本田雅一のAVTrends

バーニーグランドマン・スタジオで生まれた「GEM-1」

“音の本質”に迫るヘッドフォンアンプを聴く




 今年1月、CESの帰りにハリウッド映画スタジオを訪問した際、世界最高峰のマスタリングスタジオとして知られる米ハリウッドのバーニーグランドマンマスタリングを取材した……っと、この書き出しはどこかで見たことがある、と気付いた方もいるかもしれない。そう、バーニーグランドマンマスタリングは、Blu-rayを音楽ビジネスで活用するBDM(BD Music)を提案した前田氏の所属するマスタリングスタジオである。

 このスタジオの主役は、もちろん御大バーニーを筆頭とする著名なマスタリングエンジニアたちだが、その高音質を影で支えているのが、“テック”と呼ばれる音響機器のメンテナンスを行なうエンジニアである。そして、ここバーニーのスタジオには、ハリウッドで、もっとも高い信頼を得ているテックとして知られる、トーマス・メイ(通称:ベノー)氏がいる。

 実はBDMがバーニーグランドマンマスタリングと関係していたのは、まったくの偶然。帰国してからBDMについて調べていたら、たまたま同じスタジオに関連した話題だったのだ。

 本来のバーニーグランドマンマスタリングは、多くのゴールドディスク、プラチナディスクが生まれた高音質とアナログに拘ったスタジオ(あれだけアナログにこだわるバーニーのスタジオが、BDを手がけているので驚いた)である。その音質をエンジニアリングの面で支えているのが、テックのベノー氏である。

 彼の手にかかれば、年代もののテープデッキやアナログのミキシング卓が素晴らしい音を回復し、むしろオリジナルの新品よりも良くなったのでは? と思える状態に修復されていく。マスタリングエンジニアの好みに合わせ、壁一面にカスタムのスピーカーを作るのも彼の仕事だし、音の良いパーツを目利きして集め、機材の状態を最高に保つのもベノー氏の重要な仕事だ。そのベノー氏がヘッドフォンアンプ「GEM-1」を開発中という連絡を受け、ハリウッドのスタジオに向かったのだった。

GEM-1

 先に結論を書いておこう。非常に高価なこのヘッドフォンアンプを、気軽にオススメとは書かないでおく。常識を外れたコダワリで作られたアンプだが、そのコダワリを満たすために、どこまでコストを投入するべきかの感覚は、人それぞれだ。

 しかし、ヘッドフォンで良い音を楽しむのが好きという読者は、一度はこのアンプの音を体験しておくといいだろう。これほど音楽的表現の豊かさを感じさせる高音質アンプは、昨今、体感した記憶がない。音像重視で高域の伸びやかさ、透明感重視のヘッドフォンアンプであっても、中域のふくよかさ、表現力に物足りなさを感じるものが少なくないと感じていた。高域がキツめに演出されたヘッドフォンアンプが多い中、スピーカーで音を聴いているときと同じように、自然に音楽が自分の中に染みてくる感覚は「GEM-1」が初めてだ。

 自分はどんな音が好きなのだろう。ヘッドフォン聴く良い音とはどんなものなのだろうか。そんな迷いを感じているなら、GEM-1は自分なりのリファレンス、基準となる音を教えてくれるはずだ。5月12日に開催されるフジヤAVICの「春のヘッドフォン祭 2102」には、日本の代理店となったエミライが持ち込むとのことだから、列に並んででも聴いて欲しい。

初期の試作。ロゴも筐体もかなり違う。ベノー氏はHD580を使用

 1月の試作から4月の“ほぼ完成バージョン”まで、意図せず開発の工程を追いかける形で聴いてきたが、正直、ここまで良くなるものかと驚いている。おそらくこんなに音楽的に楽しめるヘッドフォンアップは、そうそう出てこないのではないだろう。GEM-1の開発背景を追いかけてみると、これだけの価格(72万8,000円/5月12日発売)を許容しなければならない理由も見えてくる。

