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サイバーエージェント決算、メディア事業がABEMA開始後初の四半期黒字化

サイバーエージェントは24日、2024年第2四半期決算を発表した。売上高は第2四半期として過去最高の2,151億円、営業利益は210億円で前年比12.2%の増益。ABEMA関連事業が好調で、メディア事業がABEMA開始後初の四半期黒字化、広告事業も過去最高でゲーム事業も増収増益となった。

ABEMAなどメディア事業は、売上高420億円、営業利益は1.6億円で前年比7億円の改善。ABEMA(2016年4月サービス開始)への投資開始以来初のメディア事業黒字化となった。ABEMA単体では黒字化はまだだが、広告と周辺事業が好調で、ABEMA関連の売上高は262億円(前年同期比22.6%増)。

ABEMAのWAU(月間アクティブユーザー)は、前年比1.2倍の2,364万。サッカーワールドカップの時期以外では過去最高となった。伸びの大きな要因は、MLB(メジャーリーグベースボール)など話題性の高いコンテンツが人気で、スポーツ関連の伸びが大きいという。また、ABEMA上でDAZNが見られる「ABEMA de DAZN」(月額4,200円)やWOWOWが見られる「ABEMA de WOWSPO」(同1,920円)を開始し、外部連携によるスポーツコンテンツ拡充を実現。「サッカーファンがABEMAで着々と増えている。好調な出だし」(藤田晋社長)。

インターネット広告も過去最高の売上高1,073億円(前年比7.1%増)、営業利益59億円(同19.6%)。生成AIの活用も積極化して生産性を向上し、「広告事業では明確にテクノロジーが強み」とする。

ゲーム事業は、売上高671億円(前年同期比49.1%増)、営業利益は182億円(同19.8%増)。「Granblue Fantasy: Relink」が発売11日で全世界で100万セールスを達成し、海外購入者が8割となった。「世界に通じるIPを目指す」という。「ウマ娘」も映画化を控え、周年イベントも好調で、長寿命IPとして伸ばしていく。

今後については、ABEMAの投資は続けながら「どこでもつながる社会インフラ」を目指す。広告は技術優位性を軸にシェアを拡大、ゲーム事業は「グランブルーファンタジー」「ウマ娘」など自社IPを強化して安定した事業構造を目指すという。