいスマートアクセスには対応していない。ざんまいスマートアクセスの良さは、テレビのユーザーインターフェイスに完全に統合されているからこそでもあり、REGZAでの長時間録画対応、もしくはさらなる大容量HDDの提供などには期待したいところだ。

 Z10Xのタイムシフトマシンの充実は、全部の番組を録画して、見たい番組ににすぐにアクセスする、という全録のコンセプトが完成に近づきつつあると感じるし、「テレビ録画」という概念が変わりつつあるようにも感じられた。

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(臼田勤哉)