 もちろん、誰もが買えるシロモノではないが、その商品コンセプトには昨今のオーディオ機器が失いつつある本質があるように思う。それはすなわち“音楽性”。本来、音楽を愉しむためにオーディオは存在するはずだが、それがいつの間にか“スゴイ音”を求めるようになり、本質を外し始めている。そう感じさせる音楽性がGEM-1にはある。



■ アナログオーディオ技術+音楽制作ノウハウから生まれたG-Ride Audio

 べノー氏がプライベートブランドとして立ち上げた「G-Ride Audio」の製品は、デジタル化が進むAV製品の真逆のルールで作られている。アナログ的な部品選定と電気的、機械的な調整を詰めていき、ターゲットとなる音を作っていく伝統的な手法だ。

田口氏(左)とベノー氏(右)。ベノー氏の作業場にて

 ベノー氏が長年の経験から選んだアナログ部品と回路、半田材料などを元に、XRCDの創始者で元JVCの音楽プロデューサー田口晃氏が音評価を行なうという手法で開発が進められた。“G-Ride Audio”というブランドは、この二人のユニット名のようなもので、二人の人格と直接的に結びついている。音質チューニングや最終出荷製品の音質確認を田口氏以外がやってもG-Ride Audioではないし、ベノー氏以外が半田ゴテを握ってもG-Ride Audioにはならない。

 ベノー氏本人は実に木訥な人で、良い部品を使い、正しい回路で丁寧に作れば、音は良くなるもの……といった言い方をするが、田口氏によると同じように半田付けを行なっても、ベノー氏が作業した時と、他の人が作業した時では明らかに音質が異なり、S/Nや歪みが良いのだという。従って、G-Ride Audioの製品は、ベノー氏の作業量によって出荷数が制限される。ヘッドフォンアンプの場合も、月に2台ずつぐらいの生産となる模様だ。「ベノー以外が作ると本来の音質になりませんからね。かといって、音質を下げてまで量産するのであればG-Ride Audioではありませんからね(田口氏)」

 ではどんな音にしたいのか? というと、音楽制作の現場におけるノウハウを活かしていると田口氏は答えた。手がけた作品がグラミーを2回も取っている名プロデューサーでもある田口氏だが、実はスタジオのミキシングルームで音質調整を手がけるプロでもある。前述のXRCDは、耳の感覚が鋭い生来の特徴を活かしつつ、より良い音を制作現場のノウハウによって作り上げていくというものだった。実際、初期の田口氏が関わっている頃のXRCDには同じタイトルのCDとは比較できないほどスゴイ収録のアルバムが多数ある。下手なSACDなど全くお呼びではないぐらいだ。

 その耳の良さと感覚の鋭さの秘訣は、収録・ミックス・マスタリング時に良い音を求めて取り組んできたノウハウだ。筆者は田口氏に、どこをどう変えていけば、より音楽性の高いコンテンツを作れるのか? を、実際のチューニング行程やイコライジングなどで実現してもらったが、大変に複雑な話なので、こちらはMAGonの「本田雅一のモバイル通信リターンズ」で後日紹介するつもりだ。

 一言で田口氏の主張を表現すると、“優れた演奏の音楽性を損なわずに伝えるためのコツ、ポイントがいくつかある。だから、マスタリングを行なうエンジニアの感性で音楽性が変化するし、そこにエネルギーを注いできた。これはオーディオ機器でも同じこと”というものだ。

 特性上の数値は、音楽性の高さを表すわけではない。だから「SACDといったって、多くはマスタリングがダメだったり、古い作品だとマスターテープにまで遡ってリマスターしていなかったり、そもそもリマスターが凡庸だったり、使用機材のメンテが不十分だったり。それならXRCDの方がずっと音楽的という自信があった(田口氏)」とまで言う。だからこそ、自分たちでオーディオ再生に関連する機器を作りたいと考えたわけだ。

 とはいえ、当初は田口氏もかなり悩んだようだ。ベノー氏は、音さえ良くなればなんでもいいという人物。利益を上げるという意識があまりない。これまでも趣味の延長で旧型の銘アンプを修復し、高音質化調整を施した後、部品代だけで知人に譲ったりと、趣味である電子工作で良い結果が出れば満足。自分の手間賃を入れようなどと考えないタイプの人物で、良いと思ったらすぐにネットで部品を取り寄せ、あれこれと比較を始めてしまい、当初予定していたコストでは収まらなくなる。

 元々、G-Ride Audioは超高級指向ではない。30万円超の電源ケーブルの音質チューンを行なっていた田口氏が、5万円以下で売れるものを作れないかとベノー氏を誘って始めたブランドだ(その電源ケーブルBlack Devilはすでに発売済み)。G-RideのGはギャングスターの意味で、ベノー氏が大学生の頃から乗っている79年型の40万マイルを越えたボルボ・ワゴンで旅をしながら、いいオヤジが悪ノリでオーディオ遊びを広めるイメージだ。だから、無闇に高い製品が作りたいわけじゃない。

 きちんと利益を上げられる構造になっていなければ商売にならないだけでなく、再投資もできないから、製品は良くなっていかない。際限なく時間とコストをかけ続けることができるわけでもないから、どこかで見切りを付けなければならない。しかし、ベノー氏が提案する仕様変更を聴き比べてみると、たいていは文句なしに良いものばかりだ。音を重視する田口氏には、設計変更を断ることができない。

 結果、ボリュームに使っている可変抵抗だけで仕入れ値が250ドル。部品も単に高級なものを使うだけでなく、個々の特性を確認して組み込み、現行では入手出来ない部品はベノー氏の個人的なストックから搬出した(それでも数は十分とのこと)。当初、30万円程度の売価を予定していたはずが、部品だけで30万円を超えてしまった。

「何も言わずに黙々と好きなように部品を調達してくるから、参りましたよ。でも、その結果としてイイ音が出てるのも確か。それに、製品化できなくても、1台だけならば音が好きなヤツを捜してきて100万円ぐらいで買わないかと言えば売る自信があった。だからもう、コストが高すぎてダメだってなら、別設計のものをまた作ればイイや! と腹をくくって、エミライのメンバーに聴かせたんですよ(田口氏)」

 そんな状況の中で日本の代理店エミライの代表取締役社長の河野謙三氏は「価格が高くなり、数が売れない製品になったとしても、中途半端ではなく最高のものを作って欲しい」と、最初の5台は必ず買い取るから好きにやってくれと約束した。こうして、72万8,000円と、当初の企画から2倍に価格が跳ね上がった前代未聞のヘッドフォンアンプ企画が前へと進み始めた。

試作機の中身。何のことはない普通のボリュームに見えるが、多数の部品を買い集めた中から選んだもの。線材を含めあらゆる部品を音で選んで使っている。田口氏曰く「誰に見せても恥ずかしくない、ちゃんとコストを投入したアンプ」アンプ回路モジュールは当初、完全に露出させていたそうだが、代理店のリクエストでパッケージ化した。写真は試作なので中身が見えているが、完全にシールドすると音に影響があるため、この程度に留めるとか。なお、すべてベノー氏の手作り + 田口氏の音質確認が入るため、月産は最大でも2台


■ 完全ディスクリート・デュアルモノ構成

床に直置きされていた電源ユニットの試作……といっても、実際にマスタリングスタジオで使っているユニットを2台持ってきたもの

 たとえば電源ユニット。電源回路はベノー氏がバーニーグランドマンマスタリングの機器で使うために設計したものだ。容量は異なるが、通常は1Uラックのケースに収まる形で作られている。

 アンプ回路は左右チャンネルを独立させたデュアルモノ構成。アンプ部と電源部は別筐体に分け、キヤノンコネクタを用いたケーブルで接続する仕様だった。当初は電源回路を1系統のみ搭載していたが、エミライ側の要望で「コストより音質」となり、元の電源回路まで左右を分離することになった。

 1月の試作時、電源ユニット2台と1台の聞き比べをさせてもらったが、確かにステレオイメージは明瞭になり、音場も拡がる。音場の消え際にグラデーションも滑らかでスッと残響が消えていくが、電源ユニットが2系統になれば、電源ケーブルも2本必要になる。まさかオーディオ用電源ケーブルを2本売り付けようという魂胆ではないだろうが、やるなら徹底してという姿勢を貫くことにしたという。

 このとき、同じくコストに響くプリント基板素材の変更も行なわれた。一般的なガラスエポキシ基板ではなく、テフロンを使ったプリント基板だ。テフロンは音質面での優位性から、信号ケーブルの誘電体や振動抑制したい部分など、様々な製品で各部にチューニング用として使われている。秋葉原の電線屋などに行くと、絶縁用のテフロンテープが売られているが、これを筐体カバーとシャシーの接触部や端子部の裏側、ドライブ部分などに貼ると音質が変化する(簡単なので、興味あるなら試しにやってみるといい)。実は4月になって聴いた最新版にはテフロン基板の製作が間に合わず、ガラスエポキシ版での試聴となったが、製品版にはテフロン基板を特注することにした。

 内部配線素材も、田口氏が音質評価で協力している関係から、カルダス社から手配。数種類の中から、もっとも気に入ったものを選んで採用。当然。コンデンサなど電子部品も同様であるが、単に高価なものを使うのではなく、耳で評価しながら選んでいるのがポイントだと話す。

 内部設計はハイエンドヘッドフォンのユーザーで流行しているバランス駆動ではなく、一般的なアンバランス設計。このため入力もアンバランス(RCA端子)しかなく、ヘッドフォン出力も標準フォン端子だ。これは音質面でも、バランスよりアンバランスの方が良い結果が出せるとの判断からだ。

背面。両端のXLR端子は電源ユニットからのもの電源ユニット側の端子。両端にIEC端子があり、左右チャンネル独立して電源をとられる
音楽の聴こえ方はこうやって変わるもんなんだよ、と自宅のシステムにパラメトリックイコライザを接続して説明する田口氏。録音とミックスの不備があると帯域バランスが悪くなり、音楽の表情が変わってしまう。音楽のバランスを変えない音作りは経験とセンスだと田口氏最終試作となったGEM-1。まだロゴは入っておらず、基板もテフロンではないが、ほぼ完成品とのこと


■ まるでスピーカーで聴いているような自然なバランス

HD650 + カルダスケーブルで主に試聴したが、やや硬めで低域にも演出を感じた。HD600だとベストバランス

 試聴はカルダスの試作ヘッドフォンケーブル(試作品。販売は未定だが500ドル程度になるのではとのこと)を用い、ゼンハイザーのHD580、HD600、HD650で行なった。実は1月の時点ではソニーのMDR-Z1000やAudeze LCD-2、LCD-3などでも試聴したが、それぞれのキャラクターが濃く出過ぎてしまい、バランスを欠いてしまう傾向が強かった。

 もともと、ヘッドフォンはそれぞれに強い個性と嗜好性を重んじる傾向が強いように思うが、そのキャラクターの違いがブーストされるように思う。なお、ベノー氏はHD580、田口氏はHD600を用いて音質チューニングを行なっているという。

 三台のゼンハイザーは、どれもよく似た音と言われるが、GEM-1で聴く各製品は個性的で、HD600がもっとも相性良く聞こえた。中域の充実と表現力が素晴らしく、高域も固さがなく音像描写のタッチも自然だ。

 最初に聴いた印象は、音場が広く抜けが良い。スーッと鼻が通るような気持ちよさと解像度の高さ。しかし、しっかりとした低域の上に表現力豊かな中域が重ねられており、ハイ上がりのバランスで音像を強調する昨今のヘッドフォンのトレンドとは違う、フラットな方向性だった。

 それが4月になっての最終試作(基板材料がガラスエポキシであること以外は製品と同じ)になると、意外な方向に進化していた。解像度の高さや抜けの良さといった、とりわけ強く感じた特徴がなくなっていたのだ。無論、解像度は高く音場を支配する空気の佇まいに演出くさいところがない。しかし、“クリアに聞こえる”のではなく、場面ごとの雰囲気がナチュラルに描き分けられる。

 もちろん、ヘッドフォンなのでスピーカーで聴く場合とは聞こえ方は異なる。これは当たり前のことだが、しかし、音場は広く(ただし広大に拡がるわけではなく、あくまで自然な広さを感じさせる)、周波数帯域のバランスも良いためか、特に大きな特徴は感じさせない。極めて自然な鳴り方をするので、普段からスピーカーで音を聴いているのと同じように自然に音楽が表現される。

 田口氏と二人で何かの試聴する際は、いつも同氏がプロデュースしたXRCD Vol.2 Samperの6曲目タイガー大越「Color of Soil」を聴く。このトラックは帯域が極めて広い上、ステレオイメージの分離感が極めて高い。トランペットの破裂音も正確に収録されており、システムの善し悪しが判りやすい。ローエンドの表現力がなければ、緊張した収録現場の雰囲気は出てこないし、高域に歪みっぽさがあればもちろん、ハイ上がりのバランスになるとトランペットの表情が消えて痛いばかりの音になるが、完璧な再現性だ。

 価格帯が違うため名前は出さないが、他の据え置き型ヘッドフォンアンプとも比べてみたが、音域バランスよりも何よりも、あまりにこざっぱりとしてまるで違う音楽に聞こえてしまうのに驚いた。GEM-1は音場に漂う空気の密度感、演奏者の息づかいや音を出す瞬間の風合いや消え際のニュアンスが明瞭に伝わってくる。

 XRCD Samper Vol.1の7曲目、Spirit Travelerによる「Merry Christmas Baby」では、歌い手の力量が異なるかのような表現力の差が感じられた。歌い出してからの声の質感もさることながら、歌い出す直前のタメがスッと伝わってくる。

 正直、“ヘッドフォンアンプ”というコンポーネントだけで、ここまで音が違ってくるのは驚きだ。この製品の良さが理解されるようになれば、音像のシャープさを重視した昨今、ありがちなヘッドフォンアンプのトレンドにも変化が出るかもしれない。

 パリッとしたシャープで細書き、クリアな音場の見通しを期待しているなら、GEM-1は想像とはまったく異なるヘッドフォンアンプだ。しかし、このアンプの目指す方向は、我々がスピーカーで普段から楽しんでいる音楽、そして録音やミックス、マスタリングのスタジオで聴いている音に近い。そこには“好みの違い”を越えて、音楽再生の本質とは何かというテーマが横たわっているように感じた。

スタジオで良いものを聴かせるよ! とカッティングマシンにディスクをセットするベノー氏そこでかけられていたのは、スタジオのロビーでバンドが演奏したものをダイレクトミックス/ダイレクトカッティングしたラッカー盤。プレス用の原盤にする前のディスクは、恐ろしく音がいいバーニーグランドマンマスタリングのロビーにあるディスク。ここでヒット作品が多数マスタリングされた

(2012年 4月 19日)


本田雅一
 (ほんだ まさかず) 
 PCハードウェアのトレンドから企業向けネットワーク製品、アプリケーションソフトウェア、Web関連サービスなど、テクノロジ関連の取材記事・コラムを執筆するほか、デジタルカメラ関連のコラムやインタビュー、経済誌への市場分析記事などを担当している。
 AV関係では次世代光ディスク関連の動向や映像圧縮技術、製品評論をインターネット、専門誌で展開。日本で発売されているテレビ、プロジェクタ、AVアンプ、レコーダなどの主要製品は、そのほとんどを試聴している。
 仕事がら映像機器やソフトを解析的に見る事が多いが、本人曰く「根っからのオーディオ機器好き」。ディスプレイは映像エンターテイメントは投写型、情報系は直視型と使い分け、SACDやDVD-Audioを愛しつつも、ポピュラー系は携帯型デジタルオーディオで楽しむなど、その場に応じて幅広くAVコンテンツを楽しんでいる。

 個人メディアサービス「MAGon」では「本田雅一のモバイル通信リターンズ」を毎月第2・4週木曜日に配信中。


[Reported by 本田雅一]